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月刊中小企業レポート
更新日:2006/03/30

トピックス東西南北
健康で長生きを願い地域住民の奉納金で建立
佐久市野沢の長寿地蔵尊 ぴんころ地蔵
~住民、行政、商店街一体となってお地蔵さんを主役に地域おこし~

長寿地蔵尊(ぴんころ地蔵)
長寿地蔵尊(ぴんころ地蔵)
 佐久市は、全国でもトップクラスの長寿都市であり、しかも90歳長寿率が高く高齢者の活動的余命も長いのが大きな特徴である。
 北に浅間山、南に八ヶ岳を望む風光明媚な土地柄と千曲川の清流、豊かな食物に加えて昔ながらの勤勉さや信仰の深さも健康長寿の秘訣とされている。
 そんな佐久市野沢の成田山参道に昨年秋「健康で長生きし(ぴんぴん)楽に大往生(ころ)」を願い、長寿地蔵尊(愛称、ぴんころ地蔵)が建立され多くの人々で賑わっており、お地蔵さんを主役に街が大きく変わろうとしている。

「のざわ山門市」のメンバーが観光拠点をと知恵を絞り建立

 佐久市野沢の成田山参道ではかつて市が行われていたが、この市を復活させようとの気運が盛り上がり、野沢商店会では98年から「のざわ山門市」を毎月第2土曜日に開催。雨の日も風の日も休むことなく続けていたが、何かインパクトのあるものにしたいと実行委員会メンバーが知恵を絞り、全国でも有数の長寿都市佐久市らしく、三浦佐久市長の提唱する健康のまま天寿を全うする意味の「P・P・K ピン・ピン・コロリ」にヒントを得て生まれたのがぴんころ地蔵尊。巣鴨の「とげぬき地蔵」の賑わいも大きなヒントになったとか。
 「建立にあたっては商店会だけでなく、地域の住民の皆さんからも奉納金を募りました。それだけ愛着を持ってもらえているようです。地域を盛り上げようという思いを感じます。」と、建立を機に発足した地元メンバー約60人でつくる「ぴんころ会」の会長を務める市川稔宣氏(野沢十二町商店街(協)理事長)。デザインはここにしかないお地蔵さんをと石仏で有名な今治市の作家、馬越正八さんに依頼したもの。

ぴんころグッズも続々と

 町の新たなシンボル「ぴんころ地蔵」にちなんだ新商品の開発も盛んだ。お守りをはじめ、マグカップ、はし、携帯ストラップ、ボールペン、クッション、座布団、最中、ゼリーなどで、さらにぴんころ焼酎も新たに発売された。
 また、ほほえんだ地蔵の姿をテーマに会員が作詞作曲した歌「あなたの笑顔に届くまで」もCDが発売されるなど、関連商品の開発は止まるところを知らない勢い。商品は野沢商店会各店をはじめ、ジャスコ佐久平店、ウェルサンピア佐久などで販売されている。近く新幹線佐久平駅構内売店でも取扱いが始まる予定。

鳥居形のアーチも完成し建立1周年を祝い「ぴんころ祭り」

 10月8日、9日には山門市6周年、建立1周年を記念して「ぴんころ祭り」を開催。参道入り口には鳥居形のアーチ(ぴんころアーチ)も完成し、石畳や大型香炉もお披露目され記念式典も行われた。
 当日は、地域の商店も参道に露店を並べ、ぴんころグッズなどを販売。さらに、ばってん荒川さんと石井トミコさんのユニット「ピンコロズ」の公演やオリジナル曲を作った地元のグループ「ボタンナイナイズ」のコンサートもあり、雨模様にもかかわらず大勢の参拝者で賑わった。
 高さ約1メートル、やさしく微笑みながら、右に少し顔を傾け、ほおに右手を添えた姿が印象的なお地蔵さん、長寿地蔵尊(ぴんころ地蔵)の参拝に是非おでかけ下さい。

ぴんころアーチも完成 建立1周年記念の山門市
ぴんころアーチも完成 建立1周年記念の山門市

 毎月第2土曜日を縁日とし、健康長寿だけでなく子供の健やかな成長、家運隆盛などの功徳が得られます。
取材協力:ぴんころ会 野沢商店会
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