●資源・環境・リサイクルに対する取り組み

袋井市建設残土再生事業協同組合(静岡)

住所:〒437-0004 袋井市友永1243-7 電話:0538(49)1288 FAX:(49)1426
設立:平成8年8月 出資金:1,900万円 組合形態:同業種同志型組合 地区:袋井市他2市1町1村
主な業種:土木工事業・管工事業 組合員:38人 組合従業員:1人 専従理事:1人
施設の名称:友永プラント 所在地:組合に同じ

徹底した品質管理で稼働率の向上、リサイクルの促進

袋井市の協力を得て平成9年5月建設残土のリサイクルプラントを完成。袋井市で発生する残土の質に合わせたリサイクル方法を開発し改良土を生産している。

事業の背景

現在、建設業界では工事中の残土処分については業界内部に処分地の遠隔化、輸送の交通公害等、潜在的な問題を抱えている。特に都市周辺部においては処分地不足に伴う処理コストの上昇、不法投棄による環境破壊等が現在深刻な社会問題になっており、単独企業では対応できず、業界内での対応が望まれていた。

事業活動の概要

袋井市の指名業者を中心とした38社が残土のリサイクルに向け当組合を設立、同市友永に再生プラントを建設し平成9年5月完成、スタートした。
敷地面積約2、000坪、プラント処理能力は1時間あたり30~40m、年間処理能力30、000~60、000mである。導入にあたっては県内外のプラントを視察し、何度も実験を行いながら最適のリサイクル方法を研究してきた。計画を進める中でもっとも苦労したのが土地の選定であった。30ヵ所以上の土地をあたり、その結果、東名袋井ICから車で5分、市役所まで15分という交通アクセスに恵まれた場所にプラントを建設する事ができたのも袋井市の協力が大きい。現在は上下水道工事での利用がほとんどであるが、今後は道路工事や民間工事などにも利用範囲を広げていくこととしている。組合にとって今後の課題はプラントの稼働率の向上である。改良土の需要を開拓し、残土の再生処理量を拡大することでコストを下げていくことが求められる。そのためには改良土の品質管理も重要なポイントになり、組合ではプラント内に検査を行う設備を設けるとともに、再生処理工程も改善するための研究を続けている。

成  果

徹底した品質管理により、組合で再生した改良土は利用者から高い評価を受けているだけでなく、各地の建設業者から問い合わせを受けるなど県内のモデルケースとして注目されている。また、今後実績を積み上げていく中で建設残土のリサイクル促進に貢献していくことへの期待も大きい。個別企業の残土処理の効率化、コスト低減化そして環境問題にも寄与するもので、業界内において大変効果のあるものと期待されている。

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