トピックス東西南北
野沢温泉村の魅力

野沢菜の種
野沢菜の種
  今からちょうど100年前の明治35年、「野沢温泉旅舎組合」(現在の旅館組合の前身)が結成された。旅館組合はその後、事業協同組合の法人格を取得し新たな体制と共に、「組合結成百周年」を迎えた。
 野沢温泉旅館ホテル事業協同組合の理事長の森行成さんは、『知られざるは、「無」に等しい』という理念の基、野沢温泉にある「本物の商品」を磨き、それらをインターネットや、マスコミ等でその良さを宣伝し続けてきた。
 例えば、43本ある源泉は自然湧出で、湯量も豊富なので各旅館の温泉は、掛け流しである事や、温泉街の情緒を味わって頂くため、組合で「浴衣の似合う温泉街」づくりを提案し、お客様に「おしゃれ浴衣」を貸し出している。更には、宿泊されたお客様には、その後の繋がりも大切にするために、野沢菜の種を配って野沢温泉を懐かしんで頂くようにしている。
 このように、時代に流されることなく、常に「本物」を追い求めてきた所為もあり、各旅館への組合の送客事業は、年々その実績を上げている。
 また、今年の秋には、「ブナ原生林と秋の紅葉トレッキング」や「紅葉バス」、「夕焼けバス」等が組合によって提案され、今後野沢の目玉になりつつある。
 この様に野沢は春は菜の花畑、夏はブナの原生林、秋は紅葉と野沢菜漬け、冬はスキー、そして一年を通しての温泉と、その四季の「本物」を楽しむ事ができる。

取材報告 労働広報部 河西 崇吉

《野沢の名所》
〇麻釜
麻釜 野沢温泉には、13カ所の外湯があるが、その源泉となっているのが麻釜という湯畑である。そこでは、温泉卵や、トウモロコシを茹でたりと、昔から村人の台所として利用されている。麻釜には、「大釜」「茹釜」「円釜」「竹伸釜」「下釜」が有り野沢菜のシーズンになると、お菜洗いでごったがえす。

〇道祖神祭り
道祖神祭り 日本三大火祭りの一つで、国の重要無形文化財にも指定されている道祖神祭りは、初子の祝いや、厄年払い等の願いを込めて行う祭りで、毎年1月15日に行われる。

〇上ノ平高原
上ノ平高原 野沢の住民がボランティアで作った全長1.6キロの「巣場の沢ブナ林自然観察歩道」が完成し、この秋には「ブナ原生林と秋の紅葉トレッキング」というイベントも計画している。樹齢400年から500年の直径1メートルを超えるブナの手つかずの原生林を観察する事ができる。将来は、環境学習として、学校授業としても学生を誘致していく予定だ。秋には、紅葉も楽しむことができ、県指定のサンセットポイントでは、素晴らしい眺望が伺える。


目次に戻る