伝統工芸とは


伝統工芸(でんとうこうげい)とは、長年に渡り受け継がれている技術や技が用いられた美術や工芸のことをいいます。伝統工芸を用いて作られる工芸品を伝統的工芸品といいます。
大きく分けて国(経済産業大臣)が指定するものと県(知事)が指定するものがあります。

伝統的工芸品の指定基準

  1. 主として日常生活の用に供されるものであること。
  2. その製造過程の主要部分が手工業的であること。
  3. 伝統的な技術又は技法により製造されるものであること。
  4. 伝統的に使用されてきた原材料が主たる原材料として用いられ、製造されるものであること。
  5. 一定の地域において少なくない数の者がその製造を行い、またはその製造に従事しているものであること。

認定を受けるには多くの厳しい条件があります。
 

伝統的工芸品と民俗文化財のちがい

伝統的工芸品も民俗文化財もどちらも昔から伝わったものを作り続けているという共通点はありますが、指定された技術・技法、材料が使われ手作りであれば、デザインや形が昔からのものでなくても伝統的工芸品ということになります。
一方、民俗文化財は昔から伝わったものを絶やすことなくそのまま作り続けることが大切なので、デザインや形を変えてしまうと民俗文化財ではなくなってしまいます。
伝統的工芸品の指定基準1.「主として日常生活の用に供されるもの」と5.「一定の地域において少なくない数の者がその製造を行っている」というところが伝統的工芸品と民俗文化財の大きな違いといえます。

2017/05/01