●資源・環境・リサイクルに対する取り組み

協同組合国母工業団地工業会(山梨)

住所:〒409-3861 山梨県中巨摩郡昭和町紙漉阿原1017 電話:0552(75)4651 FAX:(75)9981
設立:昭和50年4月
出資金:1,725万円 組合形態:工場団地組合 地区:甲府市他2町
主な業種:製造業 組合員:23人 組合従業員:3人 専従理事:1人

ゼロ・エミッションを目指す異業種工場団地

当組合が目指すゼロ・エミッションとは、廃棄物ゼロを目標に資源循環型社会を構築する構想である。第1ステップとして古紙をトイレットペーパーとして再生利用する事業等に取り組んでいる。

事業の背景

平成5年度、当組合は深刻さを増す地域環境問題について、組合員企業が共通の認識に立ち、環境調和型の工業団地を目指す方針を確立した。特に山梨県は、産業廃棄物の最終処分場を他県に依存しており、このままでは、将来の生産活動に大きな支障が出るという危機感があり、そのことが取り組みの原点となり、活動の核となる産業廃棄物処理委員会を発足させた。

事業活動の概要

当組合は、廃棄物をゼロとするために、生態系のような資源循環型社会を創る構想である「ゼロ・エミッション」をスタートさせた。具体的には、第1ステップとして、取り組みやすい紙ごみリサイクル事業があげられる。廃棄物処理業者によって回収された紙ごみは、製紙工場によってトイレットペーパーに再生され、当組合員企業が購入する仕組みである。第2ステップは、廃プラスチックや木くず等を固形燃料化する事業である。この固形燃料は、セメント工場の再資源となり、また焼却灰はエコセメント化されている。第3ステップは、社員食堂から出る生ごみをコンポスト化して、地域農家に堆肥として提供し、農家で収穫された農産物を組合企業で購入するという循環システムである。今後、「ゼロ・エミッション」のステップアップを計画中である。

成  果

1.各組合員企業の焼却炉の使用が廃止され、クリーン団地の推進が図られた。
2.各組合員企業において分別収集の徹底が行われ、従業員のモラルアップにもつながっている。
3.ISO14001取得企業が9社あり、ゼロ・エミッション活動の貢献は大である。
4.当工業団地に対する全県的評価が大いに高まった。
これらの成果をもたらした要因を分析すると、次のようなことである。
1.当組合は異業種及び企業規模がまちまちであるので、ライバル意識がなく協調態勢がとれた。
2.外部機関(産業廃棄物協会)との連携がスムーズにいった。
3.各組合員企業に無理強いしないことが、それぞれの自主性を高めた。

目次に戻る