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月刊中小企業レポート
更新日:2007/2/09

健康を考える

スポーツドクターは スポーツ愛好家をサポートします!

■スポーツについて

健康を考える 以前はスポーツといえば真っ先に競技スポーツ、逞しい運動選手が頭に浮かんできましたが、今日ではスポーツは年齢・性別を問わず、健康人も多少の病気や障害を持った人もと、全員参加の市民スポーツの感があります。中高年者のスポーツでは衰えてきた内臓器官、四肢や脊椎の骨や関節、筋肉を鍛え直したり、スポーツ仲間を作ったりして、心身の老化を防ぎたいでしょうし、発育期のスポーツ活動での目的は心身を鍛え将来に備えることにあります。しかし、スポーツは精神や身体をきたえるのにプラスに働く反面、スポーツには「けが」はつきものでマイナス面をも持ち併せています。

■スポーツの「けが」について

 スポーツの「けが」はその発生のしかたで二つに分けられます。
 「外傷」と「障害」です。スポーツ中の衝突・転倒などで瞬間的に大きな外力や筋収縮が直接加わることによって発生したのが、「スポーツ外傷」です。打撲、捻挫、脱臼、骨折、肉離れ、頭部外傷、脊髄損傷などで、軽症から死に至る重症までありますが診断は比較的簡単です。
 もう一つは繰り返す動作で特定部位が酷使されることによって、一定部位の痛みと運動制限が発生し、スポーツや日常生活に支障をきたす「スポーツ障害」です。「使い過ぎ症候群」ともいいます。

■中高年者のスポーツについて

 中高年者は加齢にもとづく何らかの臓器病変を持っています。脊椎や四肢の疾病、例えば変形性脊椎症、脊柱管狭窄症、変形性関節症などの運動器疾患、また内科的には潜在的な循環器疾患、高脂血症や糖尿病などの代謝疾患を、程度の差こそあれ持っています。医師の運動処方のもと、スポーツ中の突然死を未然に防ぎ、運動器疾患の治療と再発防止に励んで欲しいと思います。
 高齢者の運動器の健康を守り、健康寿命を延ばし、自立した幸せな”老い“
を送ることは国民の強い願いであります。あせらずに「じわっと汗をかき、運動後さわやかさを感じる程度」を目標にしてください。やりすぎは「年寄りの冷や水」となります。
 スポーツ中に胸が苦しい、冷汗をかく、気持ちが悪い、手足がしびれる、ふらつく等の症状を感じたら直ちに中止してください。

■「けが」を未然に防ぎスポーツをするには?

  1. 体調の悪い時や、深酔い・寝不足の翌日はやらない。
  2. スポーツ開始前のウォーミングアップ。準備体操を充分にして体温を上げ、関節や筋肉の柔軟性を高めます。
  3. 終了後のクーリングダウン。体温や心肺機能を日常生活時のレベルにまで下げるための整理体操です。筋肉の疲労を除去し疲労の蓄積を防止し障害の発生を予防します。
  4. 以上はスポーツ当日の心得ですが、日頃からラジオ・テレビ体操や散歩などで身体を動かし、身体を健やかにしておきましょう。

長野県保険医協同組合 
理事 張 洛善
(松本市 あずさ整形外科医院)

 

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