●団地組合

茂原卸商業団地協同組合(千葉)

住所:〒297-0074 茂原市小林1978-8 電話:0475(24)6101 FAX:(24)6103
設立:昭和51年3月 出資金:2,400万円 団地形態:卸団地組合
移転完了日:昭和52年7月 地区:茂原市
主な業種:食料品・飲料卸売業 組合員:20人 組合従業員:3人

市街地から郊外卸団地に移転して経営の近代化を実現

茂原市街地から近郊卸団地に移転することにより、集団化による卸売機能の充実と経営の近代化、合理化を実現した。また、今日的な調査研究により組合員の今後の進むべき方向性を提言。

集団化・共同事業の背景

茂原市街地に店舗を有する当地区の卸売業者にとっては地価の高騰、用地の入手困難等が諸原因となり、施設の拡充が十分できず、そのため経費の増大を来たし、経営合理化に支障が生ずる結果となってきていた。これらの諸問題を打開するため一大商品供給基地をつくり、流通機構の変革を図り、共同の力を通じて卸売機能の充実と経営の近代化、合理化を進めるために集団化を図ることが求められ、卸団地が建設された。また、高度化資金を利用することによって卸団地へのスムーズな移転が可能となった。

事業活動の概要

主な事業としては、共同施設事業(組合会館の管理運営、303.8万円、駐車場の管理415.5万円)、共同購買事業(切手・印紙販売手数料33.2万円、ガソリンスタンド斡旋事業40.9万円)、共同金融事業(年末・お中元時期取扱高1,600万円)等の共同事業の実施により各組合員の経営の近代化、合理化を支援すると同時に、人材確保推進事業、地域中小卸売業活性化支援事業等その時代その時代にあったテーマの調査研究事業が実施され、組合員の今後進むべき方向性が提言されている。

成  果

卸団地に移転した成果としては、取引相手や銀行等に対する社会的な信用力の向上と、売上高の上昇、知名度の向上等が上げられる。加えて、市街地に立地していたときに比べ物流面での利便性が向上し、物流機能の合理化、近代化によって相対的に物流経費が低下しており、卸業者が集約することで情報収集力が高まるなどの成果があった。また、共同事業によって組合員の経営活動における利便性が向上しているのと同時に、今日的な問題についての調査研究の実施が可能となり、各組合員の今後の経営の方向性が模索できるなどが上げられる。集団化の成功要因としては、さまざまな問題点をクリアするなかで組合員をうまくリードし、意見を調整しながら建設までこぎ付けた前理事長のリーダーシップが上げられる。また、茂原市、茂原商工会議所を始めとする各行政機関等の協力があったからであり、民間の力だけでは実現困難であった。さらに、組合員同士のコミュニケーションが活発に行われ、これが諸問題の解決に役立った。

目次に戻る