MENU

 月刊中小企業レポート
> 月刊中小企業レポート

月刊中小企業レポート
更新日:2008/01/20

イノベーション

リーダーは、ハッキリ意思表示することが大切

 リーダーシップは、一定の方向性に人を導くことですから、リーダー側がハッキリしていないと、周りの人間が困ることがしばしば生じます。経営の方針を決める、会社の危機的状況時など、リーダーシップをとるべきことがハッキリとしているときは良いのですが、身内の関係で「普段、言わなくても分かり合おう」という認識の前提の中では、問題になることがしばしば見受けられます。
 たとえば、相続です。本人にとっては、それは、残された家族が考えることであり、あまり考えたくないのでしょうが、財産の取り合いになり、兄弟の人間関係に傷がつく場面に遭遇することがよくあります。もし遺言が、公正証書とまで言いませんが、証人も不要で、誰にも知られなくて済む自筆証書遺言があればこんなことにならなかったのにと感じることがしばしばあります。遺言も、残されるであろう家族へのリーダーシップ、あるいはある種の家族への経営方針書なのではないでしょうか?財産をどのように相続すべきなのかの他に、法的拘束力はありませんが、その内容として、「誰がどのように家をまもっていくべきなのか?」家訓・人生訓のような方針も入れて準備しておくべきだと思います。親から見たら、どの子もかわいい子供で自分の言うことも聞くから心配無いと思うのでしょうが、兄弟同士は基本的には、他人であり競争相手である場合が少なくありません。ましてや、違う価値観をもった配偶者がつくとよけい顕著になります。
 また、今の事業の承継についても、早いうちから方針をハッキリ表明しておくべきではないでしょうか?よく、世襲がいけないという経営学?の教えからなのか、誰が継ぐべきなのかハッキリさせていない経営者が多いと感じます。「継ぐ気があるなら子供が継いでも良い」といった表現をされる経営者の方にもよく出会います。これでは、子供側としては、いたたまれません。「自分が期待されていないのか?」と感じてしまうのではないでしょうか?うちみたいな(不十分な?)会社に息子が入るべきなのかと感じて言わない経営者も多くいらっしゃいます。「こういう会社にしていきたいから、一緒に手伝ってくれ!!」と言われた方が清々しいのではないのでしょうか?このことは良い人材を採用する場合にも同じことが言えると思います。『うちみたいな』と、会社の経営者が思っていたら本当に良い人材は来ません。いつまでにこういう会社にするんだ。だから一緒に手伝ってくれという情熱がなければ本当に良い人材を確保することは難しいのではないのでしょうか?良い意味での経営者のワガママをはっきり言うことのほうが、言うことの反発を恐れることよりも大切だと感じます。リーダーの役割「

※本文は、松本市巾上の税理士法人成迫会計事務所で執筆していただいたものを掲載いたしました。

このページの上へ