佐久藍染

古い中国の薬辞書に藍は「諸毒を解す」と記載されていたことから、マムシよけの効果があると伝わり、藍染めの衣服など旅支度に欠かせないものとなったようです。
中仙道に多くの人が行き交っていたころ、佐久は藍を通じた交易が盛んに行われたと言われ、1729(享保14)年、岩村田宿の明細帳には6軒もの紺屋が書き上げられています。
佐久藍染は、地元で育てた藍草(薬草)を、酒かすと木の灰と一緒に瓶に仕込んで染色を行います。藍を建てる(藍の染料を染められる状態にする)際に、一般的にはふすまや酒を使用しますが、佐久は酒蔵が多いため、手に入りやすい酒かすも使っているのも特徴です。

2015/07/23