1 8割以上が買物に自動車を使用

 普段、買物に行くときに、おもにどのような交通手段を使うか尋ねたところ、食料品や日用品など購買頻度が高く近隣で買うとされる最寄品においては80.9%、衣料品や電化製品など比較的高額で購入頻度も低い買回り品においては86.3%、最寄品と買回り品の合計では83.6%が、「自家用車」を使用すると回答している。
 「自転車・バイク」と回答した者は最寄り品で9.4%、買回り品で5.2%、合計で7.3%、「徒歩」「電車・バス」とした者は、いずれもわずかである。

買物に行くときの交通手段

2 買物する店は「大規模スーパー」8割、「中小スーパー」「コンビニ」7割

 大規模スーパー、中小スーパー、コンビニエンスストア、一般商店、ディスカウントストア、デパートと6つの業態店舗をどの程度利用するか尋ねたところ、「よく利用する」と回答した割合は、「大規模スーパー(40.5%)」、「中小スーパー(37.7%)」、「コンビニエンスストア(34.6%)」の順に高く、「時々利用する」を併せると、「大規模スーパー」が8割、「中小スーパー」、「コンビニエンスストア」が7割を超え、セルフサービスの店舗に支持が集中している。
 一方、「一般商店(4.0%)」、「デパート(7,3%)」は、よく利用する」という回答は少ない。

大規模スーパー利用度 中小スーパー利用度

コンビニエンスストア利用度 一般商店利用度

ディスカウントストア利用度 デパート利用度

3 多様化する買物行動、買物意識

 買物行動及び買物に対する意識に関する14の設問に対する回答を集計した結果、次のような消費者像が浮かび上がった。

(1)必須条件は駐車場と品揃え
 「駐車場は広く入りやすく、出やすい店で買いたい」という設問に対して52.7%、「品揃えの豊富な専門店でたくさんの商品の中から選んで買いたい」では44.8%が、「そう思う」と回答している。「どちらかといえばそう思う」を併せると駐車場は8割、品揃えは7割を超える者が望んでおり、買物をする店舗を選択する上で、この2点が必須条件となっている。

駐車場が広く入りやすく出やすい店に行く 品揃えの豊富な専門店でたくさんの商品の中から選んで買いたい

(2)セルフサービスの店舗でワンストップショッピング
 「買物は1箇所で何でも間に合う方がいい」という設問に対し、「そう思う」は41.8%で、「どちらかといえばそう思う」を併せると、73.1%が1箇所での購入を求めている。また、「店員にあれこれ接客されるのはわずらわしい」と思うのは70.9%(「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」の合計)にのぼる。
 前述の業態別利用の結果においても「大規模スーパー」、「中小スーパー」、「コンビニエンスストア」等セルフサービス業態の利用割合が高かったことから、セルフサービスとワンストップショッピングが消費者に支持されている。

(3)しつこい接客よりも豊富な商品知識
 前述のとおり約7割が「店員にあれこれ接客されるのはわずらわしい」と思う一方で、「気軽に商品の説明は聞ける店で買いたい」という設問にも、約7割が「そう思う」又は「どちらかといえばそう思う」と回答している。

買物は一箇所で何でも間に合うほうがいい 店員にあれこれ接客されるのはわずらわしい


気軽に商品の説明を聞ける店で買いたい スーパーなどのセルフサービスに慣れた消費者は、自由に商品を見てまわり、必要なときに商品情報が得られればよいと考えていることが窺える。
 店員には、気持ち良い応対はいうまでもないが、豊富な商品知識が求められている。

(4)5割は安いものを求めて遠出する
 「価格が安ければある程度遠くまで買物に行く」という設問に対し、「そう思う」は17.8%で、「どちらかといえばそう思う」が32.0%で、合計約5割が安い物を求めてある程度遠くまで出かけていくことが分かる。
 また、子供がいる世帯でそう思う傾向が強く、価格に関して敏感であることが窺える。

価格が安ければある程度遠くまで買いに行く

(5)6割以上が価格よりも品質重視
 「多少価格が高くても品質が良い方がいい」という設問に対し、「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」の合計は65.1%であるのに対し、「そう思わない」「あまりそう思わない」の合計はわずか7.0%である。
 また、食品の安全や商品説明を求める声も多く、大量の商品が氾濫する豊かな社会にあって、的確な商品情報を入手し、品質や安全性を重視して購入しようとする堅実な消費者の意識が窺える。

多少価格が高くても品質が良いほうがいい 食料品の購入には生産地や安全性を重視する

(6)20歳代の4割は、都会へも買物に
 高速道路網の整備や、新幹線の開業により、都会への買い物客の流出が増加していることが予想されるが、今回調査では、「欲しい物があれば大都市(東京・名古屋等)へも買い物に行く」という設問に対し、「そう思う」が11.8%、「どちらかといえばそう思う」が10.8%、合計2割強となっている。
 しかし、20歳代に限ってみると、「そう思う」が25.4%、「どちらかといえばそう思う」が18.8%と、合計約4割に跳ね上がり、若者の中心に都会志向が高いことが窺える。

欲しいものがあれば大都市へも買物に行く

4 商店街でよく買物するのは5.4%

商店街利用度「たまに買物」併せても3割にとどまる
 まちなかや駅前などの昔からの商店街で、どの程度買物するかを尋ねたところ、「よく買物する」と回答したのは5.4%で、「たまに買物する」を併せるても32.7%にとどまっている。
 商店街で買物する理由は、「自宅や勤務先に近い」、「昔からの顔なじみ」という回答が多い。
 また、商店街で買物しない理由は、「駐車場がない・不便」という回答が最も多く、次いで「品揃えが悪い」、「買わずに出にくい」、「1箇所で間に合わない」という順になっている。

商店街で買物する理由(複数解答)


商店街で買物しない理由(複数回答)

5 商店街に欲しいのは、無料駐車場、大型店、休める場所

 「商店街に不足していると思うもの、あったらよいと思うものは何ですか。」という問に対し、8項目の選択肢より選んでもらったところ、最も多いのは、「駐車場・駐輪場」で、78.9%(2,624件)にのぼっている。
 次いで「大型店(デパート、スーパーなど)(28.8%:959件)」、「ベンチなど休憩できる場所(23.0%:766件)」の順で多い。

商店街に不足していると思うもの・あったらよいと思うもの(複数解答)


買物行動及び買物に対する意識


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