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1200年以上の歴史をもつと言われる「諏訪大社 御柱祭」来春開催される!

上社(本宮一之御柱)
上社(本宮一之御柱)
下社(秋宮)
下社(秋宮)
下社(秋宮一之御柱)
下社(秋宮一之御柱)

 長野五輪を契機として日本を代表するお祭りとなった「御柱祭」(おんばしらさい、みはしらさい又は略称でおんばしら)。来春の本番に向けて、すでに連日のように新聞紙上、地元ケーブルテレビでは御柱祭の準備(御柱用材の見立て、木遣りの練習、網打ちと等々)の報道、過去の御柱の放映が盛んにされているなど、7年目ごとの御柱祭を節目に生活している諏訪の人々の大祭はすでに始まっています。
 御柱祭は正式には「諏訪大社式年造営御柱大祭」(諏訪大社の社殿を新しく造り変える祭)という諏訪大社氏子(諏訪地方6市町村20万人の諏訪人がこぞって参加する)のお祭りで、寅(とら)年と申(さる)年の7年目ごと(6年に1度)に、諏訪地方を祭り一色に染め上げて勇壮に展開されます。雄大なスケールと祭事の特殊なことから日本の三大奇祭に数えられ、「諏訪大明神画詞」に平安時代の桓武天皇の頃始まったとされているのが最初の記録で、起源は更にさかのぼるとも言われています。
 上社が本宮(諏訪市)と前宮(茅野市)に、下社が秋宮と春宮(ともに下諏訪町)に分かれ、それぞれ4月に山出し祭(3日)、5月に里曳(び)き祭(3日)の計6日がかりで、直径1メートル、長さ17メートル、重さ約12トンにもなるモミの巨木を山から切り出し、それを約20キロ先の社まで御柱街道を曳いていき、木遣り(きやり)唄を唄いながら氏子が力を合わせて御柱を曳きつけ、最後に4つの社の幣拝殿、宝殿を中心とした社殿の4方に建てます。上社は男神で「ツノ」があり、下社は女神で「ツノ」がありません。この「ツノ」のことを「めどでこ」と呼び、御柱の前方に太い丸太を2本、角のようにさします。上社山出しの八ヶ岳山麓は雨が降ると火山灰土のため、曳行の安定を図るために工夫された曳子の智恵であったとも言われています。昔は女人禁制、女性は手も触れることもできませんでしたが、戦後は老若男女、観光客も自由に参加できるようになりました。
 16本(上社・下社・秋宮・春宮×4本)の御柱は諏訪地方の各地区がそれぞれ担当し、全精力をかけて祭りに奉仕します。
 途中には急坂の「木落とし」、雪解けの清流を渡る「川越し」など多くの見どころがあり、また御騎馬、長持ち、かさ踊りなど出し物も多彩で、華やかな祭り絵巻が繰り広げられ、諏訪地方には2ヶ月にわたって御柱祭一色に塗つぶされます。
 また本祭りのあとは諏訪地方各地の諏訪大社と関係の深い神社の「小宮祭」が、秋までにぎやかに繰り広げられ、諏訪の人々は来年は御柱の法被を1年中着ることとなります。
下社(木落し)
下社(木落し)
下社山出しの最大の見せ場。100メートルの急斜面を追い掛け綱が切られると、御柱が一気に坂を落下。
上社(宮川の川越し)
上社(宮川の川越し)
雪解け水の冷たい宮川に、水しぶきも豪快に一気に落ちる御柱

2004年 御柱祭の日程

■諏訪大社 上社(本宮・前宮)
  山出し祭り
4月2日(金)・3日(土)・4日(日)
(曳行、木落とし、川越し)
  里曳き祭り
5月2日(日)・3日(月)・4日(火)
(曳行、建て御柱)
■諏訪大社 下社(秋宮・春宮)
  山出し祭り
4月9日(金)・10日(土)・11日(日)
(曳行、木落とし)
  里曳き祭り
5月8日(土)・9日(日)・10日(月)
(曳行、建て御柱)

(担当 南信事務所 取材協力:諏訪地方観光連盟)


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