環境省は、4月25日、2023年度の我が国の温室効果ガス排出量及び吸収量について報道発表しました。内容は次の通りです。
2022年度からの排出量減少の主な要因としては、電源の脱炭素化(電源構成に占める再生可能エネルギーと原子力の合計割合が3割超え)や製造業の国内生産活動の減少によるエネルギー消費量の減少等が考えられます。
代替フロン等4ガス(HFCs、PFCs、SF6及びNF3)については、2009年以降増加していた排出量が2022年に減少に転じたところ、2023年は前年よりさらに排出量が減少しました。2023年の排出量は約3,700万トンとなり、2022年比で3.9%(約150万トン)の減少となりました。本年は2019年に改正したフロン排出抑制法の施行後5年を迎えるため、改正法の施行状況を勘案し、必要な見直しを行うこととしています。
森林やブルーカーボン等の吸収源対策については、2023年度の吸収量は前年度とほぼ同量の約5,370万トン(2022年度は約5,380万トン)となり、2013年度排出量からの削減量(約3億7,810万トン)の14.2%に相当する吸収量を確保しました。今後は吸収源としての期待が大きい沖合のブルーカーボンの取組についても、関係省庁連携や官民連携による推進体制を構築し、検討を進めることとしています。
CO2吸収型コンクリート等のCCU技術については、対象技術を新たに追加し、2023年度の吸収量(CO2固定量)は約121トン(2022年度は約27トン)となりました。CO2吸収型コンクリートのJ-クレジット化については、本年度からさらに検討を加速していくこととしています。