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今回で第48回目を迎える長野県中小企業団体中央会通常総代会は、和田守也会長の主催者挨拶で幕を開いた。和田会長は挨拶の中で、構造改革の副作用ともいえる土地・株式の下落による資産デフレや、長野県産業にも大きく影を落としつつある産業の空洞化とこれにともなう失業の増加と雇用の減少に触れ、またさらに補助金の削減にともなう予算減の現状といった四面楚歌の状況の中で、
引き続き本総代会のメインとも呼べる議案の審議が行われた。1号から10号までの議案審議に当たっては内藤武男氏(副会長・総代)が議長に選任され議事進行を務めた。 第1号議案では平成14年度に承認可決、展開された事業計画について、組合等中小企業連携組織交流事業、中小企業連携組織支援事業、組合等への情報提供事業などを中心にその経過と成果が報告された。 第2号議案では、5億2千万円に及ぶ収支決算書が提出され、その他の決算関係書類とともに承認された。 第3号議案については、平成13年度から実施している松本地域求職活動援助事業について、人材受入情報の収集・提供、または企業合同説明会の実施など、その具体的な取り組みや成果が収支決算ともに報告された。 第4号議案の平成15年度事業計画(詳細はP.8~9に掲載)については、中小企業連携組織対策事業、県委託事業、一般支援事業、共済事業の推進・協力、関係機関・諸団体との連携・協力、県等の委員会・審議会への委員推薦、中小企業施策の推進に関する事業が挙げられた。この7項目について活発に審議がとり行われ、本年度もまた本会が、組合並びに構成員企業を中心とする中小企業の競争力の強化、経営資源の潤沢化と経営基盤の強化に向け、その役割を果たしていく決意を新たにした。
第6号議案では昨年度に引き続き実施される松本地域求職活動援助事業計画が発表され、新規事業の「起業・創業支援事業ガイダンス」、「しごとサポート・マップ(仮称)」の作成、「長野県産業活性化・雇用創出プランとの連携によるがんばるプラン支援事業」が、また新規学卒者を対象とする求職活動援助事業においては「職場実習の実施」、「職場見学会の実施」が平成15年度の同事業の重点実施項目として挙げられた。 以上を中心に第1号議案から10号議案まですべてが承認可決された。 議事終了後、来賓を代表して、長野労働局局長小泉哲雄殿、長野県産業振興課課長八重田修殿からそれぞれ、祝辞として、中小企業への期待などのお言葉をいただき、平成15年度の通常総代会は幕を閉じた。
※中央会実施の主要事業のみ抜粋掲載
1. 巡回支援の実施 会員組合及び構成員企業等を計画的・効率的に巡回し、中小企業施策等の情報を普及するとともに、組合事業の活性化、業界・地域のかかえる問題を把握し、その解決のため協力支援する。 2. 組織化の推進 企業、個人の連携による創業・新事業創出及び企業経営刷新を支援するため創業連携に努めるとともに、未組織中小企業者の組織化をはかる。特に、組合制度改正と併せて新規創業者に向けて、企業組合制度の普及をはかる。 また厳しい経済情勢のなか、組合事務所の設置の在り方、特に共同事務所の在り方について研究する。 3. 中小企業連携組織交流促進事業 大手メーカーが製造拠点を海外にシフト化するなかで、国内中小企業は厳しい経営を強いられている。一方では、生産の高効率化や独自の技術・技能を活用して、海外生産に対抗しているメーカーもある。 そこで、好業績をあげている企業を訪問して、企業経営革新・中小企業連携・協力・共創を支援するため研修・交流会を実施する。 ◎企業交流会(経営セミナー)12回 4. 中小企業連携組織支援事業 会員組合・任意グループ等を対象に、時代の変化に適応した経営の在り方、受発注開拓・新技術の開発、ITへの対応、集客力の向上、労務管理等直面する問題に対応するための研修・研究会を行い、中小企業の体質強化・活性化をはかる。
5. 組合等への活性化情報提供事業
6. 組合等情報化対策事業
1. 3×3(スリー・バイ・スリー)産業コンソーシアム研究開発事業の支援 長野県が健康・福祉、環境、教育分野と製造業、農林業、観光業の融合による3×3産業創出や建設産業の新分野進出を早期に実現するため、産学官連携コンソーシアム(地域企業・大学・公設試験場等からなる研究共同体)による研究・試作開発を行い、円滑な産業構造の転換と環境共生維持発展型産業の創出をはかることを目的に取り組む、産業コンソーシアム研究開発事業を積極的に支援する。 2. 地域リーディングカンパニー創造事業の支援 地域経済の発展の核となる、活力ある挑戦する中小企業を育てる事業(チャレンジ枠)に積極的に支援する。
1. 松本地域求職活動援助事業 起業・創業支援ガイダンス 長野県中小企業振興公社中小企業支援センター等が実施している、起業・創業支援の各種事業との連携を図り、企業合同説明会の場等を活用し、起業・創業に係る各種情報の提供等を行い起業・創業を希望する者への支援を行う。 しごとサポート・マップ(仮称)の作成 託児・託老施設、保育園等の設置状況、利用方法等を記載した「しごとサポート・マップ(仮称)」を作成し、求職活動及び就職時に発生する各種障害の軽減を図る。 長野県産業活性化・雇用創出プランとの連携によるがんばるプラン支援事業の実施 長野県が策定した長野県産業活性化・雇用創出プランの「3×3による新たな産業づくり」による雇用対策として県内10ヶ所で開催される「サービス業就職マナー講座」と、中高年求職者の知識・体験不足、企業の若年労働者志向等から起因するミスマッチを解消するため、中高年求職者に対しサービス業を中心とした事業主団体等と連携し、必要な知識と基本的な技術を習得する技能講習等とを一体の事業として実施することにより就職の促進を図る。 ○技能講習等の実施 10講座 2. 新規学卒者を対象とする求職活動援助事業 職場実習の実施 新規学卒者等が実際に就業を体験する機会を設けることにより、就職の促進を図る。 職場見学会の実施 新規学校卒業者等が長野県内の事業所を訪問し、実際の職場環境、業務内容等を把握することができる機会を設けることにより、地域の事業所に関する理解を深める。 ○職場見学会の実施 4回
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