「まん延防止等重点措置」の継続に伴う長野県の取組方針について

「まん延防止等重点措置」の継続に伴う長野県の取組方針(PDF:1,928KB)

趣旨

 医療のひっ迫と社会機能の停滞を防ぐため、令和4年1月27 日から2月20 日までを期限とし、新型インフルエンザ等対策特別措置法(平成24 年法律第31 号。以下「法」という。)に基づく「まん延防止等重点措置」を講じてきたところです。
 この間の県民の皆様のご協力により、新規陽性者数の増加スピードを抑制し、目標とした確保病床使用率50%未満を維持することができました。心から感謝申し上げます。
 しかしながら、直近1週間(2月11 日~17 日)の新規陽性者数は3,316 人と、第5波のピークである888 人の約4倍となっており、依然として高止まりとなっています。2月17 日現在、確保病床使用率は36.6%、療養者数は5,907 人、濃厚接触者数も1万人を超えるなど、医療への負荷が高い状況が継続しているほか、多くの方の行動が制約されている状況です。
 また、これまでの新型コロナウイルス感染症の波を見ると、人の移動が増加する時期に感染が拡大していることから、今後、年度末・年度始めや、大型イベントを安心して迎えるためには、今この段階で感染を収束させることが重要です。
 一方で、これまでの対策の効果もあり、爆発的な感染拡大には歯止めをかけることができていることから、今後、長期にわたって強い対策を継続することは適切でなく、短期で集中的な措置が必要であると考えます。このため、全圏域における「まん延防止等重点措置」を令和4年2月21 日から3月6日まで2週間延長します。
 オミクロン株による第6波を収束に向かわせるため、県民の皆様には引き続きのご理解・ご協力をお願いします。

対策の基本理念

(以下、下線は主な改定箇所)

 デルタ株など従来の変異株と異なるオミクロン株の特徴※を踏まえ、次の2点を基本理念とし、対策を講じます。
○ 県民の総力で対応
○ 医療機能の確保と社会を支える基礎的活動の維持の両面を重視
※ 感染拡大の速度が非常に速く二次感染リスクも高いが、重症化しにくい可能性が示唆されている。
一方で追加接種によるオミクロン株感染に対する発症予防効果や入院予防効果が回復することも報告されている。(詳細は末尾(P12)参照)
「まん延防止等重点措置」の解除に向けては、新規陽性者数の動向にも留意し、確保病床使用率35%を安定的に下回ることを目安とします。
 また、依然として医療警報は発出中であるため、確保病床使用率を25%以下まで引き2下げることを目指します。

対策の実施方針

国の基本的対処方針に定められた措置を基本としつつ、陽性者及び濃厚接触者が極めて多数に及ぶ一方、重症化率が比較的低いオミクロン株の特徴を踏まえた対策を実施します。なお、主として、学校・保育所等や高齢者施設等において集団的な感染が発生している現状を十分踏まえることとします。

主な対策

(法の根拠規定を記載した取組以外は、長野県新型コロナウイルス感染症等対策条例(令和2年長野県条例第25 号)第5条第3項等に基づき実施するものです。)

1 県民への要請

① 混雑した場所や感染リスクが高い場面・場所への外出・移動の自粛を要請(法第24条第9項)
・ 人との距離(マスク有でも最低1m)が確保できない場所や換気が不十分な施設などは避けるよう呼びかけ
・ 高齢者、基礎疾患(呼吸器疾患や心血管疾患、糖尿病、肥満(BMI:30 以上)、高血圧、喫煙など)があるなど重症化リスク   が高い方やワクチン未接種の方は特に注意するよう呼びかけ
・ 感染拡大予防ガイドラインを遵守していない等、感染防止対策が不十分な店舗や施設の利用は控えるよう呼びかけ

② 改めて原点に立ち返り、基本的な感染防止対策を徹底するよう要請
・ 人との距離の確保(マスク有でも最低1m)、マスクの正しい着用、手洗い・手指消毒、「密集、密接、密閉」の回避(ゼロ 密)、屋内・車内の十分な換気を徹底するよう呼びかけ
・ 人と会う機会をできるだけ減らすよう呼びかけ。特に高齢者、基礎疾患のある方はいつも会う人と少人数で会う等、感染リスクを減らすよう呼びかけ
・ ご自宅等も含め、普段会わない方との会食は控えるよう呼びかけ
・ 店舗や施設等が行っている感染防止対策に協力するよう呼びかけ
・ 少しでも体調に異変を感じた場合は、外出せず、速やかに医療機関に相談するよう呼びかけ

③ 家庭内においても感染防止対策を講じるよう要請
・ 感染していても無症状の場合もあるため、日頃から家庭内においても室内を定期的に換気するとともに、こまめに手洗いを行うよう呼びかけ
・ ご家族に療養者がいる場合はもとより、体調不良者や濃厚接触者がいる場合は、できるだけ外出を控えるとともに、家庭内でも距離の確保、マスク着用等を徹底するよう呼びかけ

④ 不要不急の県外との往来は控えるよう要請(法第24 条第9項)
・ 不要不急の県外との往来は控えるよう呼びかけ
・ 訪問する場合は、基本的な感染防止対策の徹底やリスクの高い行動を控えるなど慎重に行動するよう呼びかけ
・ 出張等での来訪者、旅行者の方は「信州版 新たな旅のすゝめ」を守るよう呼びかけ

⑤ 子どもや保護者に感染防止対策への協力を依頼
・ 県内では、オミクロン株への感染による子どもの重症例は報告されていないが、感染速度が速く、二次感染リスクが高いオミクロン株から子どもたちを守ることはもちろん、社会機能維持の観点や重症化リスクが高い高齢者等を守る観点からご家族等への感染を防ぐため、子どもや保護者に対し、学校や保育所等が取り組む感染防止対策への協力を呼びかけ
・ なお、対策の長期化に伴い、生活や学習などで困りごとを抱えた子どもや保護者が、気軽に悩みを相談できる窓口を周知

2 施設等における対策

① 学校
・ 現在、学校での感染が継続的に発生していることやオミクロン株の特性(強い感染力・伝播力)を踏まえ、予防的な対策の徹底や陽性者発生時の速やかな対応を図る必要があることから、「『まん延防止等重点措置』期間延長に伴うさらなる感染防止対策の手引き」を作成し、県立学校で徹底するとともに、市町村立学校及び私立学校に対し、地域の感染状況、児童生徒の年齢や学校の状況等に応じた適切な対応を依頼
  なお、手引きの内容については、県立学校、市町村教育委員会、私立学校にオンライン等を活用した説明会などで周知
・ 小学校の新規陽性者数が高い水準で推移。このため、小中学校での分散登校の推進、学級を超えた集団感染の防止、学びの保障と居場所の確保について留意
・ 特別支援学校においては、児童生徒一人ひとりの状況に配慮するとともに、学校
での受入れも実施

【手引きの主な内容】
(1)予防的対策の徹底
(分散登校の推進)

・ これまでのまん延防止等重点措置適用期間中には、分散登校を行っている小中学校での集団感染が抑えられていたため、できる限り分散登校を実施(学級を超えた集団感染の防止)
 学級以外の児童生徒との接触を極力控えることを徹底
(学校外からの感染の持ち込み防止)

 児童生徒や家族に一人でも症状がある場合には登校しない、させないことを徹底
 (陽性者の早期発見)

・ 休日を含めた受診・検査が早期に実施できるよう医療機関の情報等を確認し提供
 

(2)陽性者発生時の基本的な対応
(濃厚接触者の早期特定)

 陽性者が発生した場合には、学校は速やかに行動歴の調査を行い、感染防止のために陽性者と接触した可能性のある児童生徒を、①登校している場合には帰宅させ、濃厚接触者特定まで登校させない、②休日、夜間等に陽性者が判明した場合には登校させないことを徹底
(学校内での感染拡大防止)

 陽性者が発生した学級は、陽性者の最終登校日から5日を経過するまで、学級閉鎖し、感染拡大の状況に応じて、学年、学校全体を閉鎖
 陽性者が発生していない学級においても20%程度の濃厚接触者がいる場合には、陽性者の最終登校日から5日を経過するまで、学級閉鎖

(3)学びの保障と居場所の確保
 登校に不安のある児童生徒を欠席扱いしないことを徹底。その場合、自宅学習、オンライン学習等による丁寧なサポートを実施
 臨時休業時においては、児童生徒の状況に応じて、オンライン授業等により学びを保障するとともに、小学校低学年の児童などを考慮し、居場所の確保を検討

 

② 保育所等
・ 保育所等については、引き続き感染対策を徹底しながら原則開所することに加え、以下について市町村等に依頼
ア 感染リスクが高い活動を避け、感染を広げない形で保育を行うこと
イ 保護者が参加する行事の延期等を含めて大人数での行事を自粛すること
ウ 無理なくマスクの着用が可能な児童に対し、可能な範囲でのマスク着用を奨めること。ただし、2歳未満児のマスク着用は奨めないこと

エ 家庭で保育ができる保護者に対してできる限り登園を控えていただくよう呼びかけることの検討
オ 感染に不安がある保護者に対して登園自粛を呼びかけることの検討
・ 感染拡大防止のため「保育所等における濃厚接触者の範囲の考え方の目安」を作成、市町村等に周知し、登園自粛、クラス閉鎖等の範囲等について、保護者の状況や地域の感染状況等を踏まえ、より一層安全面を重視して判断するよう依頼
・ 保育所等が、必要に応じて従事者の検査を円滑に実施できるよう、検査機関の情報を提供
・ 最近の感染傾向、感染対策の再徹底、新たな感染対策強化について市町村とオンライン会議を通じて共有

③ 高齢者施設等
・ 高齢者施設等の入所者への接種は、県保有ワクチンの市町村への融通に加え、巡回接種を行うなど、2月中の完了に向けて特に速やかに実施
・ 重症化リスクの高い方を守るために、高齢者施設等の従業者を対象にPCR 検査等を実施するとともに、当該施設での自主検査実施を奨励し、係る経費を補助
・ 医療機関や薬局と連携の上、陽性者が確認された高齢者施設等において、経口薬を速やかに投与できる体制を構築
・ 福祉施設等からの感染対策に係る相談等について、県看護協会と連携し、相談・訪問指導を実施
・ 自宅に帰宅できない医療従事者や高齢者施設等従業者のために宿泊施設を確保する取組を支援
・ 高齢者施設等の従業者が療養や自宅待機等で勤務できなくなり、施設運営に支障をきたす場合の人材確保等に係る経費を補助
・ 最近の感染傾向、感染対策の再徹底について、オンライン会議等を通じて高齢者施設関係団体等と情報を共有

④ 事業所
・ 職場における在宅勤務や時差出勤、リモート会議等の推奨と気の緩みやすい休憩時間等の注意を呼びかけ
・ 特に、別添(「事業の継続が求められる事業者」)の生活・経済の安定確保に不可欠な事業者及びこれらの業務を支援する事業者に対しては、十分な感染防止策を講じるよう協力要請を行うとともに、陽性者が発生した場合でも必要な業務が継続できるよう働きかけ。なお、これらの事業の従事者については、検査により濃厚接触者の待機期間を短縮することを可能に

⑤ 大規模商業施設等
・ 大規模な集客施設に対し、まん延防止のために必要な措置を講じるよう要請(法第31 条の6第1項)

施設の種類 施設の例 要請の内容
劇場等 劇場、観覧場、演芸場、映画館 等 床面積の合計が1,000 ㎡を超えるものに限る。
・従業員に対する検査を受けることの勧奨
・入場をする者の整理及び誘導
・発熱等の症状のある者の入場の禁止
・手指の消毒設備の設置
・事業を行う場所の消毒
・入場をする者に対するマスクの着用の周知
・感染防止措置を実施しない者の入場の禁止
・換気の実施
・会話等の飛沫による感染の防止に効果のある措置
(飛沫を遮ることができる板等の措置又は利用者の適切な距離の確保等)
集会場等 集会場、公会堂、葬儀場 等
展示場 展示場、貸会議室、文化会館、多目的ホール
ホテル・旅館 ホテル又は旅館(集会の用に供する部分に限
る。)
商業施設 大規模小売店舗、百貨店、ショッピングセン
ター 等
運動施設等 体育館、スケート場、水泳場、屋内テニス場、
柔剣道場、ボウリング場、テーマパーク、遊園
地、野球場、ゴルフ場、陸上競技場、屋外テニ
ス場、ゴルフ練習場、バッティング練習場、ス
ポーツクラブ、ホットヨガ、ヨガスタジオ 等
遊技施設 マージャン店、パチンコ屋、ゲームセンター
博物館等 博物館、美術館、記念館、水族館、動物園、図
書館 等
遊興施設 個室ビデオ店、射的場、場外車券売場、ネット
カフェ、マンガ喫茶 等
サービス施設 スーパー銭湯、ネイルサロン、エステサロン、
リラクゼーション施設、銭湯、理容店、美容
店、質屋、貸衣装屋、クリーニング店 等
学習塾等 自動車教習所、学習塾 等

 

⑥ 飲食店
「まん延防止等重点措置」の適用以降、飲食店での飲食を起因とする集団的な感染が確認されていないことは、関係者の皆様の感染防止の取組のおかげであると認識
 しかしながら、マスクを外す機会のある飲食の場面は感染リスクが高くなるおそれがあるため、引き続き、次の点について協力を要請

 

【事業者への要請】
・ 飲食店等(酒類の提供の有無にかかわらず、次表に該当する施設。ただし、宅配・テイクアウトサービスを除く。)に対し、営業時間の短縮の要請を行うとともに、酒類の提供を行わないよう要請(「信州の安心なお店」については、酒類の提供を行うことも選択可)(法第31 条の6第1項)

<対象施設>

施設の種類
(施行令第11 条)
内容
集会場(第5号)等 食品衛生法の飲食店営業許可又は喫茶店営業許可を受けている施設
遊興施設(第11 号)

飲食店(第14 号)

<要請内容>

区分 営業時間の短縮 酒類の提供 協力金
「信州の安心なお店」の
認証を受けている店舗
いずれか
選択
5時から
21 時まで
21 時まで可 2.5~7.5 万円/日
5時から
20 時まで
不可
(持込含む)
3~10 万円/日
「信州の安心なお店」の
認証を受けていない店舗
5時から
20 時まで
不可
(持込含む)
3~10 万円/日

・ 上記対象施設においては、同一グループ同一テーブル4人以内(ワクチン・検査パッケージによる人数制限の緩和は適用しない)とするよう要請(法第24 条第9項)

【県民への要請】
・ 会食は、同一グループ同一テーブル4人以内(ワクチン・検査パッケージによる人数制限の緩和は適用しない)とし、2時間以内とするよう呼びかけ。「信州の安心なお店」の利用を推奨
・ できるだけ少人数で黙食を基本とし、会話をする際にはマスクの着用を徹底するよう呼びかけ
・ 20 時以降(「信州の安心なお店」は原則として21 時以降)は、飲食店の利用を控えるよう呼びかけ(法第31 条の6第2項)

3 オミクロン株の特徴に対応した医療・検査体制の充実

① 県内の医療機関の協力による初期評価の実施
・ 診療・検査医療機関において重症化リスクの初期評価を行い、保健所による迅速な療養先の振分けを実施

② 県内の医療機関の協力による自宅療養を支える電話診療等の実施
・ 県からの依頼に応じた医療機関が保健所と連携して、症状が増悪した自宅療養者に対する電話診療等を実施
・ 電話診療等を実施する医療機関に対して協力金を交付

③ 自宅療養者の増加に対応するための体制強化と機器類整備
・ 健康観察センターの人員体制等を強化し、自宅療養者への支援を実施
・ 自宅療養者の増加に合わせ、パルスオキシメーターの確保など必要な機器類を整備

④ 宿泊療養施設の増設
・ 7か所目の宿泊療養施設を1月下旬に東信地域に開設し、これまで6施設806 室で受け入れる体制であったものを7施設932 室に拡充

⑤ 治療に必要な医薬品等の確保
・ 44 か所(1/20 現在)の医療機関等を経口抗ウイルス薬の在庫配置医療機関に指定し、速やかな治療を実施

⑥ 検査実施事業者(薬局等)の拡大
・ 無料検査を実施する事業者(236 か所(2/15 現在))を拡大し、不安を抱える県民がより身近な場所で検査を受検できる環境を整備

⑦ 相談窓口における丁寧な相談・支援の実施
・ 自宅療養者については、健康観察センターで相談・支援を行うとともに、必要に応じて市町村においても支援を実施
・ 感染不安や予防・治療など一般的な相談については受診・相談センターで丁寧な相談を実施

⑧ 感染拡大防止のための積極的疫学調査を重点化
・ 行動歴調査を効率化し、感染拡大防止に資する調査に注力
・ 重症化リスクの高い方や高齢者施設等に対する濃厚接触者調査やPCR 検査等を優先的に実施するとともに、濃厚接触者へ体調管理に留意した自宅待機を依頼

⑨ 抗原簡易キットの確保
・ 職場・学校・保育所や家庭等での陽性者の早期発見に抗原簡易キットが必要になるため、抗原簡易キットの増産に係る事業者支援を行うよう国に働きかけるとともに、卸売業者に行政検査を行う医療機関等への優先供給を依頼

4 ワクチン追加接種の推進

① 2月を「ワクチン接種推進月間」に位置付け、市町村と協力して高齢者やエッセンシャルワーカーを中心に2回目接種から6か月経過した希望者に対する接種を加速化

② 特に、高齢者については、2月末までの接種対象者約60 万人に対し、十分なワクチンを確保しており、市町村とともに1日1万5千回のペースで接種を促進
    また、高齢者施設入所者等への接種は、県保有ワクチンの市町村への融通に加え、巡回接種を行うなど、2月中の完了に向けて特に速やかに実施

③ 県接種会場を県下10 広域に13 会場設置し、2、3月に各月接種枠4万人体制で接種を推進。また、保育所、幼稚園などの社会福祉施設従業者等を「接種券なし接種」の対象に加え、接種を加速化

④ 医師会、歯科医師会、看護協会、薬剤師会等の協力により、希望する市町村へ「長野県ワクチン接種支援チーム」を派遣するなど、接種加速化に向けた必要な支援を実施

⑤ 追加接種の加速化に向けて、対象者に対する訴求力のある広報を展開

⑥ 小児接種(5~11 歳)は3月から開始し、重症化リスクの高い基礎疾患のある児等には速やかな接種機会を提供するとともに、接種を勧める。
    それ以外の小児についても、希望者ができるだけ早期に接種を受けられる体制を整備

5 社会機能を維持するための対応

① 生活・経済の安定確保に不可欠な事業者等に対して、感染者が発生した場合でも必要な業務が継続できるよう依頼
・ 事業活動を継続するために事業継続計画(BCP)を点検又は策定し、実行できる体制の整備を要請

② 保育所や放課後児童クラブ等については、感染防止策の徹底や簡易検査キット等の活用を図りつつ、原則開所するよう要請

③ ①及び②の対象事業に従事する濃厚接触者については、検査により待機期間を短縮することを可能に
・ 学校においても、教職員が濃厚接触者となった場合、簡易検査キットを活用し、待機期間の短縮を促進

④ 業務継続に必要な医療従事者・高齢者施設等従業者の宿泊費の補助及び高齢者施設等の従事者を対象とする検査の実施
・ 自宅に帰宅できない医療従事者や高齢者施設等従業者のために宿泊施設を確保する取組を支援
・ 重症化リスクの高い方を守るために、高齢者施設等の従業者を対象にPCR 検査等を実施するとともに、当該施設での自主検査実施を奨励し、係る経費を補助

⑤ 福祉施設間での職員等の応援体制の強化
・ 高齢者施設等の従業者が療養や自宅待機等で勤務できなくなり、施設運営に支障をきたす場合の人材確保等に係る経費を補助

⑥ 福祉施設等からの感染対策に係る相談等の実施
・ 福祉施設等からの感染対策に係る相談等について、県看護協会と連携し、相談・訪問指導を実施

6 経済活動を維持するための対応と事業者・生活者支援

① 「信州の安心なお店」の利用を積極的に推奨
・ 飲食店、宿泊施設、結婚式場、カラオケボックス等※は、感染対策がしっかり講じられている「信州の安心なお店」の利用を推奨
 ※ このほか、クリーニング店、理美容店、公衆浴場、文化芸術施設、スポーツ施設、遊戯場、パチンコホール、療術施設が「信州の安心なお店」の対象となっています。

② 信州割及びアクティビティ割は、対象を拡大して継続
・ 「信州割SPECIAL」は割引対象期間を延長するとともに、対象者を県内在住の同居家族に加え、ワクチン3回目接種済の者の少人数旅行も対象に追加。また、利用泊数を1旅行あたり5泊に拡大して継続
・ 「この冬どこいく?ウェルカム信州アクティビティ割」は、できるだけ少人数での利用の協力をお願いし、県民限定で割引対象日を全日(平日・土・日・祝日)に拡大して継続。3月16 日以降利用できるスキーリフト1日券は3月初旬から販売

③ 信州プレミアム食事券の販売
・ 売上げが減少する飲食店を支援するため、「信州プレミアム食事券(第2期)」を販売

④ 酒販店等における地酒クーポン券の発行
・ 酒類提供の停止等にともない影響を受ける県内酒造メーカーを支援するため、小売酒販店等における地酒クーポン券を発行

⑤ 時短要請等に応じた飲食店への協力金の支給
・ 営業時間の短縮等の要請に応じた飲食店等に対し、売上げ規模に応じて協力金を支給
【「信州の安心なお店」認証店】
以下のいずれかを要請延長開始日に選択(要請期間中の変更不可)
◇ 営業時間を20 時までに短縮、酒類提供不可: 3~10 万円/日 (①)
◇ 営業時間を21 時までに短縮、酒類提供可 : 2.5~7.5 万円/日(②)

【「信州の安心なお店」の認証を取得していない店】
◇ 営業時間を20 時までに短縮、酒類提供不可: 3~10 万円/日
なお、要請期間中に新たに認証された事業者は、
(認証日まで)…営業時間を20 時までに短縮、酒類提供不可:3~10 万円/日
(認証取得後)…上記①、②のいずれかを選択
                                                                 ※中小企業の場合の金額

・ 協力金を迅速に支給するため、提出書類の簡素化や電子申請を実施。2月20 日までの要請分は、2月21 日から受付を開始し、早期に支給

⑥ 市町村を通じた広範できめ細かな事業者支援のための交付金の交付
・ 市町村が、地域の実情に応じて、第6波で影響を受けている事業者を給付金等によりきめ細かく支援するための交付金を交付
    加えて、まん延防止等重点措置の適用の延長により影響を受ける協力金の支給対象とならない事業者(飲食店の取引事業者・観光事業者など)への支援のために、追加交付を実施

⑦ 資金繰り支援等の実施
 事業者の資金繰り支援として、「長野県新型コロナウイルス感染症対応資金」(い
わゆるゼロゼロ融資)の条件変更時の利子補給継続要件を3月より緩和

 協力金等の支給までの間のつなぎ融資等について、金融機関に対し迅速かつ積
極的な対応を要請

⑧ 経営相談等の実施
・ 事業者が必要な支援を受けられるよう、地域振興局に設置している「産業・雇用総合サポートセンター」において、様々な経営相談や国の事業復活支援金等の支援策の紹介等を実施

⑨ 学校の臨時休業の影響を受ける従業者等の支援
 小学校の臨時休業等により、保護者が仕事を休まざるを得ない場合に利用でき
る国の「小学校休業等対応助成金・支援金」を周知

⑩ 緊急的な食料支援の実施等
・ フードバンク実施団体と連携し、「緊急フードドライブ統一キャンペーン」を実施し、県民や企業に広く食料の寄贈を呼びかけ、食料配布事業を実施する民間の団体や信州こどもカフェ等に提供
・ 生活に困窮される方に対して、生活就労支援センター「まいさぽ」を通じた食料支援が遅滞なく行われるよう、必要な食料品を緊急に確保
    あわせて、生活費・食料、住まいや仕事など生活全般の相談に、きめ細かく対応

⑪ 事業復活支援金や雇用調整助成金、子育て世帯への給付など、様々な施策を積極的に広報

7 その他

① 県の公共施設について、感染対策の徹底や休止等の措置を検討するとともに、市町村に対しても同様の検討を行うよう協力を要請

② イベントの規模要件を厳格化し、イベント主催者等に対し、次の基準に基づいて開催するよう要請(法第24 条第9項)

区 分 「感染防止安全計画」※1を策定し、
県による確認を受けたイベント
感染防止安全計画を
策定しないイベント
上限人数※2 20,000 人
(対象者全員検査により、収容定員まで可)
5,000 人
収容率※2 100% 大声※3なし:100%
大声あり: 50%

※1 参加人数が5,000 人超のイベント(「大声なし」の担保を前提)において策定が必要
※2 「上限人数」と「『収容定員』に収容率を乗じて得た数」のいずれか小さい方の人数で実施
※3 大声の定義は「観客等が、通常よりも大きな声量で、反復・継続的に声を発すること」とし、これを積極的に推奨する又は必要な対策を十分に施さないイベントは「大声あり」に該当することと整理

・ 2月21 日(月)までを上記基準の周知期間とし、同日までに販売を開始し、販売されたチケットに限っては、上記基準は適用せず、キャンセル不要となることを周知
・ 2月22 日(火)以降は上記基準を超えるイベントのチケットの新規販売は行わないよう要請
・ 三密の状態の発生等リスクの高い環境が生じないよう対策の徹底を要請
・ 感染防止安全計画を策定しない5,000 人以下のイベントを含め、感染リスクを低下させる対策が困難な場合は、延期や中止を検討
・ ただし、屋外のイベント等が過度な自粛とならないよう周知

③ 学校や職場での健康観察アプリの活用推奨
・ 健康観察アプリや健康チェックカードの活用により、毎日の体温や体調などの変化を見える化し、職場や学校における確認に活用することを推奨

④ 県における率先実行
・ 県機関においては、在宅勤務や勤務時間の割振り変更等により、執務室内での従事職員数を7割削減(基幹的継続業務を除く)するほか、各種会議のオンライン化等により感染リスクを軽減させる取組を推進

⑤ ともに危機を乗り越えるための県民共同宣言の発出。関係団体との連携強化
・ 宣言発出者と連携し、デルタ株による第5波の際に構築したネットワークを活用して、オミクロン株の特徴を踏まえた対策の実践を広く呼びかけ、一人ひとりの感染対策の強化を促進

⑥ 県民に正確な情報や県としての方針を的確に伝えるための情報発信・広報の強化
・ まん延防止等重点措置に伴う県民等への要請に加え、軽い風邪のような症状でも感染している可能性があることなど、10 代から20 代の若者や10 歳未満の子どもの保護者向けも含めた正確な情報・的確なメッセージを県内メディアやTwitter、LINE などで発信
・ 市町村と連携し、広報誌や広報車、防災無線などあらゆる媒体を活用し、自らが感染しないよう、そして周囲の方を感染させないよう、感染リスクを最小化するための最善の行動をとるよう呼びかけ

 

(参考)オミクロン株の特徴に関する知見
【感染性・伝播性】デルタ株に比べ、世代時間※1が約2日(デルタ株は約5日)に短縮、倍加時間※2と潜伏期間も短縮し、感染後の再感染リスクや二次感染リスクが高く、感染拡大の速度も非常に速いことが確認されている。
【重症度】オミクロン株による感染はデルタ株に比べて相対的に入院のリスク、重症化のリスクが低い可能性が示唆されている。
【ワクチン効果】初回免疫によるオミクロン株感染に対する発症予防効果は著しく低下するが、重症化予防効果は一定程度保たれている。また、ブースター接種によるオミクロン株感染の感染予防効果や入院予防効果が改善することも報告されている。
(厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード資料より抜粋)
※1 ある患者が感染してから二次感染を起こすまでの時間
※2 累積感染者数が倍増するまでに要する時間