全県に「医療警報」を発出します

0806医療警報

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1 医療提供体制の状況等

  • 全国的にデルタ株が猛威を振るっています。
  • 県民の皆様の感染防止対策やワクチン接種へのご協力により、本県の感染状況は他の多くの都道府県に比べ抑制されている状況ですが、新規陽性者数はこれまでにないスピードで増加しており、直近1週間(7月30日~8月5日)の新規陽性者数は345人と、すでに第4波のピーク(4月10日~16日、315人)を超え、確保病床に対する入院者の割合は26.3%(8月5日現在)となっています。
  • 本県は、コロナ陽性者の入院に困難をきたす状況ではありませんが、デルタ株の感染力の強さ、首都圏等における爆発的な感染拡大などを考慮すると、今後、本県においても感染の急拡大に伴う入院患者の急増により、医療提供体制が瞬く間にひっ迫する状況となる可能性も否定できません。
  • コロナや他の疾患を有する方、怪我の方も含め、救える命が救えなくなる事態を未然に防ぐため、全県に「医療警報」を発出します。
  • 県としては、医療機関等と連携し、医療提供体制の維持に全力を尽くします。県民の皆様には、自らの健康と本県の医療を守るため、感染防止のための最善の行動をとっていただくようお願いします。

2 目標

「医療警報」発出にあたり、以下を目標とします。

 〇 「医療非常事態宣言」の発出を回避する

 〇 誰もが円滑に入院・治療を受けることができる医療体制を維持する

 ⇒ 確保病床利用率を50%未満に抑える。

3 目標を実現するための対策

目標を実現するため、県として以下の対策に取り組みます。県内にお住まいの方、訪問される方、市町村、事業者等の皆様は、県の対策にご協力ください。

(1)体調不良時の早期受診の呼びかけ徹底

体調に異変を感じた場合(発熱やせき、のどの違和感や鼻水、だるさ、味覚・嗅覚の異常など)は、外出せず、速やかに医療機関に相談するよう、県民の皆様へ呼びかけます。

(2)感染拡大防止のための集団感染対策

クラスター感染を防止するため、集団発生した施設に対し速やかにクラスター対策チームを派遣します。

また、医療機関や福祉施設における集団感染発生時に、職員の派遣等適切な応援が実施されるよう支援するとともに、福祉施設や学校等に抗原検査キットを配布し、積極的な活用を呼びかけます。

(3)陽性者の早期捕捉のための検査、調査の実施

積極的疫学調査を徹底し、「長野県新型コロナウイルス感染症PCR検査等実施方針」に基づいた接触者等への幅広い検査を実施します。併せて、保健師等の増員や地域振興局等の応援による保健所体制の強化を行い、迅速丁寧な調査を実施します。

また、感染拡大地域との往来がある無症状者に対する検査を実施します。

(4)療養体制の充実

陽性者に対する振分診察を実施し、県独自の振分基準を適正に運用することで、重症化リスクが高い方の確実な入院を図ります。

感染状況を見極め、確保病床(490床)や宿泊療養施設(523室)を適切に運用し、必要な医療が提供できるような体制を維持します。緊急時には病床の確保を要請します。

また、県内の医療機関において、症例検討等を通じて適切な治療のための知見を共有します。

さらに、健康観察センターにおける自宅療養者への健康観察を実施し、保健所の負担を軽減するとともに自宅療養者をサポートします。

(5)ワクチン接種の推進

市町村接種を県として補完・支援するとともに、県接種会場において、感染リスクが比較的高い職種の方への接種を進めます。

また、職域接種の実施を支援し、その推進を図ります。

(6)県民・事業者等の皆様に対する呼びかけの徹底

現在、呼びかけを行っている「この夏を過ごすにあたってのお願い(7月30日改定)」、「『ふるさと信州への帰省』をお考えのあなたへ(8月6日改定)」(別添参照)を徹底していただくよう、県民・事業者等の皆様に改めて呼びかけます。

全県に「医療警報」を発出します(PDF:1,165KB)