エコアクション21を全社の取組にしてゆくには?

全社で取り組む

「エコアクション21の認証・登録はしたけれどどうも活動が事務局中心のままで盛り上がらない」  こんな悩みを解決するための方法をいくつか挙げてみました。

エコアクション21の活動の意味や内容を全従業員によく理解してもらい、それぞれの職場に合った形で活動できるまでには時間がかかります。活動の初期は全社で取り組める状態を作り出すための準備期間と言っても良いでしょう。あわてず、あせらず「急がば回れ」です。

 

★教育に力を入れる

「なぜ、これが必要か。」を理解しないと人は動きません。そのために以下のことを全員の方に理解していただけるよう工夫してみましょう。

環境を守ることは自分の生活に直結する重要な課題であること

・必要のない照明を消したり、冷房時や暖房時の室内温度を適正に保つこと、廃棄物を決められたとおり分別すること以外にも職場の問題点の解決(ムダ、ムリを減らしていくこと)が物事を効率的、効果的に進めることになり、残業時間の減少、ミスややり直しの減少につながり、結局は省エネ、廃棄物削減等につながること。(環境問題を幅広い視点でとらえていくこと)

・上記のような職場の課題解決を進めていくことがエコアクション21の活動であり、そのためにわが社では  1.〇〇   2.〇〇   3.〇〇  4.〇〇  という目標を掲げて取組んでおり、各自の毎日の仕事とどんな関係があるか考えてもらう。

 

★自分(部署)の活動計画は自分(部署)で考える

活動の初期は事務局で考えた計画を各部署で実行するというやり方でもなんとか認証・登録2,3年程度はなんとか結果を出していけるでしょう。でも、多くの場合、その後はいわゆるマンネリ状態に陥ります。

そうならないようにするには代表者が進むべき方向(年度方針等)を示し、それを実行する具体的な方法は各部署で考えて実行することが必要です。また、進捗の状況は定期的に(月例会等で)代表者と事務局に報告します。要は各部署で自分たちの活動に合った計画を立て、実行し、評価し、代表者に報告するということで小さなPDCAを回します。

★実例:毎年、一人ひとりにやりたいことを書き出しておいてもらい、それを基に新年度の部署の目標を決めます。

上記の他に、「今、職場で困っていること、悩んでいること」を書いてもらってもいいですね。

 

★なるべく多くの人に少しづつ関わってもらう

これには企業等の規模の大きさ、仕事の内容や形態によって違ってきますので、いくつかの例を紹介します。

★実例

全従業員約20名の会社でエコアクション21の事務局の仕事を10人に分担しています

数年ごとにエコアクション21の事務局の担当者を変えています

比較的大きな会社で省エネ、廃棄物など主な目標の種類ごとに委員会を作り、各職場から委員を出しています。各委員は1年ごとに交代します。

各職場からエコアクション21委員を募集しました。名乗り出た者と社長は一人ひとり面接をして、「本当にやる気のある人」に委員になってもらいました。

以前からあるQCサークル活動の課題に省エネ、廃棄物削減、水使用量削減等の目標をそれぞれの職場に応じたかたちで取り入れてもらいました

社内に「改善提案」制度を設け、提案には何でも1件あたり少額であるが社長が支払うようにしました。もちろん、特に良いものについては表彰しています。

環境経営レポートを数人のチームで作成しています。複数の人が関わることによって第3者にとってより解り易く、魅力あるレポートになりました。チームのメンバーにはレポートだけでなく、エコアクション21の活動に以前より興味を持ってもらえるようになりました。