奈良井曲物

曲物はヒノキなどの薄板を特殊な技法で円形・楕円形などに曲げて底をつけた容器で、既に奈良時代には日常生活に用いられていたようです。
木曽・奈良井の曲物は400年以上の歴史があり、吟味された良質のヒノキやサワラを素材に用いて、木理に沿って「へぎ」、熱湯浸漬により曲げ加工を行い、そば道具や茶道具などが作られています。
陶器が普及した江戸時代以降も庶民に親しまれ、合成樹脂製品が広まった現在でも、天然素材で軽くて使いやすいといった長所が再認識されています。良質なヒノキが最上の素材とされ、そのほとんどが樹齢300年以上の「木曽桧」を使用しています。

2017/05/02