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月刊中小企業レポート
更新日:2006/03/30

中央会インフォメーション

事業主の皆様へ
高年齢者等の雇用をすすめるために

 少子高齢化の急速な進展等を踏まえ、少なくとも年金支給開始年齢までは働き続けることができるようにするため、定年の引上げ、継続雇用制度の導入等による65歳までの雇用機会の確保、高年齢者の再就職援助の強化等を図ることを内容する「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律」が6月11日に交付されましたので改正の概要の一部をご紹介いたします。

1.概要
(1) 定年の引上げ、継続雇用制度の導入等による高年齢者の安定した雇用の確保
定年(65歳未満のものに限る。)の定めをしている事業主について、65歳までの定年の引上げ、継続雇用制度の導入又は定年の定めの廃止のいずれかの措置(高年齢者雇用確保措置)を講じなければならないこととする。
 ただし、継続雇用制度の対象となる高年齢者に関する基準を労使協定により定めたときは、希望者全員を対象としない制度も可能とする。
 なお、施行より政令で定める日までの間(当面大企業は3年間、中小企業は5年間)は、労使協定ではなく就業規則等に当該基準を定めることを可能とする。
高年齢者雇用確保措置に係る年齢(65歳)については、平成25年度までに段階的に引き上げる。(下図参照)
(2)募集及び採用についての理由の提示
 労働者の募集及び採用について、事業主が上限年齢(65歳未満のものに限る。)を定める場合には、求職者に対して理由を明示しなければならないこととする。

2.施行期日
「募集及び採用についての理由の提示」については公布の日から起算して6月を超えない範囲において政令で定める日。
 ただし、「定年の引上げ、継続雇用制度の導入等による高年齢者の安定した雇用の確保」については平成18年4月1日

定年の引上げ、継続雇用制度の導入関係図

お問い合わせ先:長野労働局職業安定部(026-226-0865)まで
長野県中小企業団体中央会のホームページのビジネス情報に長野労働局から当会が委託を受けて実施している「65歳継続雇用達成事業」について掲載されておりますので併せてご覧下さい。

 

長野県中小企業団体中央会主催
16年度関東甲信越静ブロック中央会労働問題研究会報告

 16年度の関東甲信越静ブロック中央会指導員研修会(労働問題研究会)(主催長野県中小企業団体中央会)が長野市において9月28日に開催されました。
 今回の研究会は従来の講師の一方的講演の講習会形式から離れ、協同組合を指導する機関の指導員であっても中小製造業の現場等を熟知していない面も多々あり、また、企業経営者の生の声を直接聴講することも重要であるとの観点から、今後の中小企業等の経営指導の一助になればとのことから企画されたものであります。
 グループ内にコネクター、リレー、スイッチ等のコンピューター、携帯通信機器及びOA関連の電子機器部品の製造(プレス、金型、鍍金・組立)、情報通信機器部品の開発・製造・販売部門と高品位の鍍金を手がける関連会社とによる一貫製造体制を構築しており、マレーシアにも進出している長野市の(株)シンエイ・ハイテック及び同社の関連会社の製造現場の視察の後、同市内のホテルに会場を移し視察先の(株)シンエイ・ハイテックの小林社長から「企業改革の進展と変わる雇用形態」と題し、小林社長から先代から経営を引き継ぎ今日に至るまでの試行錯誤の経験、当社の経営理念等について講話をいただいた。
 講話の中で、小林社長はものづくりに対する考え方として「人に感謝されるものづくりをせよ」を大事にしており、ものづくりはいかにお客様にサービスするかがポイントであること、品質管理面では「品質損失ワーストランク」表を掲示し社員に対し品質向上を訴えていること、当社の6S方針、3無(無知、無視、無関心)対策、また社員に対しての「見える管理」の心がけ、大企業の後追いをせず少数精鋭でこれからも経営していき「1円」を大事にする経営をすること、そして「見える管理」を進め社員にやる気を形に出させる成果主義を進めたい等々について述べられた。
 講話の後、質疑応答があり、その中で、最近の雇用形態について小林社長は、当社でもパート、派遣労働者を活用しているが、製造業は技術の伝承のため正社員を確保すべきであり、派遣型は望ましくないと考えている旨述べられた。
 参加者からは今回の研修について、視察先企業である(株)シンエイ・ハイテックの社員の礼儀正しさ、仕事への取組姿勢に感服したこと、小林社長から中小企業経営の本音が聞けたこと、中小企業にとり経営者、社員の区別無く同じ目線で仕事をすることの必要性、小林社長は、「仕事」、「社員」に対し厳しさと優しさを持ち合わせ、「仕事」に真剣に取り組む姿勢が社員にも浸透していることが理解でき、『企業は人なり』と再認識したことなどの感想が聞かれた。

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