組合事例4
中高年の雇用の場を確保し、
きめ細かいサービスで地域に貢献する
企業組合長野中高年雇用福祉事業団


1.組合の概要

設 立 昭和61年12月
住 所 長野市吉田5-12-10
理事長 小沢房生
組合員 240名
(従事比率 100%)
出資金 4,686万円
主な事業
・病院等における生活用品の販売
・建物、駐車場等の総合管理、警備
・作業の請負(生協提携事業、ホームサービス事業)
・食品の製造販売
・高齢者等への給食業務
・介護サービス
TEL 026-263-2338
FAX 026-263-2360


2.組合の沿革

 高齢者社会を迎える長野県にとって、中高年齢者の就労機会の拡大と福祉の充実が、一段と必要になってきた。こうした中で昭和55年に中高年齢者が持つ知識や経験を生かして地域に貢献するために任意団体として発足し、昭和61年に企業組合を設立した。
 初めは清掃業務からスタートし、病院の売店業務や弁当販売、建物、駐車場の管理等と業務の幅も広くなり、最近では介護サービスも手がけている。

ころぼっくるながの 松本協立病院売店


3.組織・運営

理事12人(常勤理事10人)
監事 2人
理事会の開催 年12回

委員会

○労働安全衛生委員会 7名
 全国安全週間、全国衛生週間の行事や、安全パトロールを実施した。

○教育委員会 6名
 新人教育、初級教育、業務教育等を計画し、実施した。

○第3次3か年計画推進委員会 8名
 平成10年に作成した、「第3次3か年計画」を推進するための委員会で、事業収入、組合員数等の一定の目標をかかげている。

事務局組織

 事務局担当スタッフ11人(全員従事組合員)
 組合事務局には5つの部(事業部)があり、それぞれの事業内容は次のとおりである。

○総務・経理部
 各事業所ごとの業務や経理処理について適正に行われているかチェックする。

○ビルメン事業部
 ビル清掃等に必要な技術等の研究や、各現場の従事組合員や職員の交流のための事業を行う。

○生協提携事業部
 塩尻地区にある生協コープながの物流センターの請負作業について、生協側との契約交渉や事業を推進するため活動している。

○販売製造事業部
 各売店の経営改善に向けた研究、新規事業の立ち上げへの支援、及び会計処理実務の研修等に取り組んでいる。

○地域福祉事業部
 平成11年に新たにスタートした部で、福祉生活関連事業の推進等を図るべく活動している。

事業所

 長野市に東北信事業所、松本市に中南信事業所を設置している。

ホームヘルパー養成講座終了式 コープながの 塩尻物流センター


4.組合事業の概要

 病院等の売店、建物等の管理、生協提携事業が組合事業の中心になっており、他にも食品の製造販売、高齢者等への配食、介護サービス、ホームサービスを行っている。

○病院等における生活用品の販売
 組合では県内4か所の病院で売店を運営しており、患者や見舞客、病院職員だけではなく、地域の皆様に喜んで利用していただく売店をめざしている。
 他にもクリーニングの取次店を長野市に所有している。

病院の清掃作業
○建物・駐車場等の総合管理、警備
 公共施設、公園、病院等の清掃、警備等を行っており、清掃については技術の向上に努めており、又、中高年齢者の仕事の確保に役立っている。

○生協提携事業
 生協コープながのと提携し、塩尻物流センターの仕分け作業を行っている。

○食品の製造、販売及び高齢者等への給食業務
 無農薬や低農薬の食材を使用し、食品添加物を使わずに、アレルギーの人にも安心して食べられる食品づくりをめざして、「ころぼっくる」の愛称で長野、松本の2か所で活動している。
 最近では高齢者、障害者のために配食業務を行っており、一人一人に合わせた食事づくりを心がけている。

○介護サービス
 介護支援センターを長野市につくり、2級ヘルパーの育成も行い、平成11年より介護サービスを始めた。

○ホームサービス事業
 簡単な修繕や障子、ふすま等の張り替えや清掃といった家庭内の雑用を引き受けるホームサービス事業を平成8年から実施しており、利用者から好評である。


5.組合(業界)の課題と対応

 組合事業は順調であり、組合員数も増えてきている。
 組織が大きくなっている今日、企業組合としての組織のあり方について、検討する時期に来ており、委員会を設けて検討する予定である。

小沢理事長の談話

 高齢化社会の今、11年度に立ち上げた介護サービスを一段と進めていくつもりである。そのためにヘルパーの育成に力を入れている。
 さらに、地域環境にやさしい廃棄物処理に取り組み、地域の皆様のお役に立てる組合をめざしていきたい。
 企業組合は民主的な運営ができるため、これを生かして組合員のみなさんと相談しながら事業運営を行いたい。

本部スタッフの皆さん


目次に戻る