(協)ながのリサイクルテクノ
長野県融合化開発促進関連技術事業の補助事業
エッチング液再生装置
  DERシステム  
特許出願番号 平成6年 特許願 第32044号

隔膜電解により

エッチング廃液中の不用金属分を除去し
エッチング液を再生・リサイクルし
金属を採取・再利用

できます。

従来の電解再生装置の問題点であった、

塩素ガスの発生
電極交換時の作業休止
電析金属の除去
交換作業時の装置・作業場の汚染

が解消され
使いやすいシステムが完成いたしました。

原理1

隔膜で仕切られた陰極室および陽極室を作り、
陰極室で廃液を還元し、余剰金属を金属として除去した後
陽極室で再び酸化し、エッチィング能力を回復させる
システムでそれを同時に行うことを特徴としています。

  


原理2

長い経験と理論から、最も作業性かよく、両極での異なる電気化学反応を、
電解電流、電流密度、電流濃度等の電解条件を
巧みにバランスさせることによって物質収支が完結するように設計されています。
  


C502型DERシステム
高さ 1447mm
直径 300φ
重量 35kg/筒
右より
陰極
隔膜
陽極


DERシステム
フローシート

メンテナンスフリー再生機構 
 電気分解を用いた再生装置は他にも存在しますが、電解を続けると陰極に金属が析出し、
装置を停止して適宜これを除去しなければ成りません。
 これは電極の交換等を含めて時間と手間を要し、
廃液で周囲を汚染するため実用的ではありません。
 本システムは、再生工程と金属回収工程をわけることで、
メンテナンスフリーまたはメンテナンスロードオフを、実現しようとするものです。

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再生工程

エッチング液は、酸化力の減衰と溶解金属の増加の二つの理由により老化します。すなわち、溶解金属を除去し酸化力を回復させれば液は再生されます。
 再生装置は、まず陰極側で還元反応を行わせ溶解金属を除去し、ついで陽極側で酸化し酸化力を回復させ、液を使用可能な状態に再生します。
 ミストや有害ガス発生を考慮して、再生装置は完全密閉構造になっています。
 しかし長く再生を続けると陰極に金属が堆積し、使用不能となります。
 これを解決するのが逆電解および金属採取工程です。


逆電解工程

第二電解槽Aにおいて積算電流計で、多量の金属が堆積したと判断すると、電解槽内の液は、空の状態になっている第二電解槽Bに移送され、バルブ切り替えにより電解再生が継続されます。
 空になった金属堆積した第二電解槽Aには、エッチング液と同種の濃縮電解液を金属採取電解槽から注入し、電極の極性を逆にして電解し、堆積金属を溶解して高濃度金属濃縮液として、金属採取電解槽へ移送し、空の状態で次の再生に備えます。


金属採取工程

金属採取工程では、高濃度金属濃縮液を、小型で作業しやすい形状の装置で、隔膜電解を行います。
 この液は金属採取専用で、液組成を気にすることなく電解できるため、電解が進んだときに発生する塩素ガス等を考慮することなく、効率の高い状態で電解することが可能となります。
 この工程を自社で行いたくない場合は、電解液を当組合で引取り、金属回収後、液交換をすることも可能です。