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月刊中小企業レポート
更新日:2008/11/20

ビジネスの視点

製造業のIT活用による原価管理

(有)エスエムエスコンサルティング
代表取締役 関 信一

 前回は原価管理のプロセスをしっかりと社内に構築することにより、IT活用が行えること。IT活用のメリットを活用することにより原価管理活用状況の課題を解決することが可能になること。原価管理システムの構築は、単なる原価の把握のみならず今後の経営環境の変化に対応したコスト競争力、販売力強化へ活かすことが可能となることをご説明しました。
 今回は、具体的に金型製造業を例にIT活用による原価管理について説明いたします。収益管理は、競争激化する中で重要な役割を果たしています。現在売上アップを図ることが難しい中でいかに収益をあげるかが課題です。
 今までの経験や感での対応では難しくなっています。今までの実績をデータベースとして見積から、生産までを管理することが収益へ繋がります。原価集計システムの仕組みは、原価集計、見積書作成、工数集計、資材管理データ集計、設備管理データ集計から構成されます。見積書作成では、見積データベースにより見積書を作成し、見積データは、原価集計に反映されます。工数集計は、実績工数を入力することにより計画との差異や進捗状況を把握することができます。
 資材管理データ集計は、材料費の入力により原価集計での資材データを把握することが可能となります。設備管理データ集計は、設備管理データ入力により、無人、有人での機械価格を設定し、原価を正確に把握できる。金型設計の生産管理フローを見てください。すべてを構築することが原価管理へ繋がりますが、逆転の発想でツボを押さえてローコストでシステムを構築することがこれから重要です。このようなシステムは、表計算ソフトや簡易データベースで構築が可能です。



信州ビジネスコンサルタント協同組合理事
中小企業診断士・ITコーディネータ

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