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風しんの追加的対策について

 国では、特に抗体保有率が低い昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までの間に生まれた男性に対し、下記の追加対策を実施しています。
1. 予防接種法に基づく定期接種の対象とし、3年間、全国で原則無料で定期接種を実施
2. ワクチンの効率的な活用のため、まずは抗体検査を受けていただくこととし、補正予算等により、全国で原則無料で実施
3. 事業所健診の機会に抗体検査を受けられるようにすることや、夜間・休日の抗体検査・予防接種の実施に向け、体制を整備

対象となる労働者が定期の健康診断とあわせて市町村事業による風しんの抗体検査が受けられるよう配慮をお願いします。

風しんとは

風しんは、風しんウイルスによって引き起こされる急性の風しんウイルスによっておこる急性の発疹性感染症で、風しんへの免疫がない集団において、1人の風しん患者から5~7人にうつす強い感染力を有します。
風しんウイルスの感染経路は、飛沫感染で、ヒトからヒトへ感染が伝播します。
症状は不顕性感染(感染症状を示さない)から、重篤な合併症併発まで幅広く、特に成人で発症した場合、高熱や発疹が長く続いたり、関節痛を認めるなど、小児より重症化することがあります。また、脳炎や血小板減少性紫斑病を合併するなど、入院加療を要することもあるため、決して軽視はできない疾患です。
また、風しんに対する免疫が不十分な妊娠20週頃までの妊婦が風しんウイルスに感染すると、先天性風しん症候群の子どもが生まれてくる可能性が高くなります。

風しんワクチン(主に接種されているのは、麻しん風しん混合ワクチン)を接種することによって、95%以上の人が風しんウイルスに対する免疫を獲得することができると言われています。また、2回の接種を受けることで1回の接種では免疫が付かなかった方の多くに免疫をつけることができます。さらに、接種後年数の経過と共に、免疫が低下してきた人に対しては、追加のワクチンを受けることで免疫を増強させる効果があります。