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このコーナーは、仏事にまつわる様々なQ&Aを紹介いたします。
一部各々の菩提寺・または地方により、異なる点もございます。そのような場合は、各々の教え・仕来りに準じてください。

仏事Q&A一覧

Q:北枕って本当にいけないの?

Q:数珠を持つ手はどっち?

Q:お焼香の回数は何回?

 

Q:北枕って本当にいけないの?
 
A:いいえ。全くの迷信です。
   

一般的に北枕は縁起が悪い寝方だといわれていますが、実際はどうなんでしょうか?
まずは結論から・・・
全くの迷信ですので、気になさらないで下さい。
むしろ、北に頭を向けて寝られた方が良いくらいです。

では何故縁起が悪いと言われる様になったか・・・
ちょっとココで仏教の開祖・お釈迦様のお話をいたしましょう。
まず、お釈迦様は「あの仏像の事?」とよく聞かれますが、お釈迦様は実際に実在した方です。
仏教の開祖「釈迦」はルンビニ(ネパールの首都カトマンズより250km南西)の地のお城にシツタルタという名で生まれました。
その後、民と自分の生活の差に疑問を抱き、出城(出家)し様々な苦行・荒行の末、「過ぎた事は及ばざるが如し」の如く、何事も程ほどの「中道」を悟られます。
悟られたシツタルタは、「仏陀(ブッダ)」となり「釈迦」になったのです。

そんなお釈迦様は、様々な悟りを説き、最後に涅槃経を説かれた80歳に入滅されます。
その際、お釈迦様は自分が入滅される時期が分かっていたと言われています。
それ故に、失礼の無い形で入滅される為に北に頭・顔を西にして亡くなられたと言われております。

仏教では、北は清らかな位置・西は極楽がある方角(西方極楽浄土とも言います)と言われており、逆にそちらに足を向ける事こそ、失礼になるとも言われております。

私達は、その時(亡くなるとき)が分からないので、亡くなった時にはご遺族の方に寝せ変えてもらうのです。
それが何時しか、「亡くなった方がする寝方だから、生前は避けた方がいい」と取り違えられたのです。

北枕は決して縁起は悪くありません。

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Q:数珠を持つのはどっちの手でもいいの?
 
A:いいえ、左の手です。
   

みなさん、数珠を持つ場合どちらの手に持ちますか?
右手?左手?どちらでも拘らない?それとも持たない?

正解は「左手」です。

では何故左なのか?
これは別記載の合掌に通じるのですが、仏教では左手は不浄と言われております。
仏教の聖地では食事をするのは右手、排泄の際に使う手は左手とされています。
左手は自分を表し、右手は相手を表します。

つまり、不浄なる自分自身に数珠を掛ける事で、己を清めると言う意味です。

*注意:各々の地区の慣わしや、菩提寺により異なる場合は、それぞれの慣わしで宜しいかと思われます。

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Q:お通やのお線香は1本、では本葬のお焼香は何回?
 
A:基本的には1回。でも・・・
   

これはよく聞かれますが、基本的にはそんなに気になさらずに、まずは亡くなった故人の方の冥福を祈る事が大切です。
細かく言うと、各宗旨・宗派により回数は定められている場合があります。
ただ自身が何の宗派に属しているのか、また菩提寺がどこの宗派なのか分からない場合は、本葬儀のお焼香は1回で結構です。
基本的に「お線香」(スティック状の物)と、一般的によく言われる「お香」は同じ意味です。(形状の違い)

ミニ知識
本来、お香とはどの様に使われていたのか?
仏教はもともと日本にはありませんでした。(日本はもともと神国ですので)
仏教が生まれた地・インドは高温多湿の気候。
その様な気候ですと様々な匂いや、虫などが飛び交い心を沈めて礼拝もしずらいという環境の中で、香を焚くことで心を沈め、改めて仏様に手を合わせることが出来るのです。
そんな意味で使われていたお香も、仏教の伝来(紀元1212年)と共に日本に入ってきました。
それからいつしかお香は、仏様のご馳走と言われるようになったのはその後の事です。

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