0.あらまし

与謝野馨通産相は、4月10日の閣議に、平成10年度の中小企業白書(「中小企業の動向に関する年次報告」及び「講じようとする中小企業施策」)副題「経営革新と新規創業の時代へ」を報告し、了承された。
今回の白書では、中小企業を我が国経済の重要な「担い手」とし、その特徴を次の5項目にまとめた。

  1. 成長を志向する中小企業、新規企業が今後の日本経済の主役。これらの中小企業が我が国経済の将来を担う。
  2. 意思決定・企業行動の機動性、柔軟性といった中小企業の特性が利点となる時代。中小企業のメリットを活かした経営が重要。
  3. 厳しい経済環境の中でも自らの経営努力で困難を克服した中小企業が存在。新製品・新サービスの開発・導入、業種・業態の転換、情報化・規制緩和への積極的対応など様々な「経営革新」への前向きの取組が好業績につながる。
  4. 異業種交流、合併・分社化、外部サービスの利用といった企業間関係・企業組織の柔軟な変更や情報開示の拡充、社外役員の登用等新たな企業統治の仕組みの導入も有益。
  5. 日本経済の活性化、雇用機会の創出の観点から、新規創業への期待は大きい。

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