●資源・環境・リサイクルに対する取り組み

協業組合日立環境開発センター(茨城)

住所:〒317-0051 日立市滑川本町5-14-4 電話:0294(22)6348 FAX:(22)9477
設立:昭和47年1月
出資金:1,555万円 組合形態:全部協業型協業組合
主な業種:廃棄物収集・運搬業 組合員:6人 組合従業員:54人 専従理事:4人

過去の経験を活かし、廃棄物のリサイクル事業を目指す

破砕樹皮のリサイクルやミミズの養殖を手がけてきた組合が、廃棄物のリサイクル事業化に取り組む。その第一歩として廃棄物の分別を内製化し、順調な滑り出しを見せている。

事業の背景

当組合では、平成9年度まで行ってきた破砕樹皮のリサイクル事業のほか、20年程度前には自然環境活用型ビジネスとしてミミズの養殖事業を手がけるなど、以前から資源・環境・リサイクルに対して強い関心をもち、その事業化を模索してきた。そうしたなか、メイン事業である廃棄物の収集・運搬で収集した廃棄物のリサイクル(再資源化)に目を付け、その事業化に着手した。

事業活動の概要

廃棄物のリサイクル事業の最後の段階として、これまで業者に任せていた金属系廃棄物の分別行程を組合で内製化した。廃棄物のうち、空き缶はアルミニウムとスチールに、その他の金属くずなどは金属と非金属に分別している。廃棄物の収集運搬は業務課が行っており、業務課内は一般廃棄物、産業廃棄物、その他の廃棄物の各担当に分かれている。将来的には廃棄物の分別を始めとするすべての再資源処理を組合内で行う計画であるが、現在組合で扱っている廃棄物のうち大部分を占めるのは汚泥や廃油などの液体系廃棄物で、金属系の廃棄物は今のところ少ない。事業化に見合う量の廃棄物をコンスタントに確保することが今後の課題である。

成  果

新たな取り組みである廃棄物のリサイクル事業において、スムーズな第一歩を踏み出すことができ、事業は順調な滑り出しとなった。また、これまでは業者に任せていた廃棄物の分別行程を内製化できたことで、組合の利益は増加している。組合の事業拠点たる日立地区は企業城下町であり、日立系列の中小企業が多く存在する。現在、国際的な標準化の波が日本にも押し寄せ、さまざまな企業が行程標準化と環境保全(廃棄物処理)に関するマネジメントシステムであるISO(国際規格)の認定を取得しようと努めている。こうした流れが、組合が進めようとしているリサイクル事業にとって追い風となることは間違いない。過去の経験を踏まえ、より効率的な事業展開が期待される。

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