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月刊中小企業レポート
更新日:2006/03/30

特集 中小企業向け環境マネジメントシステム

事例1 中村製作所株式会社穂高工場

県下で初めて、エコアクション21認証取得。
環境にやさしい新技術の開発で、「世界初」と社会への貢献を目指す。


中村製作所(株)穂高工場のプロフィール
中村一成社長
中村一成社長
所在地 安曇野市穂高673‐1
電 話 0263-82-7611
代表取締役会長 宮原友保
代表取締役社長 中村一成
工場長 錦織真佐雄
主な事業内容
・ 精密プレス部品加工、精密金型製作
・ 精密組立

エコアクション21の活動

超精密、超効率の放熱部品 マイクロ・ソリッド【ピッチ0.1ミリの微細フィン拡大写真】
超精密、超効率の放熱部品
マイクロ・ソリッド
【ピッチ0.1ミリの微細フィン拡大写真】
 キヤノン(株)や大手の電機メーカーなどと取引があったため、比較的早くから、環境保全には取り組んできた。しかしながら、この数年、グリーン調達の要請が強くなり、何らかの「第三者認証のある環境マネジメントシステム」の認証取得を目指し、ISO14001の認証取得も検討したが、コスト面、労力面で有利と言われる「エコアクションながの」の認定をまず取得し、その後平成16年11月に長野県下では初めて、エコアクション21の認証取得をした。
 現在では、次のような目標により活動をすすめている。
①二酸化炭素排出量の削減
② 廃棄物排出量の削減
③化学物質使用量の削減
④総排水量の削減
⑤新技術の研究開発による環境保全への貢献

 特に、新技術の研究開発には力を入れており、従来のプレス技術ではできなかった超精密部品加工を実現し、従来の技術による部品製作をはるかに凌ぐエネルギー効率で製作可能としており、省エネ効果は大きい。また、その技術の応用による半導体や他の電子機器の超小型放熱部品を開発し、その実用化に期待を寄せている。これらの部品を利用した機器が実現すれば、かなりの省エネ性能が期待できるからだ。

事例2 永研工業株式会社

自分達の活動の他、お客様からの環境負荷を減らすことを大事に考え、
エコアクション21の活動を進めている。(平成17年4月認証取得)


永研工業株式会社のプロフィール
越川勝雄社長
越川勝雄社長
所在地 長野市川中島町今井1665番地1
電 話 026-238-1264
代表取締役社長 越川勝雄
主な事業内容
・ 排水処理装置メンテナンスサービス
・ 排水処理装置の設計施工及び改造
・ 各種環境保全機器の販売及び修理
・ 各種薬品の販売
・ 特殊微生物剤油処理装置
・ 汚泥減量化装置
・ 水質改善装置 等

エコアクション21の活動

 環境保全がテーマの会社なので、なるべく早く環境経営システムを導入したいと考えていたが、ISO14001は多額の費用と大きなコストが必要と聞いていたので、費用が少なく比較的容易といわれるエコアクション21の活動に取り組むこととした。
 主な活動の内容は次のようなもの。
1. 廃棄物の削減
 使用する部品の納入先に、簡易な包装を依頼する。また、顧客に対しても、汚泥減量化装置などの提案をしている。
2. 省エネルギー
 オフィスでの省エネはもちろんのこと、社用車の燃料削減、顧客の装置のモーター、ポンプ類の省エネに対する提案も実施している。
3. 客先での事故防止
 装置類のメンテナンスを確実に行うことにより、客先での排水処理装置の不具合によるトラブルの削減に取り組んでいる。また、処理水質を安定するための改善提案なども行っている。
 環境に関連する仕事をして来た関係上、役職員の意識は高かったが、廃棄物の分別、顧客への提案などにより、より一層環境への意識が高まった。また、顧客のグリーン調達、グリーン購入への対応などエコアクション21の認証取得効果は大きいと実感している。

 ISO14001/HACCP取得 工場で使用 「オールマイティ浄」
ISO14001/HACCP取得
工場で使用
「オールマイティ浄」
環境へやさしい洗剤の提案

 顧客への環境改善の提案の一環として、油を分子レベルまで分解し、排水処理の微生物に影響の少ない洗剤を販売している。

事例3 長野県紙器ダンボール箱工業組合

顧客のグリーン調達への対応とコストダウンを目標に組合として、エコアクション21の認証取得活動に取組中。

長野県紙器ダンボール箱工業組合のプロフィール
小野勝史理事長
小野勝史理事長
理事長 小野勝史
事務局 〒380-0837
    長野市問御所1241 信越ビル701
電 話 026-227-4420
組合員数 41
主な組合の事業
紙器、ダンボール箱加工業に関する指導及び教育
紙器、ダンボール箱加工業における情報または資料の収集及び提供(機関紙発行等)
紙器、ダンボール箱加工業に関する調査研究
組合員に対する事業資金の貸付

エコアクション21の活動

組合主催のエコアクション21認証取得研修会 組合主催のエコアクション21認証取得研修会
組合主催のエコアクション21
認証取得研修会
 長野県内で、紙器及びダンボール箱の加工を営む企業など41社が加入する長野県紙器ダンボール箱工業組合では、組合の事業として、「エコアクション21」の認証取得を目的に活動を開始している。
 今年度はエコアクション21の地域事務局を引き受けている(社)長野県産業環境保全協会に講師を依頼し、8月と9月に松本市において、研修会を開催し、認証取得への活動を始めている。
 小野理事長は「グリーン調達、グリーン購入への関心の高まりなど、企業活動は環境問題抜きには考えられない状況にある。そんな時期に長野県中小企業団体中央会にエコアクション21の紹介をいただき、組合として取り組むこととなった。中小企業にとっては、認証取得までのコストや労力がそれほど大きくない上、従業員のレベルアップにもつながるとのことなので、なるべく多くの組合員に参加してもらいたいと思っている。」と語っている。
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