●女性の活動による組合活性化(女性部・婦人部)

東京きもの染洗協同組合(東京)

女性部等の名称:東京きもの染洗協同組合婦人部 構成員:16人
住所:〒103-0001 東京都中央区日本橋小伝馬町7-15 電話:03(3662)3568 FAX:(3622)3560
設立:昭和24年9月 出資金:53万円 組合形態:産地組合 地区:東京都
主な業種:染色業、悉皆業、呉服販売業 組合員:529人 組合従業員:2人

日本文化を「きもの」で彩る女性の輪

老若男女を問わず「きもの」を愛用することで心に余裕が生まれ、ゆとりある生活がもたらされるものと確信し、婦人部はあらゆる機会をとらえて前向きな姿勢で活動を行っている。

結成の背景

組合を構成する組合員は東京都内の染色業、洗い張り業、悉皆(染め物と洗い張り)業、呉服販売業者で、店の規模は大部分が夫婦・親子の家族経営であり、零細事業者である。なかでも、配偶者である女性が仕事の大半を消化し、女性抜きでは店の経営は成り立たない。年々和服の需要は減少してきており、廃りゆく「きもの文化」をいかにして維持向上させて行くかが課題となっていた。そのようななか、それぞれ違う業種の特徴を引き出し、昨今のきもの離れをくい止め、また、「きもの」に関する染色、洗い張り、着付、呉服販売に至るそれぞれの技術の向上と組合行事への積極的参加を目指して、平成元年に婦人部を結成した。

事業活動の概要

①毎年着付け研修会を開催し現代的着付け・帯結びの開発、また、一般の女性に実際に着付けを行う「着付け講習会」の開催により婦人部の存在を内外に示している。
②外部講師の招聘などによる各種講習会の開催で、製造・加工・販売に至るトータルな和服の知識を収得し、あらゆる分野で「きもの文化」の向上に貢献できるよう活動を行っている。
③組合主催の行事はもとより、台東区の主催するイベントに参加し桜の花をバックに「帯手前」を披露するなど、地域の行事に積極的に参加することで親組合及び婦人部の存在を強くアピールしている。

成  果

積極的な事業実施により、専門的知識を身につけることができたため、顧客への対応や洗い張りの下仕事など、経営者とともに活動ができるようになった。また、婦人部の積極的活動が団結を呼び、業界内外にその存在を知らしめ、組合員の経済的地位の向上に貢献できたことは、大きな成果といえる。
日本文化の伝統である「きもの」の普及を図ることが、結成以来の婦人部の目標であり、その効果は組合内に止まらず、業界全体へ及ぼす成果は計り知れない。

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