●島根大学中尾哲也助教授がまとめた、木造住宅とコンクリート住宅の比較調査で、(1)木造率の高い地域ほど平均寿命が長い。(2)また、肺ガン・食道ガン・肝臓ガン・子宮ガンによる死亡率が低下するという傾向がある。と興味深い結果を木材学会において発表されました。
●木質空間の居住性の良さを証明した実験を行ったのが静岡大学の有馬考礼教授によるマウス実験です。それによると、実験用マウスの発育状況が最も良かったのが、やはり木造床貼りの木製箱。実験に用いた箱は5種類で(1)床・壁・天井が木製。(2)床・壁・天井ががコンクリート製。(3)コンクリート合板床貼り。(4)同じ合板にウレタン系塗料で塗装し吸湿性をなくしたもの。(5)それにファッションフロア。
実験はそれぞれの母マウスが仔を生み、発育する様子を調べたものです。やはり(1)の木製箱に比べると産仔数も少なくなり虚弱または死産の仔が生まれたり、妊娠中の母親の巣作り行動も劣悪でした。さらに、乳仔の生存率の変化にも同様の結果が出ています。 |
|