2024年度第4回セミナー質問・回答
2024年10月8日にオンラインで開催させていただきましたエコアクション21セミナー第4回(中小企業の脱炭素)にご参加いただきまして有難うございました。また、アンケートへのご回答、ご質問、有難うございます。
質問への回答を以下に掲載させていただきます。質問①~②は末広審査員に、質問③は日進乳業株式会社渋谷主任に回答いただきました。
質問①:サプライチェーンの脱炭素の動きで、Scope1と2は自社で削減目標を立てて進めることは可能ですが、Scope3の運送・配送は、物流会社を持たないと削減計画や削減の実行が難しいと考えています。この対応方法をコンサルするような部門・企業などは、ありますか。
回答1(末広審査員):ご質問の件、(1)専門家を紹介していただける機関、(2)中小企業が脱炭素を進める場合の一般的な手順をご紹介します。
(1)専門家を紹介していただける機関
長野県工業技術総合センター 環境・情報技術部門
環境・情報技術部門 | 長野県工業技術総合センター (nagano.lg.jp)
同部門によりますとカーボン可視化・削減支援事業を実施しており、10月22日(火)13:30~ Zoomウェビナーで「第3回カーボン削減算定説明会(無料)」を開催しますので、まずはこちらに参加されてはいかがでしょうか。とのことです。
申込書 https://www.gitc.pref.nagano.lg.jp/cms/content/files/joho/pdf/R6_santei_setsumeikai03.pdf
申しわけありません。申込は本日10月18日までです。
また、この事業は必要に応じて専門家による相談を実施しているとのことです。
連絡先:長野県工業技術総合センター環境・情報技術部門 環境技術部 TEL:0263-25-0997(部直通)
(2)中小企業が脱炭素を進めるための一般的手順
1.まず、社内でScope3の算出方法を学習し、全体像を把握します。
前述の無料セミナーへの参加はいかがでしょうか。
申込書 https://www.gitc.pref.nagano.lg.jp/cms/content/files/joho/pdf/R6_santei_setsumeikai03.pd
2.当面は、自社で発生するScope1,Scope2を確実に行い、脱炭素の取り組みを表明します。
PDCA構造を持つエコアクション21の導入が早道です。
3.Scope3の要求は上流工程と下流工程からの発生源を特定し、さらにカテゴリ―15の分類から二酸化炭素を算出するので、相当の工数の覚悟が必要です。
4.算出対象の絞り込み及び算出方法は、顧客価値の視点から顧客の指導を仰ぐのが良いと思います。最近は大企業が協力会社向けにある程度簡略化された算定方法を提示することもあると聞いています。
質問②:Scope1、2、3の目標は、製造業で決められていますか。また、決められていない場合、どのように目標設定すればよいですか。
回答2(末広講師):特に目標値の(法律等による)規制はされておりませんが、基本的目標値は二酸化炭素の排出量2050年実質ゼロです。
「温暖化対応」=「企業成長の機会」の視点から目標値を決めることです。
一般的な手順を示します。
① 経営の重要課題として取り組むため、取り組み姿勢を環境方針に取込み、全社員で共有します。
② Scope1.2.3の二酸化炭素排出量を算定します。
③ 2050年ゼロカーボンを基本に長期的視点で、至近の二酸化炭素削減目標値を設定します。
顧客からの要請がある場合は、その要請を考慮し、目標値を設定します。
4)二酸化炭素削減計画を作成し、PDCAで運用します
質問③:日進乳業株式会社でご紹介頂きましたコンプレッサ台数制御運転について、Qポイントとして標準機の圧力を下げてとのコメントを頂いたのですが、可能であればインバータ機と標準機との圧力差など企業ノウハウになってしまうかもしれませんが開示頂くことが可能ならご教授頂きたいです。
回答③:台数制御を実施する前に購入先のコンプレッサーメーカーにまず相談を持ち掛け、台数制御だけでなく、配管の本数、径、配置を調べ、更に流量測定も実施し、しっかり現状把握をしました。そうしたデータ等が揃ったところでコンプレッサーメーカーのエンジニアに総合的にアドバイスをいただき、配管の変更等に合わせて台数制御も実施しました。
その中で高圧のコンプレッサーを標準機で変えていきましたが、一度に実施することはできないため、コンプレッサーの更新やメンテナンスの次期に合わせて順次入れ替えをしました。以下にその経緯を説明させていただきます。
弊社は当初、高圧機を3台、インバータ機を1台の計4台で運転していました。
コンプレッサーのオーバーホール整備時期を迎えたため、コンプレッサーの風量不足の是正と省エネを目的にコンプレッサー更新を中長期計画(3年)で行いました。
当初
高圧機3台、1インバータ機1台 合計:4台 台数制御設定圧:0.86Mpa
↓
更新①高圧機1台⇒標準機へ1台更新 (高圧機残り2台、標準機1台、インバータ機1台) 合計:4台 台数制御設定圧:0.69Mpa
↓
更新②高圧機1台⇒標準機へ1台更新 (高圧機残り1台、標準機2台、インバータ機1台) 合計:4台 台数制御設定圧:0.68Mpa
↓
更新③高圧機1台⇒インバータ機へ1台更新 (高圧機0台、標準機2台、インバータ機2台) 合計:4台 台数制御設定圧:現在ロガー設置後のメーカー解析待ち
1.高圧が必要な負荷へは増圧弁を設置し必要圧力まで増圧して対応。
2.台数制御圧力はロガー*をメーカーに設置頂きその解析データからアドバイスを基に設定値を決めています。
メーカー解析値付近を目指し0.01Mpaづつ下げてエアーダウンを防止ししながら追いこんでいます。
標準機は台数制御設定圧力で運転し、インバータ機は性能最大値に設定し不足分を補う様に動いています。
*ロガー:機械などの稼働に合わせて温度、圧力等の経時変化を記録する装置
以上
2024年度第3回セミナー質問・回答
2024年9月11日にオンラインで開催させていただきましたエコアクション21セミナー第3回(省エネ事例)にご参加いただきまして有難うございました。また、アンケートへのご回答、ご質問、有難うございます。
質問への回答を以下に掲載させていただきます。質問①~②は中村審査員に、質問③~⑤は株式会社みすずコーポレーション宮尾部長に回答いただきました。
質問①:(建設業)現状把握の一つとして「環境負荷の自己チェック」の様式に「資源等使用量」があります。中小企業でも建設業では年間100件以上の工事があると思いますが、記載されている材料を集計するのは非常に難しいです。(100の工場が入れ替わり稼働しているようなもの)。労多くしても現状把握にとどまる一方、受注する工事環境や内容で大きく変動するもの。その膨大な労力に見合う利用価値を見出せません。現状把握はどの程度重要でしょうか。
回答①:(中村)建設業の場合、工事1件ごとに内容が異なる上、部材の点数も非常に多い場合もありますので、まずはコンクリート、アスファルト、木材等、主な材料、数品目に絞ってデータを取ってみてはいかがでしょうか。(品目は多く実施する工事によって異なりますので、自社にあったものを選んでいただければ良いと考えます。)
質問②:当社都合ですが改善活動の取り組みを行ってはおりますが成果に結びついておりません。現場に良い提案ができるかと考え中村講師様の資料ページの一部を社内に掲示させて使わせ頂きたいのですが、よろしいでしょうか。
回答②:(中村)社内で掲示しても結構です。
質問③:省エネチェック表の項目はどう選定して、だれがどのように管理しているのでしょうか?
回答③:(宮尾)省エネルギーセンターの事例集を参考に、自社の生産ラインとユーティリティー設備の状況を加味して省エネ対策部がチェック表を作成しました。その後、各職場上長に説明の上、配布と管理を依頼しました。直接的な管理は各職場上長ですが、コピーを省エネ対策部にも返却してもらい、Wチェックしています。省エネパトロールを不定期で行っていますが、その際にも省エネチェック表を活用しています。
質問④:現場の社員を省エネ・エコ活動に巻き込むのに有効だった手段は何でしょうか。
回答④:(宮尾)省エネコスト目安表を作成して配布したことが有効であったと思います。また、その結果を月次で報告することにしています。
例)エアー漏れ:エアー漏れ音の大きさを5段階に分け、それぞれの年間損失額(目安)を分かるようにしました。
その他の改善活動でも、必ずコスト試算を行い、現場の方のアイディアがどれだけ利益貢献できているかが見えると次につながっていくのだろうと思っています。
質問⑤:食品廃棄物をそもそも出さないためにどうアプローチしているのでしょうか。
回答⑤:(宮尾)食品廃棄物は当社も大量に発生しているのが現状です。出てきたものはできるだけリサイクルまたは、より付加価値のあるリサイクル、有効利用に努めています。一方で発生を抑制することはさらに重要かと思いますが、当社でも以前から課題となっています。当社では改善活動(MPS活動)を実施しており、課題に取り組んでおります。MPS活動は、TPS手法(トヨタ生産方式)を活用して当社独自に合わせた改善活動となります。各グループに分かれてロス削減や、省エネ等の課題を取り上げ、年2回テーマの策定から評価まで行いPDCAを回して活動を行っています。その中で運用面や、設備的改善を行いながら発生を抑えるよう努めています。
以上
2024年度第2回セミナー質問・回答
2024年7月10日にオンラインで開催させていただきましたエコアクション21セミナー第2回(エコアクション21構築・運用の実務)にご参加いただきまして有難うございました。また、アンケートへのご回答、ご質問、有難うございます。
質問への回答を以下に掲載させていただきます。質問①~③は桜井審査員に回答いただきました。
質問①:環境関連法規の最新情報を維持するために、定期的なチェックが必要ですが、どのような方法がありますか?「法律の名称+最新版」で一つずつ検索する以外に方法はありますか? 当社には法務専門の部署がありません。新たに施行された法律について、「そのような法律があることを知らなかった」という事態を避けるための調査方法についてもご教示いただけますでしょうか?
回答①:(桜井)私は各省庁がほぼ毎日発行している「メールマガジン」を利用しています。特に環境省・経済産業省・省エネルギー庁のものが有効と実感しています(煩わしいと評価される方もいますが、自社に関係ないのは飛ばして読み、必要と思われる詳細情報もリンクされているので、収集が早いです。登録と配信中止は各省のHPで簡単にできます。)また、地域事務局長野産環協の母団体である一般社団法人長野県産業環境保全協会のHPでは環境関連法規の改正情報を逐一掲載しております。こちらで改正情報を知り、関係サイトで更に詳しい内容を把握するという事でも良いのではないでしょうか。
一般社団法人長野県産業環境保全協会HP 新着情報 一般社団法人 長野県産業環境保全協会 – 環境経営推進をサポートします 〈☆☆2050年二酸化炭素排出実質ゼロを目指し取り組もう!☆☆〉 (alps.or.jp)
質問②:今回のセミナー資料の、スライド25「11.環境上の緊急事態への準備と対応」に、「環境上の事故及び緊急事態を想定し、その対策を定め・・・」とあり、経産省の「事業継続力強化計画」を参考に想定と対応を準備する案内がありました。そこで、(1)地震や火災、洪水等が発生した際、(2)灯油類、化学物質の漏洩の際の具体的な想定と対策を構築している例について知りたい。
回答②:(桜井)エコアクション21に限らず、最近の豪雨やいつ起こるかも解らない地震への対応は事業を推進・継続するための大きなリスクです。自社にどのようなリスクがあるのかを想定していただき、その対応を整理して、一歩一歩進めることが必要です。
先ずは、法規制への罰則規定を優先した対応と同様に、起こった場合に被害の大きいと予想されることから順次進めるようにしてください。
事例は下記にて基本的な考え方を紹介させていただきますが事業内容、事業規模、使用している油類、化学物質及びその貯蔵状況、使用状況等により対応方法などが大きく異なる可能性がありますので、現場の状況をよく知った上で実際に最も効果のある方法を探してみて下さい。
中小企業庁が推奨する「事業継続力強化計画制度(ジギョケイ)」で示されている計画内容は大規模企業のBCPを簡素化して中小規模の企業でも取り組みやすい登録制度ですので以下のHPも参考にしてはいかがでしょうか。
事業継続力強化計画 | 中小企業庁 (meti.go.jp)
中央事務局HPで公開されている環境経営レポートにも「想定と訓練」が記載されてるものもありますので、参考にしてみて下さい。
質問:CO2削減の良い方策がありましたら教えていただきたいです。
回答:(桜井)CO2排出量を減らすには大きく分けると省エネと再エネという2つの方法があります。再エネでは更に太陽光発電のように自ら電気を造る他に再エネにより発電された電気を購入するという方法もあります。しかしながら、どんなエネルギー(電力、燃料の種類)をどのように使用しているか、工場の立地条件、建屋、等々の様々な条件により、多くの方法が考えられますので、専門家に工場を見てもらって効果的な方法の提案をしていただくのも良い方法ではないでしょうか。以下に参考になる冊子の入手先、長野県、省エネルギーセンターの診断事業等をご紹介させていただきます。
中小規模事業者のための脱炭素経営ハンドブックSMEs_handbook.pdf (env.go.jp)
中小規模事業者省エネ診断事業/長野県 (nagano.lg.jp)
環境対応技術セミナー | 長野県工業技術総合センター (nagano.lg.jp)
省エネ・節電ポータル (shindan-net.jp)(省エネルギーセンター 省エネ最適化診断)
省エネ診断促進事業補助金/長野県 (nagano.lg.jp)
質問④:桜井講師の配布資料の中に「34ページ審査資料」が入っていませんでした。提供を希望します。
回答④(地域事務局長野産環協):セミナー資料ダウンロードの掲載資料を「34ページ配布資料」入りのものと差し替えました。また、該当部分のExcelを別にアップしましたので、ダウンロードをお願いいたします。(パスワードはセミナーのミーティングURLを案内した時にお知らせしたまま、変更なしです。)
エコアクション21セミナー資料ダウンロード – エコアクション21地域事務局 長野産環協 (alps.or.jp)
2024年度第1回セミナー質問・回答
2024年6月13日にオンラインで開催させていただきましたエコアクション21セミナー第1回(ゼロカーボン達成の道具としてのエコアクション21)にご参加いただきまして有難うございました。また、アンケートへのご回答、ご質問、有難うございます。
質問への回答を以下に掲載させていただきます。質問①~③は小林審査員に回答いただきました。
質問①:自社のCO2排出量見える化のため、営業車のガソリン消費量を正確に把握する方法を知りたい。弊社では営業活動において、社有車や得意先現地でレンタカーを利用します。経費精算システムでガソリン代を経費処理しますが、利用者全員から「ガソリン(軽油)を何リットル給油しました」と申請を行わせるのは難しいです。ご提案いただけますと幸いです。
回答①:(小林)お問い合せいただきました内容から推察する限りでは正確な各燃料の使用量を把握することは困難かと思いました。
ガソリンや軽油などの燃料代の経費と共に各燃料使用量を正確に把握するには、使用量を入手できるような仕組み作りが必要と思われます。例えば、システム改修費用が発生すると思いますが、現行の経費精算システムで燃料代と共に燃料の種類や使用量が分かるようにして自動集計できると良いと思います。
営業の方からの給油量の報告は難しいとのことですが、環境への取り組み意識が向上すれば営業の方からの報告が可能になるかもしれません。ある会社では自分の運転がどの程度エコなのか本人に自覚していただくために毎月の総走行距離、総使用燃料量、平均燃費の報告を義務付けている例もあります。また、どのようにしたら営業の方の負担が少なく燃料使用量を正確に把握できるかをエコアクション21の目標として取り組まれても良いと思います。ご参考いただければ幸いです。
質問②:賃貸ビルで使用している電力について、どこの会社か情報が分からない場合、どのように排出量を算定するのが適切か?
回答②:(小林)ビルオーナーまたはビル管理会社に問い合わせれば購入電力の電気事業者は教えていただけるものと思います。そのような情報入手ができない場合は、全国平均係数が公表されていますので、この値を使用すれば問題ありません。なお、どのような係数を使用して二酸化炭素排出量を算定したか明確にすることがエコアクション21では要求されていますので、排出係数を環境経営レポートに明記していただきます。
質問③:当社は排出量のうちScope3のウェイトが99%を占める。ユニクロやトヨタのようにサプライヤーに対して力を持っている企業以外では、どのような施策が有用か?
回答③:(小林)二酸化炭素排出量の見える化では、まず最初はScope1とScope2の排出量を算定していただき、その排出量の削減から取り組みをスタートします。エコアクション21の二酸化炭素排出量算定の対象範囲はScope1とScope2です。その後に必要によりサプライチェーン排出量を算定しますので、この段階でScope3排出量を算定することになります。Scope3排出量は自社だけの取り組みでは算定できませんので取引先様と一緒に取り組むこととなります。これより取引先様からの要求があった段階でScope3を検討すればよいと考えています。
また、初期の段階の取り組みとしては 自社が調達している物品・サービス等を二酸化炭素排出量の大きなもの、中ぐらいのもの、小さなものというように3段階ぐらいに分けてみて、可能なものに関してはなるべく大きなものから小さなものに移行を進めていくのはいかがでしょうか。同じように自社が提供している物品・サービスについても同様なことが可能かも知れません。
以上
2023年度第4回セミナー質問・回答
2023年10月17日にオンランで開催させていただきましたエコアクション21セミナー第4回(経営に活かすエコアクション21)にご参加いただきまして有難うございました。また、アンケートへのご回答、ご質問、有難うございます。
質問への回答を以下に掲載させていただきます。質問①は北條審査員、質問②は信濃化学工業株式会社宮原常務に回答いただきました。
質問①:建設会社でのエコアクション登録は可能なのかを聴いてみたいです。セミナーを聴いて、弊社で登録できるか不安になりました。
回答①:(北條)建設会社からのエコアクション21認証登録は大いに推奨されます。建設業の規模や事業業態など様々ではありますが、公共的・社会的な影響が大きく、事業においても環境負荷削減などの環境配慮が強く求められている業種です。公共事業の加点制度もこのような趣旨により創設されています。エコアクション21には建設事業者向けガイドラインがあり、このガイドラインに従って取り組むことにより、エコアクション21の認証取得が可能となるでしょう。不安な状況があれば地域事務局が推進しているセミナーなどに参加していただくか事前のコンサルタント利用をお勧めいたします。詳細は地域事務局にお問い合わせください。
(地域事務局長野産環協補足)建設・工事業での認証・登録は可能であると言えるでしょう。理由は以下のとおりです。
(1)長野県内では建設・工事業で現在114の登録があり、その内87(76%)は従業員30人以下の事業者です。
(2)建設・工事の特徴として、引き受ける工事が毎年、毎回、異なるということがありますので、毎年二酸化炭素排出量を削減することが難しい場合も考えられます。そこで、エコアクション21では二酸化炭素排出量の削減目標は毎年設定していただきますが、評価はその年の工事の内容(工事現場までの距離、重機の使用量、材料の使用量等)を考慮した上で、自らしていただきます。 その年、削減目標を達成できなったからと言ってすぐに審査でマイナス点が付く訳ではありません。要は削減のために自ら決めたことを実行できたかどうかを自ら評価し、それを審査員が審査します。
(3)エコアクション21の認証・登録を目指す事業者には無料コンサルティングも用意されておりますので、懇切、丁寧な指導を受けることができます。
質問②:信濃化学工業株式会社様へ カーボンニュートラルの活動で、森林活動への支援におけるCO2の吸収量も追いかけて計算しているのでしょうか?
回答②:(宮原)発表でもご案内致しました通り、 弊社の直接的な吸収量ではないため、公表は差し控えさせて頂きます。
・参考程度ですが、林野庁や自治体のホームページ等で、『森林の二酸化 炭素の吸収量』なる資料が掲載されておりますので一部を以下にご紹介致します。
(例) スギの人工林の試算ですが、スギの木1本が1年に取り込む二酸化 炭素の量は約14キログラムと言われています。若い樹齢の木は吸収量が多いのですが、樹齢を増す毎に吸収量は減少します。例として、樹齢80年の樹木は20年の樹木の1/4程度となるそうです。正式な吸収量の計算には、樹木の枝ぶりや土壌の状況等の情報が必要な要素ですが、単純な把握には「14キログラム✕樹木本数」でよろしいのではと考えます。但し、樹種により吸収量は異なりますのでご注意ください。
・弊社では、”樹木本数”を”弊社が提供する資材の設置数”に置き換えることで、ザックリとした吸収想定量を把握しております。
以上
2023年度第3回セミナー質問・回答
2023年9月12日にオンラインで開催させていただきましたエコアクション21セミナー第3回(エコアクション21運用の実務)にご参加いただきまして有難うございました。また、アンケートへのご回答、ご質問、有難うございます。
質問への回答を以下に掲載させていただきます。質問①、②は小林審査員、質問③は株式会社サンジュニア西原社長に回答いただきました。
質問①:小林講師からCO2排出係数のお話がありました。表を見ると調整後排出係数はいくつか掲載されており、何を使うのかよく解らないです。たしか資料P21の事業者全体(参考値)の値を使うのだと説明があったと思いますが、クリーンエネルギー由来のメニューAがありますが、クリーンエネルギーを選択していない場合はメニューBのほうを使うのではないのでしょうか。中部電力ミライズのWebでも2021年の調整後の値は0.388を記載しているように思います。
回答1:ご質問いただきました様に中部電力ミライズ様からの購入電力の調整後排出係数につきましては「メニューA(CO2フリーメニュー)を契約していない場合には「メニューB(残渣)」0.000388(t-CO2/kWh)を使用していただくのが正しいです。セミナーでの説明が適切ではなく申し訳ございませんでした。
中部電力ミライズ様の削減取組や環境価値などを考慮したものが「メニューB(残渣)」として公表されています。
「(参考値)事業者全体」は、メニュー別係数を公表している電気事業者から「メニュー別係数(残渣)」に相当する電気の供給を受けているが、「メニュー別係数(残渣)」が公表されていない場合には、この参考値を用いて算定します。
質問2:脱炭素に向けた取り組み、太陽光にしても風力発電にしても、非化石エネルギーは化石エネルギーと比較して発熱量が少ないので補うにはコストが非常にかかると推定しますが、このコスト負担は消費者になるのでしょうか?
回答2:多様な考え方があると思いますがここでは私見を述べさせていただきます。政府の取り組みや支援策などもコストと考えれば社会全体で負担することになると考えます。
非化石エネルギーと化石エネルギーをコストの面で考えますと非化石エネルギーは今まであまり使用していなかったので、導入するための初期コストはどうしても必要となりますが化石エネルギーは現在すでに使用しているので新たなコストは必要ありません。
この初期コストを誰が負担するかということですが、昨今のエネルギー高と物価の関係を見ましても製造事業者自身での負担、価格転嫁の両方となりますし、政府等の補助も財源は税金ということになり、社会全体と言わざるを得ません。
しかしながら、今回の事例発表でも話があったとおり、近年の燃料高と非化石エネルギーの技術の進歩や普及による低コスト化により初期投資の回収のための期間が短縮されてきております。
また、GX推進法の概要の中で説明させていただきましたが、今後、化石エネルギーの使用に対する課税が予定されていること、更には気候変動対策が遅れた場合に社会が負担するコスト(リスク)を考えますとエネルギー転換のためのコストはそれほど大きくないと考えるべきでしょう。
質問3:以前何処かで太陽熱給湯システムとエコキュートは相性が良くないと聞いたことが御座いますが、その認識は合っていますでしょうか。また、良い運用方法は御座いますでしょうか。
回答3:ご質問ありがとうございます。
・太陽熱給湯システムは日中にお湯を沸かす装置です。
・エコキュートは従前、夜間の安価な電力(原子力由来)を使用しお湯を沸かす装置です。
太陽熱給湯システムとエコキュートを組み合わせた場合、どちらを優先するのかといった課題が発生します。そのため、天候によってはお湯が余ってしまう。または不足してしまう事態に陥りやすく、相性は良くありません。
太陽エネルギーとエコキュートの組み合わせでは、最近おひさまエコキュートといった商品が出てきています。これは太陽光発電システムの発電余剰電力を使用してエコキュートを日中沸かす機能をもった製品で、発電した電力を無駄なく暮らしのエネルギーに使用できます。まだまだ各社ラインナップは充実している状況ではありませんが、各社製品開発が進んでおります。
以上
2023年度第2回セミナー質問・回答
2023年7月11日にオンラインで開催させていただきましたエコアクション21セミナー第2回(エコアクション21運用の実務)にご参加いただきまして有難うございました。また、アンケートへのご回答、ご質問、有難うございます。
質問への回答を以下に掲載させていただきます。質問①は宇野審査員、質問②は高木建設株式会社に回答いただきました。
質問①:マンネリ化した後の考え方について教えていただきたい。
回答①:環境にとらわれず、自社の改善活動、例えば整理・整頓、健康経営の取組、 ゼロカーボンに対する重点項目など、全員参加で取り組めるように工夫することが大切です、EA21の取組が事務局だけにならないように配慮が重要です。
質問②:素晴らしい活動をされておりますが、社員の方の理解を得るためにどんな周知の仕方をしているのかを教えていただきたいです。
回答②:発表の中でもお伝えしましたが、全社員を巻き込めているかという点ではまだまだと思っております。
周知する前にまずは声を掛けて一緒に取り組んでもらっています(笑)
え~と言われても、一緒にやろうよ~と(笑)
現在、LINEワークスを導入していますので、それらの取組みを一斉LINEで全ての社員に連絡・報告はし、社内でどんな動きがあるのかを知ってもらうことは大切にしています。
2023年度第1回セミナー質問・回答
2023年6月14日にオンラインで開催させていただきましたエコアクション21セミナー第1回(ゼロカーボン達成の道具としてのエコアクション21)にご参加いただきまして有難うございました。また、アンケートへのご回答、ご質問、有難うございます。
質問への回答を以下に掲載させていただきます。質問①は小泉審査員、質問②、③は株式会社セルコの小林社長に回答いただきました。
質問①:いま世の中の多くの企業さんは生物多様性に取り組まれているのですが、これとの関係は?
回答①:生物多様性とは、地球上の生物の多様性とその生息地の保全を指します。一方、環境マネジメントシステムは企業が環境への影響を評価し管理するための枠組みであり、エコアクション21等の企業の環境マネジメントシステムと生物多様性への取り組みは密接に関連しています。
以下、企業の生物多様性への取り組みのために必要なポイントをいくつかの具体例を含めて説明します。
1.環境負荷の軽減
企業は、自社の活動が生物多様性に与える悪影響を最小限に抑えるために、環境負荷を軽減する取り組みを行うことが重要です。具体的には、省エネルギーや省資源の取り組み、廃棄物の削減やリサイクル、排出物の適切な処理などが含まれます。 例えば金属材料を無駄なく利用し、廃棄物を再利用すれば新たな鉱山を開発する必要性が減り、森林等の保護、つまり生物多様性を保護することになります。また、新たな鉱石を金属にするより、リサイクルの方がCO2の排出量も減るので気候変動により消滅する生物の種が少なくなることが期待されます
2.持続可能な供給チェーンの確保
企業は、自社が使用する原材料や製品の供給チェーンにおいても生物多様性への影響を考慮する必要があります。持続可能な原材料の調達や取引先との協力を通じて、大気や海水温の上昇を防止する取り組みが求められます。また、これらは一部の企業だけの取り組みでなく、産業界全体に広く生物多様性の理念が浸透することが重要です。
3. 意識の向上と教育
企業は、社員や関係者に対して生物多様性の重要性についての教育や意識向上の取り組みを行うことが必要です。具体的には研修や啓発活動を通じて、生物多様性の保全に関する情報提供や取り組みを活発化することができます。これらを通じて仕事上の取組だけでなく、社員が私生活にわたっても生物多様性を意識して行動を変えることで、より効果が高まることが期待されます。
4.ステークホルダーとの協力
企業の生物多様性への取組はステークホルダーとも協力しつつ運用していくことが必要です。企業活動が環境へ与える影響は広く地球規模での経済活動に影響を与えるものであり、回りめぐって自分にはね返ってくるものだからです。
発表資料の中でも説明しましたが、企業には「自利利他」の精神が求められます。
質問②:過去にデマンド管理を導入していたが、接続されたPCがアラーム鳴りっぱなしで作業にならず止めた背景があります。どのようにデマンド及びスマートクロック導入から定着させたのかお話を聞かせていただきたかったです。
回答②: アラーム鳴りっぱなしの場合目標値設定が厳しすぎる可能性がございます。若しくはエアコンを使っている場合では、休日の翌朝など建物全体が冷え切っている場合にアラーム鳴りっぱなしになった経験がございます。エアコンは立ち上げ時に一番大きく電力を 消費するため、スケジュール機能を使って月曜の朝のみ6:30~1台づつ30分おきにエアコンを立ち上げるようにしたら解消されました。
質問③:「省エネ装置」(デマンド抑制TEL機能、スマートクロック)の導入費用を知りたいです。
回答③:設備費が190万円、保守に1万2千円弱/月です。
2022年度第4回セミナー質問・回答
質問への回答を以下に掲載させていただきます。質問はコムパックシステム株式会社の鈴木社長に回答いただきました。(今回の質問は①、②の2つです。)
質問①:3つ目のステップでトップダウンからボトムアップへの転換を進めるのにどんな方法をとられたのか教えていただきたいです。
回答①:・まずは、なぜ取り組む必要があるのか、その必要性を社員へ経営者の言葉で訴えました。そして大きな方針、ビジョンはトップから伝えますが、それぞれの目標設定や活動計画は自分たちで決めさせ、プロセスは各リーダーに任せるように心がけています。
・これまでおこなっていた改善提案を活用し、良い提案には皆の前で褒めてあ
げMVP賞等を与えることに加え、費用が発生するような良い提案に対しても
極力採用し、社員のいろいろな意見を出来るだけ取り入れモチベーション向上
につなげてきました。(それまでの、やってもやらなくても同じ、提案しても
変わらない、という風土を変えることを意識し社員を信じ任せるように意識し
てきました)
・毎月、会社の業績・現況(付加価値状況、経費状況など)出来るだけオープ
ンにし当事者意識を持ってもらい、自分達の取り組んだことが成果に結びつい
ているという喜びを感じられるように情報の公開・透明性を意識し取り組んで
います。
質問②エコアクション21やSDGsが従業員一人ひとりの日常の業務とつながるようになった訳ですが、どのような立場の方がどのように進められたのか具体的にお願いしたいです。
2022年度第3回セミナー質問・回答
2022年10月4日にオンラインで開催させていただきましたエコアクション21セミナー第3回(エコアクション21構築・運用の実務)にご参加いただきまして有難うございました。また、アンケートへのご回答、ご質問、有難うございます。
質問への回答を以下に掲載させていただきます。質問は飯尾先生に回答いただきました。(今回の質問は1つです。)
質問:水力発電の設置費は?
回答:売電ベースで事業性を考えるのであれば,1kWあたり100万~250万円(10kWで1000万~2500万円)が一般的な目安です.
(以下コストパフォーマンスを検討する場合の参考回答です。)
設計や検討の手間は規模の大小にはほとんど影響しませんので,発電規模が小さくなるほどコストパフォーマンスは劣化します.
100Wと非常に小規模な独立電源用のマイクロ水車を導入した事例では,電気柵に利用して農業収益がアップしたことで短期間で投資回収できたものがあります.電力の用途が非常に重要だとも言えます.
水車発電機の設備稼働率(水力発電所の年間発電電力量の実績値と仮に最大出力で365日運転できた場合の電力量との比)は65%以上は欲しいところです.渇水量(渇水期の流量)を設計流量にすれば設備稼働率ほぼ100%になりますが,実際に得られる電力量は小さくなります.流況に対する設計の考え方に左右されます.
以上
2022年度第2回セミナー質問・回答
2022年9月8日にオンラインで開催させていただきましたエコアクション21セミナー第2回(エコアクション21構築・運用の実務)にご参加いただきまして有難うございました。また、アンケートへのご回答、ご質問、有難うございます。
質問への回答を以下に掲載させていただきます。質問1及び2は鈴木講師に回答いただきました。(今回の質問は2つです。)
質問1:取り組み期間や環境経営レポート期間は、各社の事業年度でも、1月~12月(税金対象期間とリンク)でも、どちらでもよいでしょうか?
回答1:結論として会計年度と異なっていてもけっこうです。 概ね会計年度と一緒のところが多いと思います。
本来のマネジメントを会計年度で計画しいるため連動した方がいい、メリットがあるという企業様があります。
一方決算と一緒にすると、担当者の事務負担が増えるというデメリットがあるので会計年度と異なるケースもあります。
法人の活動を考慮し決定していただければと存じます。
質問2:12の文書類の作成・管理PPTには14種類と記載ありますが15種類ではないのでしょうか?
回答2:15文書が正しいです。事前の資料が誤っておりました。申し訳ありませんでした。当日の説明では15文書とした資料で画面共有させていただきましたが説明が丁寧でなかったので申し訳ありませんでした。注意して聴いていただきありがとうございます。
以上
2022年度第1回セミナー回答
2022年7月6日にオンラインで開催させていただきましたエコアクション21セミナー第1回(SDGsとエコアクション21)にご参加いただきまして有難うございました。また、アンケートへのご回答、ご質問、有難うございます。
質問への回答を以下に掲載させていただきます。質問1は桜井講師に、質問2は株式会社みやま 五味様に回答いただきました。
質問1: EA21審査においてのMS-Teamsによるクラウドでの情報共用化についてですが、何時から本運用になりますでしょうか?
回答1:現在、審査申込をされたすべての事業者様にTeamsのご案内をさせていただいております。その中でご質問などを受けながら徐々にTeamsの使用説明文書等の改良を進めているところです。この説明文書が完成しましたら、全認証・登録事業者様にご案内をさせていただいた上で、正式運用とさせていただく予定です。(時期は明確に決めておりません。)
また、情報セキュリティ等の社内事情により、Teamsの使用をしばらく差し控えたいという事業者様もいらっしゃいますのでTeamsの使用は必須とはしておりません。当地域事務局ではあくまでも審査の実施のための電子ファイルや連絡を効率的にできる道具を提供させていただくという考えです。Eメール添付等の方法で審査員に審査資料をお送りいただいても結構です。
質問2:取組について実例を聞けて非常にためになりました。従業員一人一人が取り組んでいることに対し、 素晴らしいことだと思いましたが、就業時間外の利用もあろうかと思います。その時の従業員の反応や、給与等はどのようにされていますか?
回答2 事例発表での取り組みは基本的に全て就業時間内に時間を取り実施しています。
会社全体として進めるべき内容ですので、個人、担当者へ任せきりにならないよ うな体制が必要かと思います。
就業時間内に実施すること、就業時間外に及んだ際もボランティア活動にならな いようにすることで、全員参加の意識と責任感を持った取り組みにつながるかと思います。
以上
2021年度第4回セミナー回答
2022年1月19日にオンラインで開催させていただきましたエコアクション21セミナー第4回(経営に活かすエコアクション21)にご参加いただきまして有難うございました。また、アンケートへのご回答、ご質問、有難うございます。
質問への回答を以下に掲載させていただきます。質問1,2は末広講師に、質問3は株式会社エムピー小宮山様に回答いただきました。
質問1: 脱炭素社会の実現には、例えば、EMS(エコアクション21)とQMS(ISO9001など)を統合し、SDGsなどを意識した上で、本業とのマッチングを高める企業活動を行える会社が増えていくことが大切だと認識しました。これからは、一人ひとりが稼ぐ組織・高付加価値を創造できる個人・組織がどんどん生まれていくことが重要だと考えます。今回は、そのヒントを少しだけいただきました。中小零細企業向けの、このあたりのことの勉強会や支援活動は行われているのでしょうか。
回答1:今回のようなセミナーは毎年開催をしていく予定です。また、ご質問のように現在の取り組みをレベルアップしていきたいとお考えの事業者様には地域事務局にご相談をいただきますと公的補助制度を利用した個別コンサルティング等のご紹介をさせていただいております。
これから、エコアクション21に取り組むもうという事業者様には今回のセミナーで紹介させていただきました内容で構築・運用をするためのコンサルティングを実施しております。こちらも公的補助制度の利用が可能ですので、詳しくは地域事務局にお問い合わせください。
地域事務局へのお問い合わせはこちら
質問2(エコアクション21審査員補より) 脱炭素化に向けて、EA21の事業者に対して2030年までに具体的にどのような取組みを指導すればよいか、ご意見をお聞かせください。
回答2 :PDCA構造を持つEA21は、地球温暖化の原因である二酸化炭素を継続的に削減する道具と位置付けています。登録企業が増えれば増えるほど脱炭素に貢献することができます。
このような状況から私は30名以下の事業所を対象とした「EA21導入支援のビジネスモデル」を開発しました。経営資源の弱い小規模企業を3時間、3回の訪問でコンサルを行います。今回のセミナーではその構造についてお話しをさせていただきました。
脱炭素の取組は大きく分けると次の2つが考えられると思います。
(1)守りの対策、サプライチエーン要求される二酸化炭素削減をPDCA
構造を持つEA21で 対応する
1)継続的に環境負荷を削減できる原単位による評価のしくみをつくる
・経営者が月次でEA21の計画対実績の評価ができるしくみ
①付加価値(利益)評価、②環境経営評価、③生産性評価
・転記をしないデータ集計の工夫
・EA21は経営計画実現の道具と定義し利益の出せるしくみをつくる
2)費用の掛からない省エネによる継続的二酸化炭素削減
3)設備投資や設備更新による投資が必要な継続的二酸化炭素削減
(2)攻めの対策、取引先に対して安心と信頼を提供する
1)再生エネルギーの自家消費
・太陽光発電、太陽熱、小水力発電などの活用
2)REaction(電力は再生エネ100%で賄う)の採用
3)建物の改修や新築の時、ZEH(ゼロエネハウス)の検討
3)環境、経済、社会貢献による商品開発、プロセス開発を行う
4)資金調達はESG投資や補助金を活用する
質問3: 株式会社エムピー様のプレゼン資料P.15で材料の有効活用についてのご紹介がありましたが、この活動で在庫調査後に「指示を出す」ご担当部門をご教示いただければと思います。
回答3:「指示を出す」部署は主に営業、受注管理の部署になります。当社では発注をうけると受注の管理を行う営業事務が資材の発注を行います。その際に在庫調査をもとに指示を出します。また、在庫しているものに営業からあらかじめ「○○が出たら在庫になっている△△を使うように」と指示を出しておくこともあります。
第3回セミナー回答
質問への回答を以下に掲載させていただきます。征矢野講師に回答いただきました。(質問は3つあります。)
質問1:太陽光発電に関する質問です。
(1)太陽光発電システムの機材の耐用年数。
(2)それらが不要になった場合、使われている材料はリサイクルできるか、できないものは産廃として処分すると想像するが、その場合のコストはどれだけかかるか。
回答1
(1)太陽光パネルの耐用年数は20年以上、その他の主要部材であるパワーコンディショナは10~15年と考えられています。またガラスや有用金属など材料についてはリサイクル可能となっております。
(2)処分費用の目安としては、処分量にもよりますが、一般的には太陽光設備の総事業費(設備費、工事費一式)の5%と言われています。
質問2. 「企業とこれからの再エネ活用方法」資料p23で、電力プランを選ぶに際して、電源構成比、排出係数、電気料金内訳のチェックポイントは何でしょうか。
回答2.:まずStep1として、各電力会社が公表している電源構成比と排出係数の数字を確認していただきたいという点です。各電力会社には公表の義務がありますので、HP等で確認することが可能です。
Step2として、見積書をもらった後に、料金の内訳がどのように示されているかの確認をおすすめします。内訳に「再エネ賦課金」や「燃料調整費」が含まれていない場合、実際の請求費用の総額とは異なります。
料金が大幅に安く見える可能性がありますので、ご注意ください。
※ただし「再エネ賦課金」や「燃料調整費」は旧電力会社と同額のケースもあります。
質問3.: グリーナ㈱様資料16頁でご紹介のあった「第三者所有モデル」についてですが、一昨年の台風19号のような天災などでリース中の太陽光発電設備が使用不可になった場合は、どのような対応となりますでしょうか?
回答3.:基本的には各発電設備は、動産総合保険などに加入するケースが多いため、保険の範囲内で改修・復旧を目指す形となります。そのような場合でも貸主(建物所有者)は責任を負うケースは少ないと考えられます。
第2回セミナー回答
質問への回答を以下に掲載させていただきます。宇野講師に回答いただきました。(質問は5つあります。)
質問1:審査資料目次について質問です。
(1)文書 7.事故及び緊急事態の想定結果及びその対応策
(2)記録 ⑤環境上の緊急事態の対応に関する試行及び訓練の結果
上記2つの違いについて具体的に教えてください。どのような取り組みをすればいいでしょうか。
回答1
(1)文書7建設業者向けガイドライン47p~50pに記載してありますが自社にとっての緊急事態を想定し、重要度の高い物から対応策を手順書などを作成し準備されることが望ましいです
(2)記録は、緊急事態の想定から、教育訓練計画を立て、訓練を実施し、結果を記録することです。
質問2:社員の意識を高める為にはどういった取組みが有効的でしょうか。
回答2
意識を高めるのは部外者を作らないことが大事です。また、エコアクション21の担当者を複数にする、事務局を時々メンバーを入れ替え環境経営レポートの作成で競わせるなどが考えられます。
質問3:事業年度とEA21対象年度は、できるだけ合わせたほうが良い。とお話がありましたが、例えば、事業では2020年4月~2021年3月など毎年度末に環境活動レポート作成しており、EA21審査は2021年10月に控えている場合は、EA21対象年度というのはいつからいつまでになるのでしょうか。
また、年度末ではなく、審査の月に合わせた(前年8月~翌年9月など)活動に修正したほうが良いのでしょうか。
回答3
環境経営レポートの対象期間は審査時期に合わせる必要はありません。事業年度が終了しましたら、2~3か月をめどに発行してください。
環境経営レポートは審査対象の一部に過ぎません。審査の対象期間は前回の審査から現地審査当日までです。
もし、環境経営レポート発行後、なるべく時間を置かずに審査を受けたい場合は審査時期を早める方法があります。詳しくは地域事務局にご相談ください。
質問4:エコアクション21ですが、ISO14000と内容がかぶるところがございますが、双方引用しても問題ございまんか?会社にて取得を検討しておりますが、県外の営業所も含まれる認識でよろしいでしょうか?
回答4
エコアクション21はISO14001をベースとして中小企業でも取り組みやすいように環境省が構成し直したものです。基本的に双方を引用して差し支えないと考えます。細かい違いはありますが、審査を通じて改善してゆくことで問題ないです。
エコアクション21は特別な理由がない限り、全組織、全活動で認証・登録をしていただくということが基本です。県外の営業所も範囲に入れていただく必要があります。 ただし、一度に全組織にする必要はなく、2年目、3年目に範囲に追加していくことで問題ありません。
質問5
Q1:プレゼン資料P.46でEA21認証登録証にSDGsマークが付与されたご説明がありましたが、このマークの認証登録企業に対する効力はどんなものがあるのでしょうか?(EA21認証登録企業であればSGDs活動企業であることを外部にPRするシンボルとして活用できるのか?_等)
Q2:プレゼン資料P65で古い環境経営レポート公開どまりのご説明がありましたが、地域員会様や中央委員会様側で定期的にチェックされたりはしないのでしょうか?またEA21認証登録を取り下げた場合、当該企業様の最終環境経営レポートはWeb非公開に変わりますのでしょうか?
回答5
Q1:一般的に「エコアクション21の認証・登録をしていればSDGsに取り組んでいる。」と言って良いでしょう。この件につきましてはエコアクション21を運営する一般財団法人 持続性推進機構の森本理事長(元環境省事務次官)が理事長就任のあいさつの中ではっきりと述べております。 (参照https://www.ea21.jp/news/2542/) 従いまして、外部へのPRに十分使えると考えております。効力ははっきりと申し上げることはできませんが、世間での最近のSDGsへの関心を考えると決して小さくないと考えます。
Q2:環境経営レポートのHPへのアップロードは地域事務局の役割とされておりまして、審査終了後や発行時に認証・登録事業者様から送付されてきた環境経営レポートを中央事務局HPにアップロードする手続きをさせていただいております。環境経営レポートが完成しましたら、地域事務局に送付をいただくようお願いいたします。認証・登録を取り下げた場合は最終の環境経営レポートは非公開になります。
第1回セミナー回答
*質問1は有賀講師に、また質問2は事例発表の牛越製作所 牛越社長に回答をいただいております。
質問1:SDGSについて1連の動きについて知りたい (登録から1年後レポートまで)
回答1(有賀講師):
手順1.ネットで「長野県 SDGs」と検索下さい。
長野県SDGs推進企業登録制度のページをご覧ください。
様式1.2.3があります。記載例があります。これを参考に作成下さい。
様式3がむずかしいですが、やっていることを書けば問題ありません。
会社として、特徴的に実施することを様式3の「上記以外での取組項目」に記載下さい。
手順2.「長野県 SDGs」のサイトに「提出先はこちら」があります。
ここでメール下さい。これで問題なく受理されます。
手順3.1年後
メールで、年間の活動計画の実施状況を報告して下さいとのメールが来ます。
行ったことを正直に記入して、ご報告下さい。
質問2:二つの質問をいただいております。
回答2(事例発表 牛越製作所 牛越社長):
2-1:P.10の途中でポップアップした「不良の低減」について具体的な実施事例を何点かご紹介いただければ幸いです。
回答:エコアクションだけの活動ではなく、弊社の「品質基本方針」で行っている、品質目標を連結させました。
その中でも、個人目標の項目に「品質:不良の低減」をつくり、具体的行動を考え、実践してもらう活動をしています。
(上期、下期 年に2回 目標設定し、個人目標面談を行い、進捗確認、達成度合いを確認、評価しています。)
2-2:P.16の「SDGs勉強会」についてごのようなことを実施されたのかご紹介いただければ幸いです。
最初は、長野県のホームページを営業課の会議で見たり、YouTubeなどの動画を回覧いたしました。
長野県の申請書の記入方法を参考にし、営業の担当者が申請書に記入したものをたたき台として、会議等で、これはどんなことが考えられるかなど、意見を集めてまとめました。申請書づくりがとても勉強になりました。