●女性の活動による組合活性化(女性部・婦人部)

協同組合千葉県鐵骨工業会(千葉)

女性部等の名称:協同組合千葉県鐡骨工業会婦人部会 構成員:23人
住所:〒260-0031 千葉市中央区新千葉2-1-6 電話:043(247)2631 FAX:(246)1566
設立:昭和61年3月 出資金:2,140万円 組合形態:同業種網羅型組合 地区:千葉県
主な業種:鉄骨製造業 組合員:103人 組合従業員:3人 専従理事:1人

鉄骨にしなやかさと強さをもたらす婦人部

鉄骨製造業という男中心の職場社会において女性のための研修事業を積極的に展開し、組合、組合員、事務局の三者の結束力強化と職場のパワーアップを図っている。

結成の背景

鉄骨製造業は、作業の性質上女性の経営者や従業員が表舞台に出ることの少ない「男社会」主導の職場であった。そこで組合としては、日常業務はもちろん職場生活面においても重要な役割を担っている女性に対して企業外部の社会に目を向け視野を拡大する機会の提供を考えていた。組合結成2年後の昭和63年に米山精次理事長の「風通しのよい工業会」の提唱のもとに、組合にかかわる女性の相互理解の増進と地位の向上を目的として婦人部が結成された。

事業活動の概要

会の組織としては、会長、副会長各1名、県内5ブロックに必ず1名の幹事がおり、年4~5回開催される幹事会において担当する研修会、講習会、懇親会の具体策が練り上げられる。本会の事業の大きな特色は、女性である会員の持つニーズ・ウォンツを的確につかんだテーマの設定と企画にある。今なにを知りたいか、女性としての生き方など正面から取り組んだ企画が好評である。具体的には女性作家、女性法律家等の講演等である。こうした企画の成功要因として、過去に好評だった企画の実績を役員でよく討議するとともに重要テーマは単発でなくシリーズ講演会として重点的に実施していることである。また、会員が職場から一歩外に出て時代の空気に触れ「現代」を学ぶという観点から、県外研修が実施されている。これらの事業が円滑に進む要因としては、まず婦人部組織がブロック毎にしっかり整っており、全体の意思疎通が密にできていることにある。また、婦人部会を含む各組織の要として事務局(女性3名)が堅実に運営されていることが会の持続性に貢献していることも見逃せない。

成  果

日頃事務処理を担当する女子従業員にとっては、組合事務局や同業者との連絡は電話やFAXによるやりとりが大半であったが、直接会合を持ち研修や親睦会を経験することで相手の顔がわかり、より密接なコミュニケーションが図られるようになった。また会員にとってはテレビ・雑誌など既存のメディアにはない生きた情報をつかみ体験できた点は大きい。日常業務の窓口である女性のパワーアップこそ閉塞状態の現況を徐々に変えていける一つの鍵であり、重要性は高い。理事長の提唱する「風通しのよい工業会」づくりに大きな成果が得られている。

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