秋山木鉢

秋山郷は信州でも一番の豪雪地帯であり、トチやブナなどの自然林が多く、木工品に必要な材料の入手が容易な環境にあります。江戸時代の末頃から、地元に豊富に産するトチを用いて、うどん、そばを作る際のこね鉢となる木鉢などの生活用品を生産してきました。
製法は、手斧と鉋であら仕上げをし、柄の長いのみで丹念に仕上げていきます。大径木による大型品に特徴があり、ちょうなやのみの波紋のような後が、トチの木の目の模様と光沢に調和して美しく、素朴な味を出しています。

2017/05/02