D−21 長崎県石油商業組合(長崎県)
■所在地:〒850-0035長崎市元船町2-8 竹島ビル5階■電話番号:095-826-4181■FAX番号:095-826-0649■組合員数:363人■出資金:非出資■設立:昭和38年4月■地区:長崎県■主な業種:石油販売業■組織形態:非産地型商工組合■組合専従者:4人■専従理事:1人

“こども・レディース110番の店”として、地域と共に生きるSS
県下600余のSS(ガソリン小売販売店)ネットワークを生かして“こども・レディース110番の店”(平成版駆け込み寺)事業に取組み3年、今では地域から高い評価と熱い期待を寄せられている
■背景と目的
価格競争の激しいSS業界では、常に“売らんかな”の販促策とマニュアル化された機械的な顧客サービスとが販売手法の主流となっていた。このような販売手法に対して、顧客が抵抗感を抱き始めてきたことは否めなかった。そこで、SS本来の役割を社会的な視点で捉え直し、顧客の立場に立った真の顧客満足経営の実現に向けて、社会的貢献活動を組合ぐるみで実践することとなった。

■取り組みの内容
県下の組合傘下SS600店余のネットワークを生かして、(1)こども・レディース110番の店、(2)無料安全点検、(3)救急ステーションづくりを柱とする社会貢献活動に取り組んだ。中心となるのはこども・レディース110番の店と救急ステーションづくりで、地域のこどもと女性の“駆け込み寺”的役割をSSが果たそうとする運動である。外部から2人の委員を含めた『構造改善推進委員会』を設置し活動を推進した。委員と事務局担当者が分担して、教育委員会、県警本部、学校、報道機関等に足を運び、趣旨の理解と協力をお願いした。各SSでは110番の店として、バルーン人形、マニュアル入りポスター、告知ステッカーなどを設置・掲示したほか、来店客に対して趣旨のPRを行っている。

■成果
当初、活動の趣旨に疑問を抱く組合員も少なくなかったが、3年間の取組みで、地域密着化を進めるために“社会貢献活動は効果あることだ”と受けとめるSS事業者が7割を超えるようになった。地域住民や学校関係者も7割以上が“SSに対して評価を高めた”と答えている。また、学校関係者の9割以上が“今後もこの事業を進めて欲しい”としている。このように、SS事業者が認識していた以上に、地域社会から高い評価と熱い期待が寄せられており、洗車キャンペーン等のイベントの来店客も増えている。