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月刊中小企業レポート
更新日:2008/3/20 |
特集2 エコアクション21 県内認証・登録数100を超える
~環境省策定の環境マネジメントシステム~
長野県(知事部局、県警、教育委員会)も認証・登録
エコアクション21認証・登録制度は2004年10月に開始されたが、中小企業向けの内容(取組み易い、効果的、効率的、低コスト等)により、3年間で2000を超える事業者の認証・登録をするほどの成長を見せた。さらに、「産業廃棄物処理業者の優良性評価制度」の判断基準や「二十一世紀環境立国戦略」の中に正式に位置付けられるとともに、政府の2008年度財政投融資の対象になる予定である。
長野県内では認証・登録数が昨年10月に100を超え、長野県も知事部局(全現地機関を含む)を始めとして、県警(各警察署等を含む)、教育委員会(各県立高校等を含む)の3つの大きな組織で認証・登録をした。
今後も、「持続可能な社会の構築」という現代社会の大きな課題を達成するための、手段として、エコアクション21の果たす役割は益々大きくなっていきそうである。
エコアクション21認証・登録のメリット
1.大企業や行政のグリーン調達・グリーン購入に対応
例)長野県の建設工事の入札参加資格における10点の加点
2.中小企業でも容易に取り組める
例)ISOと比較すると書類等の作成負担が少ない
3.認証・登録コストが安い
製造業従業員数30人程度の企業の場合、コンサルティングの費用も入れて、40~50万円で認証・登録が可能(初年度費用)
4.環境負荷低減により、コスト削減が可能
環境への取組だけでなく、光熱費などの経費削減や生産性・歩留まりの向上といった経営的な成果が期待できる
5.融資制度の優遇策等が受けられる
例)長野県の「新事業活性化事業」、「環境配慮型経営資金貸付」(低利の貸付)
例)商工中金の融資制度(低利の貸付)
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エコアクション21に関する問い合わせは
(社)長野県産業環境保全協会
(エコアクション21地域事務局長野産環協)
電話 026(228)5886
FAX 026(228)5872
E-mail ea21nasa@valley.ne.jp
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事 例 1 春日井アルマイト工業有限会社
取引先のグリーン調達に対応し、化学物質を始めとする環境負荷を削減
エコアクション21の活動
表面処理という業種であり、環境負荷が大きい薬品類を使用しているため、環境問題を重要視してきたが、取引先から、「第三者認証のある環境マネジメントシステム」への取組の要請があり、エコアクション21の取組を始めることを決定した。
エコアクション21のシステム運用では次のような目標を立てて活動している。
・二酸化炭素排出量の削減
・水使用量の削減
・廃棄物排出量の削減
このような活動を品質マネジメントシステムとも連動させ、不良を削減することにより工程で使用する電力や水削減にもつなげている。
さらに効果的な運用をするために、毎月この活動に関するレポートを作成し、それをもとに部門長によるミーティングを実施している他、エコアクション21にも内部監査を取り入れ、活動の見直しを強化している。ISOに較べて認証・登録にかかる費用や時間は大幅に削減できる。特に文書等はかなり簡略化して効率よく運用している。
国内でのエコアクション21の認証・登録数は年々増加しており、知名度も上がっている。新規取引の開拓といった場合にはグリーン調達が重要視されてきているので、今後更に活動をスパイラルアップにより充実させていく予定である。
春日井アルマイト工業有限会社のプロフィール |
所在地 |
〒394-0025 岡谷市大栄町2-2-6 |
電話 |
0266-23-2442 |
代表者 |
代表取締役社長 堀内 哲 |
環境管理責任者 |
専務取締役 樋口 修 |
EA21事務局 |
宮坂 昌和 |
主な事業 |
・アルマイト処理
・硬質アルマイト処理
・無電解ニッケルめっき
・アルミ化成処理(ノンクロム)
・タンポ印刷 |
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事 例 2 中信トラック協同組合
エコアクション21の認証・登録を目指し活動推進中
組合として地球温暖化防止への取組を開始
エコアクション21の活動
中信地区の15の運送業者により組織された中信トラック協同組合では、環境省が策定した環境マネジメントシステムの認証・登録へ向けて、活動を開始した。この取組により、事業活動からの地球温暖化の原因となる二酸化炭素排出量の削減が可能となる。このことは、組合が社会に大きな貢献をすることを意味する。
現在、14の組合員が参加して、集団での研修会を定期的に実施している。環境に対する活動は、個々ではなかなか前進し難い面があるが、一緒に勉強をしていく中で、組合員同士が連絡を取りあい、助け合いながら活動ができる上、良い事例を組合員の間で水平展開が出来る。また、そういった事例を基礎に組合の中で一つの標準化が可能となる。
今年の5月頃には、活動のまとめを行い、6月には審査を受けられるようにしたいと考えている。認証・登録後は、国土交通省の安全性優良事業所認定(Gマーク)やグリーン経営認証にもつなげていきたい。また、同業種の協同組合への動機付けになることも期待している。
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中信トラック協同組合のプロフィール |
事務局所在地 |
〒399-0033 松本市大字笹賀7570-2 |
電話 |
0263-86-0055 |
理事長 |
木下重次郎 |
組合員数 |
15 |
主な事業 |
・貨物運送取扱
・共同購入
・事業資金転貸借
・ETCカード共同精算 |
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