食料品

上伊那製餡協同組合 理事 井上伊太郎氏 上伊那製餡協同組合
理事 井上伊太郎

 昭和から平成へと時の流れの様に、時代の変遷は余りにも、早く只々驚くべきところで有ります。長引く景気低迷の中、車社会に伴う各地における大型店のひしめきともあれ、何人も予想しなかった社会構造は、生きる者の大きな試金石と成りました。

 私共業界も零細企業の中にあって消費者嗜好の変化と共に甘党には敬遠の色濃く此の道に生きる我々としては大きな課題で有ります。此の難局を如何に乗り切るや来たる2000年に向けて尚一層の精進が要求されます。深刻な不況の中我々の母体である、菓子組合並びに製あん組合の存在は、組合員123名の協力を得て地元郡下を中心に松本、上田方面及び下伊那方面へと販路を広め従業員一丸と成って一層の成果を目途に努力致して居ります。

 さて時代を展望するに景気回復の兆しも見えない昨今今後の経営は一段と厳しい局面に立たされて居ります。これからの消費者ニーズも多様化し特殊化し従ってマーケットも多様化して参ります。食品業者は、此の事実を把握し此の難局を乗り切るべく更なる努力を致す所存であります。

 時代は2000年の世と成り国の施策の致すところ特定の業種も自由化され将に生きる為の生存競争が展開されております。此の中で我々業界は創造力の増加即ち製品の開発に努め本来の使命である製品造りに鋭意努力致す所存であります。

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