3月29日(火)、環境省は、大気中におけるアスベスト濃度の測定方法について、技術的指針である「アスベストモニタリングマニュアル」(以下「マニュアル」という。)の改訂を行った旨、報道発表しました。詳しくは、環境省ホームページをご覧ください。
発表内容は、次の通りです。
1.背景・経緯
本マニュアルは、昭和60年3月に作成し、平成5年12月、平成19年5月、平成22年6月及び平成29年7月に改訂を行ってきました。
令和2年の大気汚染防止法改正を踏まえ、最新の情報により、解体現場等での漏えい監視等に運用可能な測定方法や測定機器の現場での使用の効果等を検証するとともに、災害時におけるアスベストモニタリング方法について追記するために、専門家等から構成される検討会で議論し、マニュアルの改訂を行いました。
2.改訂の要点
(1)迅速測定法における捕集条件の見直し
第3部「解体現場等におけるアスベストの測定方法」において、「集じん・排気装置排出口等及び発生源近傍における漏えい監視・管理のための測定方法」に、「アスベスト迅速測定法」として、迅速な測定を可能とするため、吸引流量、捕集時間及び捕集空気量の設定範囲を見直しました。
(2)可搬型蛍光顕微鏡法のスクリーニング法としての位置付け
可搬型蛍光顕微鏡法について、十分な知見が得られていない部分があるものの、現場で測定結果を得られること及び地方公共団体等が指導に活用することでアスベスト飛散リスクの低減に繋げられるというメリットを考慮し、可搬型蛍光顕微鏡法を解体現場等の漏えい監視や災害時の環境モニタリングのスクリーニング法※として位置付けました。
※ スクリーニング法:現場で簡易かつ迅速にアスベスト繊維の確認ができる測定法
(3)「災害時における環境モニタリングのための測定方法」の追加
近年の災害が多発している状況に鑑み、第4部「災害時における環境モニタリングのための測定方法」を新設し、調査対象地域、測定箇所、測定時間、分析方法等の災害時のアスベストモニタリングに関する記載を追加しました。