特集
ISO9000シリーズ、ISO14001の基礎知識

 近年、我が国ではIT(情報・通信技術)革命の推進により、世の中が大きく変化している。企業組織や生産、流通体系を大きく変化させており、インターネットによる高度に張り巡らされた情報ネットワークにより、国境の概念がなくなりつつある。
 グローバル化の進展は、各国固有のシステムから、世界的な標準への変質が求められている。
 長野県においても、製造業を筆頭に、流通、サービス、建設業等全産業において、国際規格である、ISOの認証取得に取り組んでいる企業が増えている。

 本会では、機関誌「中小企業レポート」平成10年1月号において、ISO14000の基礎知識を特集しましたが、会員各位より、再度ISO9000と14000について、「中小企業レポート」に掲載するよう要望がありました。
 今回は、ISO9000シリーズと14001を取り上げ、更に、昨年4月末に、労働省より、労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針が公表され、事業場における職場の安全衛生管理システムの国際的な統一について、ILO(国際労働機関)においても国際的指針の策定に向けた取り組みが進行しているので、その動向についても特集を組みました。

 労働安全衛生管理システム(OHSMS)については、英国国家規格「BS8800」が、国際標準規格の代表格の一つになっている。
 平成11年9月に、この国際規格である、「BS8800」の認証を取得した企業がある。
 坂城町にあるテクノハート坂城協同組合の組合員で、電気計測器メーカーの(株)西沢電機計器製作所(西沢泰輔社長、資本金2千万円、従業員数60名)がそうである。     
 この英国規格は、大手企業数社が認証を受けている程度で、従業員が60人規模の中小企業では、全国で初めてのケースであり、長野県における認証企業第1号である。専門家に頼らず、全社的努力で対応したケースとして、高い評価を得ている。同社はすでにISO9001・2、14001についても認証を受けており、ここに労働安全衛生管理も含めて、トリプルの認証を受けたことになる。

 ISOシリーズとBSの特集を組むにあたり、貴重な資料の提供をいただいた、長野県商工部、(財)日本適合性認定協会、(財)日本品質保証機構、(株)西沢電機計器製作所の各位に対し厚くお礼申し上げます。

◆ISO(アイ エス オウと読む)

国際標準化機構
(International Organization for Standardization)の略称
世界130ヵ国あまりの国々が協力して、国際規格の作成と、その統一的な実施を推進しています。

◆ISO導入の7つのメリット

  • 企業イメージを上げ、同業他社に勝つ
  • 一流企業として国際的に認められる
  • ビジネス上有利になる → グリーン調達、公共調達の動きに対応
  • 経営の目標・計画を達成するツールにする
  • 事業のリスク回避-事前の問題把握、対応策の構築
  • 品質と環境活動と同時に経費削減に役立てる
  • 企業の体質改善運動の1つとして位置付ける

1.ISO9000の基礎知識
2.ISO14001の基礎知識
3.ISO9000,ISO14001の問い合わせ先

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