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このコーナーは、お墓にまつわる様々なQ&Aを紹介いたします。
一部各々の菩提寺・または地方により、異なる点もございます。そのような場合は、各々の教え・仕来りに準じてください。

墓石Q&A一覧

Q:よい石材店とは?

Q:複数のお墓をまとめるには?

Q:お墓を建てるときの方角は?

 


Q:よい石材店の選び方は?
 
A:価格も大切ですが、それよりも心。
   

お墓を購入すると言う事は、マイホームと同じで一生に一度あるかないかの高価な買い物です。
そしてお墓は「買いました、建てました」で終わるものではありません。
今後何代にもわたって受け継がれてゆく大切なものです。
それ故に、墓石そのものも大切ですが、
アフターサービスやメンテナンスも大変重要な意味を持っています。

ところが、多くの人にとってお墓と言うのは普段あまり縁がないだけにその知識を得にくいものでもあります。
したがって墓石の購入方法の多くは、「石屋さんにおまかせ」と言うのが必然的に多くなっています。

そこで気になるのが「何処ならいい?」と言う事でしょう。
その答えのひとつは、そのお店の考え方・経営姿勢でしょう。
ご存知の通りお墓は石で作られますが、
石をただ単に切って、磨いて、建てただけではそれはお墓ではなく、
ただ単なる石の建造物に過ぎません。

故人が安らかに眠り、その前に立ち手を合わせ、
精神の出会いの場としての価値観をお施主様に持っていただけるかどうか、と言う事ではないでしょうか。
この事からも、「何処で買っても同じだよ。お墓はこのようなものなので、ウチはよそより安くしておくから・・・」
と説明するような石材店ではなく、お墓を建てるご家族の方の思いを考え、その個性と固有の願いを尊重し、
お墓の価値を考えながら仕事をしているお店だと思います。

まずは一度その石材店の建てたお墓を実際に見せていただき、
お墓作りの心意気や出来映え・技術などを確かめることも大切かと思われます。

一つの秤として、長野石材協同組合に加盟しているお店なら、ご安心いただけると思います。

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Q:先祖代々からのお墓がいくつかありますが、一つにまとめる事は可能ですか?
 
A:はい、出来ます。
   

一箇所のお墓に、いくつもの個人墓が混在しているお墓を見かけることがあります。
なかには「新たにお墓を立てるスペースが無いな…」と諦めて、新たに墓地を探される方もいます。
しかしこれを一つの墓石にすることは可能です。

一つにまとめたいと言う場合は、古いお墓を一つ一つ丁寧に「魂抜き法要」をして、
不要になった墓石は無縁塚などに入れてもらうといいでしょう。
このことを「合祀(ごうし)」といいます。

いくつかのお墓をまとめる場合、それぞれのお墓に祀られた故人の
「戒名」・「俗名」・「死亡年月日」・「生年月日」・「享年**歳」などを「過去帳」とよく照合する事が大切です。
そして間違いないことを確認してから、「墓誌」を建てたらそこに故人の戒名などを刻みます。

注意:このような「合祀」をする場合、法律的には「改葬」に当たるので、改葬手続きが必要な事があります。

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Q:お墓を立てるのに方角が関係すると言う話を聞いたのですが?
 
A:全く関係ありません。
   

「お墓を建てるのに、方角が・・・」と言ったような質問を受ける事があります。

お墓の習慣と言うものは機械的、合理的な理屈で割り切れるものではありません。
歴史と地域の伝統に培われてきた公序良俗の範囲にあります。

お墓は私たちの誰もが経験したことのないあの世に関わっています。
ですから信じる人がいるならば、どんな宗教があってもおかしくはありませんし、
よしんばお墓の吉凶を断ずる墓相家がいても、一向に不思議ではありません。
他人には理解しがたい事でも、信じる信じないはあくまでもその人の問題ですし、
人が真剣に信じきっているものを、まわりがとやかく言う筋合いのものではないでしょう。

しかし、お墓と言う習慣は、まさに「個人」の問題であり、他人がとやかく言う筋合いではないのですが、一方では「社会」全体の問題でもある事も事実です。

例えば、墓相では決まってお墓の方角の事が取り上げられますが、
今日のいわゆる霊園方式では、お墓は大抵背中合わせに二列に並びます。
これでは自分だけが好きな方向にお墓を建てるわけにはいきません。

仏教学とインド哲学で著名な金岡秀友東洋大学教授は、この問題についてこのようにお話なさっています。

「お墓をお建てになろうとされた時、どなたから方角に関して意見されても、
そんな事は仏教学的には全く根拠が無い事だ。お釈迦様のお骨は方角に関係なく、
因縁のあった八つのところに祀られてあるそうではないですかと仰ってください。
誰がそう言ったのかと聞かれたら、お経に照らし合わせてみれば分かりますと答えてください。
それでもあれこれ言われたら、金岡という者がそう言ったと仰って構いません。」
と、明快なご説明がありました。

基本的にはそんなに気になさらずに、まずは亡くなった故人の方の冥福を祈り、建墓する事が大切です。

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