事務の合理化

事務を合理化しよう!

エコアクション21は必要な文書や記録が最小限で「取組み易い」とは言われるものの1年間の目標、活動計画の内容及びその結果や評価などを要領よくまとめて環境経営(活動)レポートを作成しなければなりません。ここにかける時間と労力をできるだけ、少なくしようというのがここのテーマです。

エコアクション21の活動はCO2排出量や廃棄物の量と言った環境負荷を削減することであり、事務かける労力や時間はできるだけ少ない方が良いのです。

★データ集計の合理化

経理のデータを活用        月々の電力使用量、ガソリン購入量、軽油購入量、水道使用量、下水道使用量、廃棄物排出量、化学物質購入量等の元データは多くの場合には経理担当者が管理している伝票に記載されているのではないでしょうか。そして、もし、経理担当者が毎月、その伝票に記載された料金を年間集計のために打ち込みをしているのであれば、料金(円)だけでなく、その量(kWh、L、t、m3)も同時に打ち込んでもらうようにしましょう。打ち込んだデータが直接、エコアクション21の表にリンクで移るようにしても良いですし、1か月に1度、月ごとの集計をコピーすることでもいいです。(Excelのリンクを張る方法は後で解説します。)

もし、料金も同時に集計していけるようになれば、これらにかけている費用を年間でまとめることができ、経営上とても役立つはずです。

★環境経営レポート作成の合理化

「環境経営レポートの作成はとても大変。」という言葉はエコアクション21の事務局担当者からよく聞きます。そこで、少しでも楽をして環境経営レポートを作成する方法について考えてみましょう。

数値:   数値は目標にしろ、実績にしろ毎年変わるので必ず入れ替えないといけないのですが、上記のデータの合理化で出てきた数値をそのまま利用すれば良いのです。もし、元の集計データと環境経営レポートを同じパソコンで処理しているなら、後で説明する「リンク貼り付け」という方法が使用できます。もし、別々のパソコンであって月々の集計データを月に1回コピーしておけば良いことになります。

コメント:  目標ごとの年度末の評価、環境委員会の議事録、代表者の見直し・指示記録等を環境経営レポートとは別ファイルで作成している場合は「リンク貼り付け」という方法で環境経営レポートにそのまま持ち込むことができます。数値とまったく同じようにコメントであっても何もせずに環境経営レポートが作成されていきます。

「コメント自体を考えるのが大変だ。」 という声も聞かれます。そういった場合の多くは「毎年変わり映えのしない同じような計画を立てている」という場合です。しかも事務局一人で計画を立て、評価も一人でしている場合がほとんどです。複数(社長もメンバーなら最高)で計画を立てれば毎年同じということにはならないですし、新しいことに取り組めば自然と年度末のコメントは出てくるはずです。

「リンク貼り付け」:  Excelのリンク貼り付けは簡単です。

(1)まずは数値を移したいセル(Excelのひとますのことです。この場合は環境経営レポートの数字やコメントの入るます)に数式の「=」を入れます

(2)次に元の数字やコメントのあるセルをクリックする

例として、表-1の合計を表-2にリンクさせる方法を示します。

これだけです。同じファイルの同じシートはもちろんのこと別のシートや別のファイル(ブック)であってもできます。(ただし、同じパソコン内)

もっと詳しく知りたい場合はこちらを参考にしてみてください。

「リンク貼り付け」のメリットには上記の「転記の手間が省ける」ことの他に「転記ミスが防げる」があります。手間が省けるうえにミスが減るわけですから、エコですよね。

★審査の機会の有効利用

エコアクション21の審査を「審査員の質問に答える、審査員に言われた資料を見せる」だけの機会で、余計なことを言うとマイナスになると考えてはいませんか? また、目標を達成したり、法規を守ったりすることだけを話題としないといけないと考えてはいませんか?  もし、そうだとすると少し考えを変えてみてください。 あなたがエコアクション21の事務局として普段、疑問に思っていることや困っていることを審査の時に審査員に聞いてみましょう。  例えば、

「この資料は毎年、審査資料にどうしても付けないといけないのですか?」

「この目標は何年も取組んできて、これ以上削減できる見込みがないんですが、どうしたら良いのでしょう?」

「今年から事務局担当になったのですが、前任者は会社を辞めてしまったので、解らないことがあっても誰に聞いたら良いのか解りません。」

エコアクション21では審査の中でコンサルティングをすることが許されています。審査は1年に1回の相談の機会と考えましょう。審査員は受審事業者と共に考える「同志、仲間」なのです。