い志ずえ =事務主任者会だより=


「楽しい憩息交流会」
  南信支部事務主任者親睦講習会

天竜川上流砂利採取販売(協)
    小 林 智 子
南信支部事務主任者親睦講習会

 今年も楽しみにしていた南信地区事務主任者会の親睦事業・講習会が、去る7月23~24日中川村望岳荘で実施された。
 心配していた梅雨明けも報じられ爽やかな緑の中40名余りの参加でマレットゴルフ大会が行われ、和やかななか大いに親睦が深まった。中川村の大草城址公園にあるマレットの会場は、コースがユニークで変化にとみあちらこちらで歓声があがり貸し切りだというのに賑やかにプレーを楽しんだ。
 講習会は望岳荘に隣接のハチ博物館に於て「ハチの生態に学ぶ」と題して行われた。同村在住のハチ研究家富永朝和氏の講話を聞く事が出来たし博物館の見学も素晴らしかった。長年の研究成果から何千種とあるハチの習性を利用して作り出したハチの巣の芸術作品等沢山の展示作品がある。中でも世界最巨の巣は、女王蜂114匹、通い蜂50万匹の共同作業で2年がかりで完成したという。
 直径225センチ、高さ270センチ周囲660センチと大作で表面には「ハチ」の二文字があり氏の誘導で蜂たちが描いたとの事。
 また30種類の蜂の毒針や羽根、足など50ヶ所の体の部分を用いて作ったという「ドラエモン」や「トン助、ミリー」等のハチ絵にもその精巧な事で感服した。
 ハチの生態や生活について学べる、世界でも珍しい博物館であり、一角では足長蜂や日本ミツ蜂、スズメ蜂の生態や巨大巣作りの様子がビデオで学習する事が出来た。
 私達の日常生活の中で身近にいるハチは、人家の軒や壁等に巣を作り刺されたりする。棒等振ってはいけない。白っぽいものを着てると刺される。ハチに追われたら身体を伏せるとか走って行って草やヤブの中へ飛び込むと良い等々ユーモアたっぷりの楽しい講話。又もし刺されたらすぐ水洗いするか吸いついて毒を吸い出し自分自身のモノは飲み、他人の場合ははき出す事…小便をかけても駄目だという。身近にいるハチは刺されると怖いという概念が強いし人間との関係が深いためか沢山の質問も出され時間の経つのも忘れた。
 朝陽に映える中央アルプス、夕映えに染まる南アルプス、この二つの山塊に囲まれた大地を豊かに潤す天竜川。伊那谷の代表的な河岸段丘に広がる雄大なパノラマを眼前に見て心が安らぐ中川村望岳荘での交流会。
 諏訪と上伊那、下伊那から年に1回の親睦事業に参集する人達はなつかしい顔ばかり。景気低迷のなか話題も自然おちこみがちではあるが、あの人もこの人も頑張っているのだ。踏ん張って乗り越えなくてはとの思いを強くし「元気でネ…また来年…。」と声をかけ合う。

 一日が終ろうとする時に
 静かな安息がおとずれる
 おまえの今日というその日が
 一日中忙しかったなら
 なおさらのこと…。

 須田貢正著の「ハチのうた」の一節が妙に印象にのこり、何とはなしにゆったりと満たされた気分で帰路についた…。

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