設立趣意書

我が国の産業は、景気低迷、規制緩和、グローバル化などによる産業構造の著しい変化で、かつてない厳しい状況におかれ、旧来の経営手法では対応が困難となっており、あらゆる分野で変革が強く求められております。こうした急速に変化する経済環境下では、商品・サービス自体の良さだけでなく、顧客の視点に立った経営が求められ、顧客に対して高い満足を提供する仕組みとその展開が必要不可欠となっています。そのためには、経営全体の品質(経営品質)を見直し、絶え間ない変革と創造を実現できる組織能力を身につけることが不可欠です。私たちは経営品質の向上によって、企業・組織・団体が、顧客や市場に価値ある存在と認められ、またそこで働く人々が意欲・能力を最高に発揮でき、業績の向上につながり利害関係者との良好な関係を築くといった、明るく楽しいワンランクアップの経営を目指さねばなりません。

日本には従来「おもてなしの心」があります。80年代後半、絶頂期の日本をベンチマークしたアメリカは、「おもてなしの心」にマネジメントを加え、経営革新し続ける仕組みとして「経営品質向上プログラム」を作りました。そしてこのプログラムを使って業績を上げた企業に「マルコムボルドリッジ賞(MB賞)」を贈り、大統領表彰を行っています。日本はバブル崩壊後の低迷を打開するためこの賞を逆輸入し、「日本経営品質賞」を創設しました。この賞は日本各地に広がり、30以上の地方賞が出来ました。当長野県でも長野、松本、諏訪に研究会が出来、独自に研究している企業も含め目標となる長野県経営品質賞の創設を強く望んでおります。

長野県はこの要望に応え、産業振興戦略プランに構想を織り込み、今回の予算措置を実施しました。私たちは県内産業の活性化を図るべく「長野県経営品質協議会」を設立し「長野県経営品質賞」を創設したいと考えます。激動化する社会経済環境において、力強く成長・発展を遂げるためには、顧客本位の企業活動と経営体制が必要であります。業種や規模、組織形態を問わず、多くの企業・団体・組織がこの経営品質向上プログラムを深く学び、実践していくことが重要であります。真に競争力のある経営体質を構築するため、県内企業・組織・団体の皆様のお役に立つことが本協議会の願いであります。

地方の時代といわれる今、本協議会の設立趣旨をご理解賜り「長野県経済の発展」に寄与するため、積極的なご参加を心よりお待ち申し上げております。

2010年7月
長野県経営品質協議会設立準備委員会

発起人代表 木村 登志男

長野県経営品質協議会発足

設立総会

 「長野県経営品質協議会設立総会」が2010年10月26日(火)に長野市のホテル国際21にて開催されました。
 総会には、県内の経営者の方々約70名にご出席いただき、木村登志男代表幹事他、幹事の選任と事業計画が承認されました。
 総会の後には「2004年度日本経営品質賞中小規模部門」受賞企業の株式会社ホンダカーズ中央神奈川代表取締役会長 相澤賢二氏によるOJT(現場教育)の30Sの基本徹底について具体的な事例を中心に「現場力強化と社員教育」と題した講演が行われ、参加者の感動を呼びました。

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