野村メディカルデバイス株式会社が小型PCR検査装置の試作品を発表しました

小型PCR検査機の試作品を披露する森昭雄社長(左)と信州大学の松田和之教授 

茅野市に本社のある野村ユニソングループで、医療用機械器具、医療用品の開発・製造・販売などを行う野村メディカルデバイス株式会社は、10月23日に記者会見を開き、新型コロナウイルス感染症の診断にも用いられているPCR検査装置について、より安価で小型の試作品を完成させたことを発表しました。21年中の商品化を目指しています。

同社は、公益財団法人長野県テクノ財団の支援のもと、信州大学医学部との共同研究で同装置の開発を進めてきました。従来は欧米式の検査装置が主流で、多量の検体を一度に検査する大型仕様のため、検体を抽出してから結果が出るまでに数日間かかることや、導入費用が数百万円以上にのぼる等の課題を抱えていました。

そこで同社は、これまで培ってきた医療機器の開発技術を駆使し、「少ない検体を早く検査すること」に特化することで、一辺30センチまでの小型化を実現させ、検査時間を60分程度にまで抑えることに成功しました。年明け頃に発表予定の完成品は、さらに小型化を進めて一辺20センチまで抑え、60万から70万円程度の価格設定を目指しています。

これにより、小規模病院やクリニックでもPCR検査が短時間で効率的に実施できるようになり、新型コロナウイルス感染症をはじめとする様々な病気の判定に役立てられることが期待されています。

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