先進組合事業例集 青年部による組合活性化

宇都宮畜産食肉事業協同組合〔栃木県〕
群馬県管工設備協同組合〔群馬県〕
群馬県菓子工業組合〔群馬県〕
船橋総合卸商業団地協同組合〔千葉県〕
千葉県ビルメンテナンス協同組合〔千葉県〕
東京スクリーン印刷産業協同組合〔東京都〕
横須賀水産物商業協同組合〔神奈川県〕
新潟県電気工事工業組合〔新潟県〕
協同組合山梨県鉄構工業会〔山梨県〕
山梨県塗装協同組合〔山梨県〕
静岡浅間通り商店街振興組合〔静岡県〕

宇都宮畜産食肉事業協同組合〔栃木県〕
■住所:〒321-0111 宇都宮市川田町211-3 TEL.028-656-5990 FAX.028-656-7840
■組合員:104人 ■出資金:8,300万円 ■業種:食肉販売業
■青年部の名称:栃木県食肉三水会 ■結成年月:昭和36年7月
■構成員数:29人 ■平均年齢:39歳

交流と親睦で花咲く団結力
他組合の羨望の的となっている活動参加率80%以上は、親睦と勉強を目的とした三水会の地元に密着した日常活動から生まれている。
 後継者育成を目的に経営セミナーが年間2回実施され、企業視察は1回実施されている。構成員組合員親睦活動としては、家族ぐるみの日帰り懇親旅行が行われ、納涼会・忘年会等も開催されている。
 チャリティゴルフコンペは2回開催され、収益分は下野三楽園等の施設に食肉で還元している。イベントは“ふるさとマロニエフェア”などに食肉模擬店を出店し、8万円弱の収益を得ている。
 外部との交流は、豚生産組合との交流をはじめ、青年中央会を通しての交流は20組合青年部が出席する青年中央会代表者会議をはじめとし、リーダー研修会・青年経営者セミナーその他に積極的に参加し、意見交換を含めた交流を行っている。以上のような親睦・交流等を通し、ますます団結力が強化されている。
 組合活動への参画・協力は、組合役員の大半が三水会出身のため、一心同体的感覚で、食肉小売実態調査や食肉販売状況調査に協力したり、料理カレンダー斡旋事業・肉類の共同仕入等の活動を展開している。このようなことから三水会の活性化が組合活性化に直結している。

(社)日本食肉三水会の下部組織として組合の青年部的役割を果している。
親組合とは一心同体の関係にある。

群馬県管工設備協同組合〔群馬県〕
■住所:〒371-0847 前橋市大友町2-29-21 TEL.027-251-0332 FAX.027-251-2982
■組合員:60人 ■出資金:13,195万円 ■業種:管工事・空調設備工事業
■青年部の名称:群馬県管工設備青年研究会 ■結成年月:昭和63年6月
■構成員数:47人 ■平均年齢:33歳 ■URL:http://www.ksk.or.jp/

組合の総務・広報部会として機能し、活性化に貢献
ホームページを開設し業界のPRを展開しているほか、組合の総務・広報部会としても機能し、組合の機関誌作成を全面的に担う等、組合運営に参画し活性化に貢献している。
 青年部活動は、総務・技術・情報の三つの委員会の役割分担により事業が展開されている。総務委員会では、会議及び行事の企画・立案、対外交流の実施、技術委員会では、技術研修会・視察等の開催、ビデオライブラリーの設置、情報委員会では、会員間電子メールの普及活動、青年部ホームページの維持メンテナンス等を担当している。
 特に、対外交流は、他県の同業種組合青年部を対象に毎年実施されており、視察等の技術研修とともに、青年部の主要事業として定着している。また、青年部独自でホームページを開設し、業界のPRを展開しているほか、電子メールにより会員相互のコミュニケーションを図るなど、情報化への取り組みにも積極的である。
 さらに、青年部は、親組合の総務・広報部会として実質的に機能しており、組合の機関誌作成を全面的に担い、組合運営に積極的に参画し、組合活性化に貢献している。
 組合の結束力が強いことが青年部活動にも反映されており、会員相互の責任体制もしっかりしている。また、三つの委員会がそれぞれの役割分担により事業を展開し、定期的な役員会とともに青年部活動を円滑に進めている。さらに、青年部独自の活動が、会員の関心を刺激し参加意識を高めている。こうした、積極的な運営及び活動内容が、親組合からの信頼を得ており、組合運営に参画し組合活性化に貢献している大きな要因である。
 なお、組合員の世代交代が進み、構成員のうち約3割が組合員企業の代表者となっており、青年部長を含む9名が組合理事となっていることも、組合との密接な連携を持つ上で大きな要因となっている。

群馬県菓子工業組合〔群馬県〕
■住所:〒371-0805 前橋市南町2-42-6 TEL.027-221-1285 FAX.027-223-5398
■組合員:408人 ■出資金:124万円 ■業種:菓子製造業
■青年部の名称:群馬県菓子青年連合会 ■結成年月:昭和45年6月
■構成員数:79人 ■平均年齢:40歳

組合の販促イベントを全面的に担い、組合活性化に貢献
組合の販促イベントである「菓子まつり」の実施を全面的に担い、文化的要素を加味したイメージアップ戦略による販促活動を提案し、組合活性化に貢献している。
 従来、青年部事業は親睦中心の活動であったが、世代交代により構成員の若返りが図られ、教育情報事業や販売促進事業を中心とした活動へと移行した。青年部の活動目標も、「勉強の場」と位置づけられ、技術・経営研修会や視察研修を積極的に実施するとともに、青年部機関誌「菓饌」を年六回発行する等、活発な事業を展開している。
 また、親組合の理事会には青年部長も出席し、その運営に参画しており、組合事業の活性化に一役かっている。特に、組合の販促ビッグイベントである「菓子まつり」については、その実施を全面的に担い、文化的要素を加味したイメージアップ戦略による販促活動を展開して、組合の活性化に貢献している。
 役員は決められた分担を持たず、全員が事業の提案者であり実行部隊であるとの認識の下、自由な発想で事業を提案し、提案した者を中心に全員が協力して運営するという形がとられている。こうした運営体制が、事業の自主的運営意識を高め、さらに結束力を高める要因ともなっている。
 組合の販促活動のビッグイベントである「菓子まつり」の実施については、展示即売会としての従来の販促目的から「お菓子は文化」との発想の転換を行い、文化的イベントとしてお菓子屋のイメージアップを図るという形での販促活動を提案。著名人を招いての講演会等は大盛況で消費者の反応も良く、組合の活性化に大いに貢献している。

菓子祭り風景

機関紙「菓饌」

船橋総合卸商業団地協同組合〔千葉県〕
■住所:〒273-0014 船橋市高瀬町62-2 TEL.047-433-6611 FAX.047-432-9999
■組合員:31人 ■出資金:3,270万円 ■業種:文具卸売業、事務機卸売業
■青年部の名称:FOYT会 ■結成年月:昭和58年11月
■構成員数:21人 ■平均年齢:42歳

次の卸団地運営を担う組合員後継者の登竜門
今後ますます厳しさを増す卸売業界にあって、次の卸団地運営を担っていかなければならない組合員後継者の育成に大きな役割を演じ、組合運営への登竜門的な存在となっている。
 当青年部は、組合員の後継者あるいは組合員の推薦する従業員が相互の親睦を図り、合わせて団地内各企業および会員の発展向上を目的に設立された。親組合は設立後約22年を経過し、代替わりの時期にさしかかっており、青年部も結成して既に約16年を経ている。
 厳しさの増す卸売業界にあって、現在では、結成時の目的達成だけでなく、次の卸団地運営を担って行く組合員後継者の育成に大きな役割を演じており、既に初代青年部会長も親組合の理事として活躍している。
 現在の青年部の主な事業として、視察研修、講演会等の諸行事を通じ、後継者の教養を深めるなど研鑽を図っている。特に先進地視察は長年続けられており、組合員後継者の広い視野の育成に役立っている。また、団地内イベントの企画運営を任されており、社会性の醸成にも役立っている。
 組合員企業を取り巻く厳しい経営環境のなかで勝ち残っていくためには、今後の組合活動が異業種交流の場だけでなく、卸団地としての共同仕入・配送・販売等の実効性のある共同事業を実施していくことが必要となってくる。その時、若い力と団結力が求められ、それを実現するには青年部メンバーの活動にかかっているといっても過言ではない。今後、親組合と青年部との交流をさらに深め、組合運営について一体となって考えていく体制づくりが求められる。
<船橋総合卸商業団地(協)青年部(FOYT会)組織図>

千葉県ビルメンテナンス協同組合〔千葉県〕
■住所:〒260-0013 千葉市中央区中央3-3-1 TEL.043-225-8570 FAX.043-227-5476
■組合員:116人 ■出資金:2,380万円 ■業種:ビルメンテナンス業
■青年部の名称:千葉県ビルメンテナンス協同組合青年部会
■結成年月:平成5年8月 ■構成員数:22人 ■平均年齢:36歳
■URL:http://www.chuokai-chiba.or.jp/builmain/

強いリーダーシップと親組合との緊密な連携が飛躍の鍵
役員の強力なリーダーシップと親組合との緊密な連携により、共同受注、共同購買、共同研修等多彩な事業に取り組み、全国有数の組合に発展した。
 千葉県のビルメンテナンス業界においては昭和58年以降、幕張メッセ等の大規模施設・建築物の清掃管理業務が増大し共同受注体制と管理システムの高度化が必須課題となり、将来の組合の中核を担う若い経営者・従業員の能力の向上と育成が強く望まれていた。そのため平成5年8月当青年部会の誕生となった。
 発足以来、教育研修事業として、時事・経済問題講演会、組合情報ネットワーク事業、海外ビルメンテナンス事業の現地視察の実施、福利厚生事業としてのモーターショー入場券配布、マリンスタジアム指定席確保、健康ランドの活用、ゴルフ大会の実施、広報誌「NEWSBOARD」の発行等多彩な活動を展開してきた。
 この原動力となったのは第一に中央会・親組合の指導のもとに有力な法人会員が参集し設立した組織力であり、第二に親組合の主要事業を補完する形で購買、研修事業の実施責任者として積極的に参画したことである。また各種の研修事業、幕張メッセのイベント参加やゴルフ大会等多彩な福利厚生事業の展開などタイムリーで魅力ある事業を立案できる企画力をもっていることにある。
 今後は大型プロジェクトの減少や競合激化等厳しい経営環境が予測されるため、これを見すえた新たな対応が必要となろう。そこで、青年部会としてもこれまでの購買事業、教育研修事業、福利厚生事業にとどまらず、市場開拓のための受注事業に一層踏み込んでいく必要があるものと考えられる。こうした試みを重ねることで、会員数の増大と連帯性の強化が図られていくものと考える。

東京スクリーン印刷産業協同組合〔東京都〕
■住所:〒111-0056 台東区小島2-14-5 TEL.03-3865-8725 FAX.03-3865-8727
■組合員:90人 ■出資金:1,920万円 ■業種:スクリーン印刷業
■青年部の名称:グループ201 ■結成年月:昭和61年6月
■構成員数:30人 ■平均年齢:37歳 ■URL:http://www.bis.co.jp/tspia/

クリエイティブな発想で参加型から全員運営型へ
楽しくなければ例会ではないというコンセプトのもと、計画を立てないことが計画と考え、構成員全員で運営していくという方針から六班にわけ、型にはまらない例会を行っている。

 青年部はスクリーン印刷の発展のため、次代を担う人材の育成と会員相互の親睦を図るため昭和61年に結成された。青年部の構成は組合員の子弟にとらわれることなく、会の承認を得られれば誰でも加入できる。また、親組合の下部組織だが、独自の活動を行っている。親組合は平成10年4月に在京の東京スクリーン印刷(協)と東京クリーン印刷工業(協)が合併してできた組合である。
 グループ201の規約第10条(幹事会、例会)は以下のように決められている。

  1. 幹事会はリーダーが必要と認めたとき召集することができる。
  2. 例会は、原則として毎月一回開くものとする。例会の内容は別途定められたグループ担当者に一任する。

 当青年部の最大の特徴は上記第10条2項を確実に実行している事である。すなわち構成員をAからFまでの6グループに分け、持ちまわりで例会を行っていることである。構成員全員がどこかのグループに加入し、そのグループが例会を取り仕切っている。一回の例会の予算は10万円ということでその範囲内であれば、何をやっても良いということとなっている。マンネリ化を防止するため、6班の構成員を適時組みかえ、型にはまったことは極力避け、「計画を立てないことが計画」と考え自由な発想を大切にしている。
 青年部役員のリーダーシップ、親組合の理解、参加型から全員運営型への運営の変更、クリエイティブな発想の重視、異業種との交流などが成功要因となっており、特に親組合が次代を担う人材育成のまたとないい錬成の場と考え、暖かく見守っていることがあげられる。
 しかし、現時点では、年齢制限を置いていないので必然的に高齢化は避けられないが、今後は自然発生的にOB会ができていくものと考えている。


横須賀水産物商業協同組合〔神奈川県〕
■住所:〒238-0013 横須賀市平成町3-5-1 TEL.0468-22-1985 FAX.0468-22-4564
■組合員:121人 ■出資金:2,904万円 ■業種:鮮魚小売業
■青年部の名称:横須賀水産物商業協同組合青年部 ■結成年月:昭和37年3月
■構成員数:23人 ■平均年齢:40歳

組合の教育情報事業のすべてを担当
親睦を目的に設立した青年部も、設立37年を迎えた。現在では、組合の中核的事業と言える教育情報事業のすべてが青年部の担当となり、組合の未来を創造する機関となっている。
 組合には11の委員会があるが、このうち、先端的な情報を扱う教育情報委員会の事業のすべてが青年部の担当になっている。なかでも、組合機関紙「組合ニュース」は30余年、継続して季刊発行しており、組合員への情報提供、啓蒙のツールとして欠かせないものになっている。
現在、青年部は23名で組織されており、活動上の役割分担は、以下のとおりである。

青年部が設置する「ご意見箱」


営業図書も整備して
組合員の情報収集を支援する
  1. 活性化総務係:新部員の勧誘、各種イベント等のPR活動の具体化、会計業務等を担当する。
  2. イベント係:部内または共催イベントの計画、実施等を担当する。
  3. 教育情報係:組合ニュースの編集等、組合教育情報事業全般を担当する。
    成功要因は以下のように整理することができる。
  4. 組織上の位置付けが明確であること:組合が設立して2年後に青年部が発足している。
 まさに組合の歴史は青年部の歴史でもあった。このように当初から組合において正式な位置付けが与えられたことが、青年部員の意識向上、親組合の支援、外部とのネットワーク化を促進した。
  1. 青年部のなかにリーダーが存在すること:すべての青年部員が積極的に参加しているわけではないのも事実であるが、やはり青年部長や各係長が各々の使命を果たしていることが成功の要因である。
  2. 大幅な権限委譲がされていること:青年部の活動に対して、親組合が信頼しており、これが自由な発想による青年部の活動を導いている。

新潟県電気工事工業組合〔新潟県〕
■住所:〒951-8068 新潟市上大川前通六番町1203 TEL.025-229-4104 FAX.025-223-7321
■組合員:1,063人 ■出資金:8,573万円 ■業種:電気工事業
■青年部の名称:新潟県電気工事工業組合青年部 ■結成年月:昭和56年8月
■構成員数:約300人 ■平均年齢:38歳 ■URL:http://www.pavc.ne.jp/~ndkk/

情報・新技術事業に青年部パワーを集中し組合を活性化
将来ビジョンに基づき、情報分野並びに情報配線・放送受信システム技術の講習会を開催。青年部の得意分野に力を集中し、主体的に事業を運営することで組合の活性化に貢献している。
 平成7年度活路開拓ビジョンに基づき、パソコンを活用した情報化の推進と、将来の情報・通信分野の市場拡大に伴う電気工事の業態変化に対応した、情報配線・放送受信システム技術の普及が、青年部の重要な活動目標と位置付け、積極的に取り組んできた。
 具体的には、インターネット・ホームページの作成技術の講習会やパソコン・インストラクター養成講座の開催、青年部ホームページの作成・更新、情報配線・放送受信システム技術講習会等を実施し、延べ256名の参加があった。
 これらは、青年部の会員にとって日頃から関心が高い分野でもあり、得意分野に集中して取り組んだことが成功の要因である。 また、組合も企画から運営までの多くを青年部に任せており、資金面でも別 枠で補正予算を計上するなど、親組合のバックアップが青年部の積極的な活動を支えている。
 組織的にも、

情報配線システム講習会風景
青年部歴代理事長を中心に、組合活動に積極的に取り組む風土ができており、協力メンバーをも含め、人的資源や組織力が充実していることも、成功の重要なポイントである。
 これらの事業は、電気工事業界にとって21世紀を生き残るためには不可欠なものであり、そのノウハウ獲得に今から取り組む青年部の活動には、大いに期待するものがある。積極的なリーダーシップの発揮を望みたい。

協同組合山梨県鉄構工業会〔山梨県〕
■住所:〒400-0055 甲府市大津町317-2 TEL.055-241-9141 FAX.055-243-2781
■組合員:75人 ■出資金:1,340万円 ■業種:橋梁、建築鉄骨、プラント建設他
■青年部の名称:青年部会 ■結成年月:平成3年5月
■構成員数:35人 ■平均年齢:35歳

次代を担う後継者育成に応え、積極的に事業を展開
当組合は、若手の人材育成に力を注ぎ、青年部会を各事業の行動部会として活用している。青年部会は、地域支部を置き、地域社会の奉仕活動にも取り組んでいる。
 当組合の青年部会は、21~47歳という年齢幅の広い人材で構成されている。山梨県全域で組織されており、8地域支部を設けて各支部が事業活動における行動単位となっている。すでに組合員企業の経営者になっている者、後継者、経営者の子弟ではないが管理職に就いている者が有資格者であり、支部の勧誘活動によりほとんどの対象者を加盟させている。
 現下の厳しい経済環境の中で、設備投資の冷え込みが続いているが、この苦境を打開していくためには、若い力が一致団結して技術の向上および経営管理の近代化に取り組むことが課題として認識されている。
 そのために、当組合執行部は工場認定審査委員会や検査指導委員会に青年部会のメンバーを加えている。これらの委員会は重責を担っており、組合員企業を指導する役割を果たしている。
 また、青年部会の独自事業として、平成5年より小中学校の鉄製遊具の修理作業を毎年継続して行っており、地域社会の奉仕活動として学校関係者等から感謝されている。平成10年においては、山梨県塗装協同組合に協力を呼びかけ、なお一層喜ばれる質の高い作業サービスを行っている。

小学校の遊具をボランティアで修理


森の鍛冶屋さん(組合まつり'99 )

山梨県塗装協同組合〔山梨県〕
■住所:〒400-0032 甲府市中央5-3-23 TEL.055-223-5900 FAX.055-223-5900
■組合員:10人 ■出資金:300万円 ■業種:塗装工事業
■青年部の名称:山梨県塗装協同組合青年部甲塗会 ■結成年月:平成8年7月
■構成員数:12人 ■平均年齢:40歳

塗装技術を生かし、環境美化活動等社会奉仕に取り組む
建設不況が続くなか、新規分野としてのリフォーム市場の開拓や残塗料の廃棄・処理といった環境問題に対して、研修事業を通して積極的に取り組んでいる。

壁画ペインティング町絵~る
(組合まつり'99 )

参加型イベントであったため
子供達からも大変好評だった。

小学校の塗装
ボランティアで行い大変喜ばれ、
基礎技術の習得にもなった。
 当組合および青年部は、小所帯であるが一致団結して業界の地位向上のため、積極的に諸事業に取り組んでいる。青年部の活動目的は、業界の将来を担う人材の能力向上を図り、組合企業の経営の合理化・近代化、協業化を推進するべく、会員相互の親睦と連携を深めていこうとするものである。
 経営管理、新製品・技術などの研修を重ねるとともに、当青年部の事業を特徴づけるのは、社会奉仕活動への取り組みである。塗装技術を生かした公共施設などの落書き消し、福祉施設などの塗装を行って環境美化活動への貢献を果たしている。
 さらに、環境保全に対する社会的要請が高まるなか、青年部は廃棄物(空缶、残塗料、ビニール等)処理の問題にも取り組みはじめた。他県の青年部との研修交流会を開催して、分科会方式により「廃棄物処理」や「ISO」といったテーマで意見交換し新知識を学んだ。
 厳しい経営環境が続くと思われる当業界において、今後の課題としてゼネコン等の下請工事に頼る体質からの脱皮があげられる。次代を担う青年部は、研修事業で培った経営管理能力、新製品や技術等の知識習得を生かして、組合企業が生業から企業への道を歩む事への支援が期待される。

静岡浅間通り商店街振興組合〔静岡県〕
■住所:〒420-0867 静岡市馬場町29 TEL.054-255-3751 FAX.054-273-2104
■組合員:176人 ■出資金:176万円
■青年部の名称:せんげん青年倶楽部 ■結成年月:平成10年7月
■構成員数:35人 ■平均年齢:37歳

21世紀によみがえる夢門前
ハード面の整備が進むなかCI計画の策定、中長期展望に立ったビジョン構築等ソフト面を主導し、商店街活性化の仕掛けづくりを行い、期待と認知度が高まっている。
 静岡浅間通り商店街は全国的に認知度の高い浅間神社の門前まちとして歴史がある商店街である。
 平成8年8月、振興組合として法人化、これを機に基盤整備事業としてアーケード、歩車道の更新、電線の地中化などハード事業を手掛け現在一部完成、継続中である。これを機にソフト化事業への展開等の動きがあるなか、平成10年7月「せんげん青年倶楽部」が発足、35名の参加を得た。
 親組合である振興組合の理解と協力のもとに各種イベント事業(組合まつり、パソコン教室、輪くぐりさん、ホームページの作成、秋のわくわくまつり、活性化策定事業、せんげん夏門前、日・タイ友好長政まつりなど)を実施、若手経営者、親組合が一体となって活動している。
 商店街組合員の老齢化、後継者難、情報化や消費者ニーズの多様化など商店街の抱える課題の中で活性化事業に着手した。客観的数値データの分析やモニター会議等の開催により商店街の抱える問題点を抽出し、その共有化を図り、CI計画を策定し、ビジョン構築や中長期展望に立った商店街づくりをめざした。また、ネットワーク部会の開催、商店街の逸れ物の掘り起こし、商店街マップの作成などソフト事業を中心に、親組合からの委託事業や独自事業を推進するなど「静岡浅間通り商店街の青年部は何かをやるぞ」という期待感を高め認知度を広めている。
 さらに、若手経営者の自己啓発、役割分担、組織体制づくりを通じて、夢、ロマンあるまちづくりに努めており、その根底には消費者の求めるものは何かを常に考え提案し、そして顧客満足、満足保証できるまちづくりをめざすということがある。


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