ゆとりの空間で「信州」を深呼吸。
●島根大学中尾哲也助教授がまとめた、木造住宅とコンクリート住宅の比較調査で、(1)木造率の高い地域ほど平均寿命が長い。(2)また、肺ガン・食道ガン・肝臓ガン・子宮ガンによる死亡率が低下するという傾向がある。と興味深い結果を木材学会において発表されました。
●木質空間の居住性の良さを証明した実験を行ったのが静岡大学の有馬考礼教授によるマウス実験です。それによると、実験用マウスの発育状況が最も良かったのが、やはり木造床貼りの木製箱。実験に用いた箱は5種類で(1)床・壁・天井が木製。(2)床・壁・天井ががコンクリート製。(3)コンクリート合板床貼り。(4)同じ合板にウレタン系塗料で塗装し吸湿性をなくしたもの。(5)それにファッションフロア。
実験はそれぞれの母マウスが仔を生み、発育する様子を調べたものです。やはり(1)の木製箱に比べると産仔数も少なくなり虚弱または死産の仔が生まれたり、妊娠中の母親の巣作り行動も劣悪でした。さらに、乳仔の生存率の変化にも同様の結果が出ています。

信州が全国に誇る木材。
だから私達は「からまつ」にこだわりました。
からまつはムク材に比べた場合、針葉樹の中でトップクラスの強度を持ってます。さらに、からまつ材だけで1軒の家を造ることも可能です。数々の長所を持つにもかかわらず建築資材として低い評価を受けているのはなせでしょう。依然としてからまつ材は「割れる」「ヤニがでる」「狂う」と間違った知識をお持ちの方が多いのではないでしょうか。
確かに、一昔前は上記のような問題から、施主様からも工務店からも敬遠された木材のひとつでした。しかしそれは、未熟な技術で活用した加工業者が作り上げてしまった、悪いイメージにすぎません。
信州には豊富にからまつの森林資源があります。「この木材の短所を克服できれば、優れた建築資材として有効に活用できる」それが私達協同組合SLECの発足のきっかけでした。そして長年に渡った脱脂・乾燥技術の研究の結果、今までのからまつ材のイメージをくつがえした「割れない」「ヤニがでない」「曲がり・狂いがない」「抜群の強度を持つ」素晴らしい建築資材として生まれ変わらせることに成功しました。
今、ここから「からまつ材」の新しい伝説が始まります。