●団地組合

新利根工業団地協同組合(茨城)

住所:〒300-1415 茨城県稲敷郡新利根町中山字大久保1307 電話:0297(87)2712~3 FAX:(87)2712
設立:昭和51年3月 出資金:7,992万円 団地形態:工場団地組合 移転完了日:昭和52年5月
地区:茨城県他1府2県 主な業種:金属機械部品製造業、塗装業、運輸業
組合員:9人 組合従業員:8人 専従理事:1人

施設の組合所有化で経営の効率化を実現

物的施設の組合所有化で、組合員9社は、設備投資の重複回避、物流の円滑化、製品の分業生産を図り、経営の効率化と一体性の維持を実現している。

集団化・共同事業の背景

①親企業の関東進出に伴う同社への部品供給体制の確立と下請企業の集団化、共同化による経営基盤強化の必要性、②親企業からの強い働きかけ、③公害防止の立地不適合による早期移転の不可欠性、④建設用地の法令該当と現地受け入れ体制の確立、⑤特別広域高度化事業(特定)の助成対象等を背景として組合を設立し、高度化資金の助成を受けて昭和52年5月に当団地が完成し、同時に操業を開始した。

部品製造の共同施設提供事業は、土地・建物等の物的施設のすべてを組合所有とし、三棟の工場に組合員9社が同居して、異業種の機械加工、組立、塗装、運送等を流れ作業で操業し生産の一体化を図っている。

事業活動の概要

共同施設は、土地面積50、187平方メートル(うち借地27%)、工場(三棟)15、356平方メートル、管理棟591平方メートル、倉庫1、232平方メートル、受電設備三ヶ所1、900KVA、公害防止設備60t/D等があり、その総所要資金は17億84百万円(うち高度化資金11億22百万円)である。この共同施設で、288人(地元採用80%)の従業員が働き、団地全体の売上高は62億7千万円を上げ、地域社会に雇用機会の提供と経済的な貢献を果たしている。主な事業活動の第一は、金融事業で、転貸貸付残高8億8千万円の実績は、折からの金融機関の貸し渋りに有効な対策として機能し、組合員相互間の連帯感の醸成と結束力の強化に寄与している。第2は共同受電設備事業で、組合員に低コスト電力の供給を可能とし、第三は発生屑の共同処理事業で毎日発生する作業屑の市況に応じた有利な価格での一括売却処分によって、組合員各社の省力化と収益に貢献する等のメリットをもたらしている。

成  果

このように団地化は、設備投資の重複回避、物流の円滑化、事務コストの軽減等の経営効率の向上、分業生産による作業効率の向上、発生屑の有利な処分等のほか、組合員相互の連帯感の増大、結束力の強化等による一体性の維持などの成果を実現するとともに、地域社会の融和に寄与するところが大きい。

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