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県内の企業組合創業事例2
更新日:2006/04/01
(掲載内容は設立当時の内容です)

創業支援施策の導入事例

創業ケーススタディ1

地元女性たちの熱い思いが実った、そばの里。
こだわりの味で賑わいの場、交流拠点に。
そば切り発祥の地本山そばの里企業組合

「自分たちの店を持ちたい」その熱い思いが夢の実現へ

そば切り発祥の地本山そばの里企業組合  本山宿は、江戸時代に著された『風俗文選』に紹介されている「そば切り発祥の地」。標高800メートルで昼夜の温度差が激しい本山で生産されるそばは高品質でおいしく、昔から地域ではさまざまな場面で欠かせない食べ物だった。
 この地元産そば粉を使った”こだわりのそば“を提供しているのが「そば切り発祥の地本山そばの里企業組合」。
 地元の資源を活かした地域活性化と、女性の地位向上への取り組みを模索する中で「そば切り発祥の地」を再認識。平成3年11月「そば切りの庄」として初めてイベントを開催し、他地域に先駆けて地域活性化に着手。翌年、同企業組合の母体となる「本山手打ちそば振興会」を結成した。
 平成6年、伝統の味復活として国土庁長官賞を受賞。それに自信を持った地元女性たちの「自分たちの店を持ちたい」という熱い思いは、同年「本山そばの里」オープンへと結実する。
 開店1年後から黒字経営を実現し、平成11年にはそば打ち体験等もできる道場を建設。そして平成14年、組織の安定化と信頼度の増大を図るため、企業組合へと組織変更した。
 店で消費するそばはすべて地元産。玄そばの状態で市場価格よりも高く買い取ることで、地元生産者の所得向上にも寄与している。また、そば打ち体験を通して子どもたちとの交流を深めたり、福祉施設にボランティアでそばを提供するなど、地域貢献活動も積極的に行なっている。

成功要因のひとつは、女性ならではの運営形態に

そば切り発祥の地本山そばの里企業組合 まさに順風満帆の同企業組合。その成功要因のひとつは、地元女性スタッフならではの運営形態にある。
例えば午前11時開店、午後4時閉店という営業時間は、主婦として家事をこなす上で支障を来さないようにするため。店の売り上げよりも「女性たちの生きがいづくり」という本来の主旨を優先しているのである。また常時5〜7名が勤務し、当番制でそばを打つが、急に店が忙しくなった時などは応援を頼むことも可能。この柔軟さと効率の良さが大きな強みだ。
月1回、役員会と女性だけの総会をそれぞれ開催。そこで本音の議論を重ね、お互いにストレスをためないことでスムーズな組織運営を実現している。店舗運営やイベント開催においても、女性たちのアイデアや意見が積極的に採り入れられ、理事長をはじめとする男性スタッフと女性スタッフの連携もうまく図られている。
当面の課題は、店舗の老朽化への対応と、次世代への技術の継承。そばの味・品質の維持については、20名のそば打ちスタッフがお互いに味を確認し合うなど、徹底してこだわっている。「お客様の期待を裏切らないためにも、味を落とすことは絶対にできない」と切磋琢磨の毎日だ。

そば切り発祥の地本山そばの里企業組合
設立/ 平成6年7月
代表/ 理事長 花村芳宏
所在地/ 塩尻市大字宗賀4401-1
本山そばの里
TEL/ 0263-54-6371
組合員/ 23名

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創業ケーススタディ2

齢者・障害者・失業者の仕事おこしを進め、地域づくりと地域福祉に貢献。
企業組合労協ながの

人と地域に役立つ「良い仕事」を誇りと確信を持って行う

企業組合労協ながの 昭和55年、高齢者・障害者・失業者の仕事おこしを進め、人と地域に役立つ「良い仕事」を誇りと確信を持って行うことによって、地域づくりに貢献することを目的に、任意団体「長野中高年雇用福祉事業団」が発足。昭和61年にはその組織が母体となり、企業組合が設立された。
設立当初は高校のトイレ清掃業務からスタート。現在、病院・診療所などを含む、ビルメンテナンス事業が組合事業の柱のひとつとなっている。
もうひとつの大きな事業が、生活協同組合コープながのの物流業務における受託事業。塩尻物流センターにおける冷凍冷蔵品、農産品の出庫、商品開封、ラインへの補充、仕分け完成品の運搬業務等を受け持っている。
その他、病院・診療所や役所、工場内などの売店販売事業、高齢者への配食サービス、病院内レストラン業務、さらに介護保険指定居宅介護支援事業所を開設し、ケアマネージャーによる認定申請代行、ケアプラン作成なども行っている。また介護保険適用除外の食事、住宅まわりの改修、庭木の剪定など、暮らし全般にかかる作業も引き受けている。
一方、平成4年、得意先から仕事を打ち切られるという苦い経験から、すべての事業に対して利用者との真の協同(連帯・連携)を深める取り組みを開始。それが業務水準を高める学習活動へと発展し、清掃技術の医療関連サービスマーク取得事業者認定、長野県建築物清掃業登録Aランク入札資格、ビルクリーニング技能士資格などの取得へとつながっている。

みんなで事業資金をつくり、民主的に運営し、共に働く

企業組合労協ながの  発足以来、同企業組合は高齢者・障害者の仕事おこしに取り組む中で、「非営利・協働」のネットワークを通じて活発に運動を展開。地域のさまざまなニーズに応える幅広い事業へと広がっている。
厳しい経済情勢にありながら、事業高は平成13年より5%近く伸びて6億7千万円余を達成(平成15年末現在)。組合員数も3百名に近く、中高年の就労創出への取り組みが大きな成果となって現れている。
成功要因の第1は、全組合員経営にある。総会において1人1票の権限を行使し、役員を全員で選出し、みんなの総意で運営し、経営内容もオープン。「雇い・雇われるという従来の雇用関係ではなく、みんなで事業資金をつくり、民主的に運営し、共に働く…。このような働き方(協同労働)が最終目標としてめざす姿です」(村上盟理事長)。
また「学習」を重視し教育に取り組むほか、各事業を推進していく上で必要な資格者の養成にも力を入れている。このような高い水準をめざす経営姿勢は提携先や利用者の信頼につながり、事業拡大に役立っている。
同企業組合の目標は、事業高10億円・組合員350人の達成。地域に密着した地域のための仕事おこしをさらに広げていこうと取り組んでいる。

理事長 村上 盟
設立/ 昭和61年12月
代表/ 理事長 村上 盟
所在地/ 長野市吉田5-12-5
TEL/ 026-263-2338
組合員/ 289名

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創業ケーススタディ3

長野県の山と人との共存をめざす、県外出身者ばかり5人の樵(きこり)集団。
企業組合山仕事創造舎

地域の山づくりへの貢献と収入確保の両立をめざして

企業組合山仕事創造舎  長野県は県土の8割を森林が占める森林県。しかし、従業者の減少、高齢化や収益性の低下などにより、林業を取り巻く環境は非常に厳しい。
 そんな中、大町市の荒山林業で働きながら山仕事を学んできた都会出身者数名で「山仕事創造舎」を設立。「山を自然の力で維持し、長伐木の山づくり」を基本に、個々の労力と道具を持ち寄って里山民有林の間伐材生産を開始した。そして2年後の平成14年、企業組合に組織変更。県外出身者ばかり5人のメンバーの経歴は、議員秘書、芸術家、会社員と多彩だ。
同企業組合が手がけるのは、(1)育林事業(間伐、枝打ち等森林整備)、(2)素材生産事業(主に丸太づくり)、(3)薪炭製造事業、(4)支障木伐採事業、(5)森林・林業コンサルティング事業、(6)森林ボランティア育成事業、(7)森林レクリエーション事業。
メインとなるのが、民有林と神社保有林の下刈り、除伐、枝打ちなどの育林事業。民有林の場合、所有者が行う造林補助事業補助金申請手続きのサポートを行い、交付された補助金を作業代として受け取る。また、地域の山づくりへの貢献という意味合いから、小面積の所有者に対しては長野県の標準単価(作業者1人1日当たり1万6千円)よりも安い労務単価(同1万3千円)で請け負う。
同企業組合の貴重な収入源となっているのが素材生産。間伐材を丸太にして中信木材センターなどに販売している。また、ストーブ用薪などの製造・販売も手がけている。
一方、収益性には問題があるが、今後具体的な事業化をめざしているのが森林・林業コンサルティング事業。さらに森林ボランティア育成のための講習や講師派遣や、森の観察会などレクリエーションを通して森林への関心を深めるための事業も進めている。

全員が経営に参画し、営業し、山仕事を分担する

企業組合山仕事創造舎  同企業組合では、メンバーそれぞれが自前の技術と手道具を持ち寄り、自分の地域の山仕事を見つけ出し、各現場ごとの責任者となり、仕事の内容に応じて共同作業を行う。
 「企業組合」を選んだのは、出資金が少なくてすむというメリットの他、メンバー全員が経営に参画し、営業し、山仕事を分担するという組織形態に向いた法人格と考えたから。また、山仕事を効率的に進める上では個別の仕事は個人が対応する体制が必要なこと、組織の代表者を決めづらいという事情もあったという。
同企業組合では法人化以前から、林業経営の改善や林業の起業家等に無利子で資金の貸し付けを行う「林業改善資金」を有効に活用。150万円の融資を受け、林内作業車を購入した。この制度を利用することにより、作業環境改善や生産効率の向上をめざした投資が可能だ。
「事業がビジネスとして継続できる条件は、林業―製材―建設―消費者の地域での好循環の仕組みが成り立つこと」と香山由人理事長。地域の担い手としていかに評価を得るか。それが成功の大きな鍵となっている。

設 立/ 平成14年4月
代 表/ 理事長 香山由人
所在地/ 北安曇郡八坂村11054
TEL/ 0261-26-2580
組合員/ 5名

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創業ケーススタディ4

チャレンジドの働く場確保と自立をめざし、雇用してもらう姿勢から一転、自ら創業へ。
企業組合アップル工房イイダ

当初事業計画の目標を毎月クリアの好業績

企業組合アップル工房イイダ 長引く不況下、厳しい経済環境が続いている。しかし、障害者雇用はさらに一段と厳しく、非常に狭い門。各地の社会福祉協議会等が管轄する障害者雇用施設(共同作業所など)も仕事の確保や運営費の捻出が難しく、国や自治体の補助金や助成金も縮小傾向にある。
そんな状況の中で、雇用してもらうという受身の姿勢から、自分たちで創業するという積極的な発想に転換。仕事の場を通して地域と関わり、経済的にも精神的にも自立していこうと考えたのである。
今村忠弘代表理事と、いずれもチャレンジド(身体に障害を持つ人)のメンバー5人で平成15年「企業組合アップル工房イイダ」を設立。県の「コミュニティ・ビジネス創業支援助成金」(2百万円)を受給し、飯田市から元保育園だったという建物を借りて12月、業務をスタートした。
同企業組合の主たる業務は、名刺、パンフレット、ポスターなどの軽印刷。ITを最大限に活用した「オンデマンド・プリンティング」が中心だ。
設立にあたり、「一般社会に通用するグレード、社会のスピードにあった生産性、ニーズを的確に把握する営業力、製品を迅速に届ける配送力」という、ビジネスとして成功するための条件ひとつひとつを精査。その趣旨に賛同するメンバーが集まったこともあり、初めての仕事内容、経験ながら、仕事への取り組みも意欲的だ。
スタートしたばかりにも関わらず、銀行など地元企業や自治体からの注文が徐々に増え、当初事業計画の月次目標は毎月ほぼクリア。最近は印刷物のラミネート加工といった新サービスも手がけるなど、業務内容の幅も広がりをみせている。

「自分で稼ぐ」という意識が障害者自立の原点

企業組合アップル工房イイダ 当面は軽印刷業務が中心だが、将来的には障害者の就業に役立つパソコン教室を展開し、事業のもうひとつの柱にしたいという夢を持つ。
 現在、同企業組合の応援団「アップル工房支援隊」の尾崎秋夫氏(広告企画会社経営)が技術サポート役として指導。さらに多くの人に働く場を提供したいと張り切っている。
今村忠弘代表理事は同企業組合の今後の課題について、次のように話す。「企業組合は、自分たち1人ひとりが事業主という意識が大切。しかし、そのような経験がなく、どうしても勤め人感覚が抜けない人も出てくる。自立をめざすためにはまず、働くメンバー1人ひとりが『自分で稼ぐんだ』という意識に変わることが重要。これがチャレンジドの自立の原点だと思う」。
仕事のテーマは、継続的に仕事が受注できる顧客の開拓と、その仕組みづくり。小部数のフルカラー印刷物を短納期で欲しいというニーズに最適なオンデマンド・プリンティングのメリットを生かし、積極的な販路開拓をめざしている。

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