6. PRTRではこのようなことがわかります。
-平成12年度パイロット事業結果から-

 環境省では、平成9年度からPRTRを試験的に行うパイロット事業を実施してきました。
 経済産業省と環境省が共同で実施した平成12年度のパイロット事業では、30都道府県市にある約16,000事業所に対して、354 物質についての排出・移動量の報告をお願いし、約45%の事業所から報告をいただきました。また、農薬や自動車排ガス、家庭など事業所以外から排出されている化学物質については、経済産業省、環境省で推計を行いました。
 パイロット事業の仕組みがそのまま法律に基づくPRTRの仕組みとなるわけではありませんが、PRTRでいったいどのようなことがわかるのか、パイロット事業の結果 の一部を以下に示しますので参考にして下さい。

どんな物質が排出されているのか

 環境中への排出が多かったのは、溶剤としてよく用いられるトルエン、キシレンです。次いで金属洗浄などに用いられるジクロロメタンとなっています。家庭用防虫剤として用いられているP-ジクロロベンゼンも上位 に入っています。物質によって発生源はさまざまです。

どこへ排出されているのか

 大気、水(河川などの公共用水域)、土壌の媒体ごとに排出量を比べると、大気への排出が1番多くなっています。媒体によって排出される物質やその量 に大きな違いがあります。


排出量上位10物質の排出量



排出・移動量


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