手引き策定の趣旨

 今日の環境問題は、オゾン層の破壊や地球温暖化、また、将来への影響が懸念されている化学物質による環境汚染の問題など、人類の将来にかかわる重要な問題です。
 このため、住民、事業者や行政が、それぞれの立場で、環境への影響が小さい循環の仕組みに支えられた社会に変えていく努力が求められています。 特に、事業活動は、社会経済活動の中で質・量ともに大きな部分を占めており、事業者が取り組む環境保全活動は重要な役割を果たすものです。
 県内でも、次のような環境に配慮した取り組みを行うことにより、環境への影響を少なくし、経費の節減につなげている企業があります。

製造段階   省エネルギー化、廃棄物の減量化、有害物質の使用抑制など
運搬・流通段階   包装材の減量化・リサイクル、積載効率の改善など
製 品   開発段階における環境影響の検討、回収・リサイクルなど

 今後は、関連法規制の遵守にとどまらず、環境への影響をすこしでも減らすために、事業者の皆さんによる自主的かつ積極的な環境保全活動が期待されています。

 長野県環境基本計画の中でも、事業者の役割を次のように規定しています。

公害の防止及び自然環境の適正保全
事業活動のすべての段階で環境へ配慮
環境保全活動への自主的な取り組み

 そこで、県では、環境保全活動にこれから取り組もうとしている事業者の皆さんを対象に、「自主環境管理計画策定の手引き」を策定しました。
 この手引きは、
・取組が可能な範囲で、環境保全活動へのきっかけを作る
・取り組み例やチェックリストを示し、実行のための計画づくりと取り組みを支援することを目指しています。
 このため、最近話題のISO規格の解説書やガイドラインではありませんが、これを契機に、取り組みを進めていけば、ISO14001の認証取得へつながるものと考えています。

自主環境管理計画策定の手引きの位置づけ


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