●資源・環境・リサイクルに対する取り組み

中央鍍金工業協同組合(東京)

住所:〒143-0003 東京都大田区京浜島2-2-4 電話:03(3790)1021 FAX:(3790)1384
設立:昭和36年7月 出資金:2,860万円 組合形態:工場団地組合 地区:東京都
主な業種:電気メッキ業 組合員:13人 組合従業員:4人
施設の名称:メッキ廃水処理の共同施設 所在地:組合に同じ

近代的な公害防止・資源リサイクルを達成した鍍金団地

公害発生型企業といわれているメッキ工場が、近代的な廃水処理施設を設けるとともに、資源のリサイクル、節水、公害防止に積極的に取り組みモデル団地を運営している。

事業の背景

メッキ業界は、従来から公害発生型企業という悪い印象とエネルギー及び資源を多消費するという側面を持っていた。これらの問題を踏まえて昭和52年の鍍金工業団地の建設に際しては、資源のリサイクル、節水、公害防止等を基本方針とした。すなわち、共同廃水処理施設を設置し、そこに省資源、省エネルギーの画期的な公害防止システムを導入した。このシステム作りは東京都の指導のもとに電気化学専門の先端技術に沿った設備となった。

事業活動の概要

廃水処理については組合員工場が自己責任で実施する部分と組合で共同処理する部分とに明確に区分し、団地全体として確実かつ経済的に処理することを基本目標としている。すなわち、組合員工場ではイオン交換法による水洗水の循環利用による節水に努めるとともに、組合の共同工場では電解処理等により、銅、亜鉛、ニッケル等の回収やスラッジからの有価物の回収も行っている。上記の公害処理のための共同施設の費用は平成9年度の実績で1億2千万円である。それをまかなうための収入としては、有価物の回収が約3千万円で、その他は組合員の排水量割りで案分して徴収している。なお、この施設は毎年追加投資を行って時代に適合した最新設備と自動化に努め最低人員2名で管理が可能となっている。

成  果

共同廃水処理施設の設置によって、各組合員が公害処理のために必要とする面積及びコストが大幅に低下した。同時に、無公害工場として多くの取引先から多大の信頼を得るようになった。また、組合全体の設備を節水型方式に切り替えたことにより日量200トン程度の使用量となり、上下水道料の大幅節減となった。加えて、共同施設からの有価物の回収により、その収入で施設運営費の一部をまかなっている。なお、当組合は最近ISO14001を取得したが、努力が新たな共同化精神の培養に役立っている。

目次に戻る