特集 2002年版 中小企業白書の概要
「まちの起業家」の時代へ
~誕生、成長・発展と国民経済の活性化~

 平成14年版中小企業白書が発表されました。
 平沼赳夫経済産業相は、4月26日の閣議において「平成14年版中小企業白書」(平成13年度中小企業の動向に関する年次報告)を提出し、了承を得ました。
 中小企業白書は中小企業基本法に基づいて、政府が毎年中小企業の動向を分析し国会に提出しているもので、本年版が39回目となります。
 今年度の白書は、2部構成をとり、第1部で中小企業の景気動向を分析するとともに、第2部において中小企業のライフステージを分析。初めて創業や廃業・倒産の傾向分析に取り組み、課題と対応を示していることが大きな特徴となっています。
 具体的には、第1部では、顕著となった中小企業の景況の落ち込みについて、業種別に概観するとともに、昨今の物価下落傾向や製造業の海外進出の進展(いわゆる「空洞化」)が及ぼした影響について分析しています。
 第2部では、中小企業のライフステージを「誕生」「発展・成長」「廃業・倒産」「失敗からの再起」などの段階ごとに分け、1. 開業率が長期低落傾向にあること、2. リスクの高い研究開発への挑戦は大企業より中小企業に顕著なこと、3. 廃業・倒産した中小企業の経営者について米国では約半数が復活するがわが国では一割強にとどまること、4. その背景に金融機関の資金供給に問題があること、などを具体的な事例や追跡調査を交えて分析しています。
 なお、本誌では、平成14年版中小企業白書の中核部分をなす第2部に焦点を絞ってリポートいたします。


中小企業白書2002年版の構成へ
目次に戻る