C−10 協同組合福山金属工業センター(広島県) |
■所在地:〒721-0956福山市箕沖町99-2■電話番号:084-953-5270■FAX番号:084-953-5270■組合員数:7人■出資金:3,567万円■設立:昭和49年11月■地区:福山市■主な業種:金属製品表面処理業■団地形態:工場団地組合■移転完了日:昭和53年3月■組合専従者:4人 |
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地域社会と自然環境の調和を目指す環境保全活動の推進 |
組合員企業の生産活動で排出される工業排水を浄化する共同排水処理施設を、ISO14001の認証を取得し運用することで、環境保全と企業のイメージアップに努めている |
■背景と目的
昭和49年、公害防止を目的に市内に散在していた11社が工場団地組合を設立した。52年には第1次共同排水処理施設を設置、更に平成5年には、第2次共同排水施設を建設し環境保全、公害防止に努めてきた。この「共同排水処理事業」の主な目的は、公害防止により、従来からある「メッキ関連業は公害発生企業である」という悪いイメージを払拭することにあったが、残念ながら周囲からは、充分な理解が得られたとは云えない状況にあった。
■取り組みの内容
平成12年、前理事長がISOに関する講演会を聴講したのを機に、その重要性と必要性を痛感、ISO14001の認証取得の検討を開始した。以来、構造調整対応診断等が実施されたことによって、組合員のコンセンサスも得られ、同年7月、認証取得に向けて活動を始めた。組合の専従者と組合員企業の専任担当者が中心になって、研究会、先進地視察(東京都の中央鍍金工業協同組合)等を外部コンサルタントの指導を受けながら進め、13年10月認証取得に至った。同時に組合員3社もISO14001認証を取得している。
■成果
認証取得後、(1)共同排水処理施設に流入する原排水の異常処理件数(平成12年度65件、13年度33件、14年度24件)が減少、その結果、運用コストの削減が図れた、(2)共同排水処理施設における作業手順が明確になり、責任と権限がはっきりとした、(3)地震や火災時の環境上のリスク回避対応が明確化できた、等の成果があがっている。今後は、環境の保全のみに止まらず、(1)企業PR、(2)売上高・利益の増大、(3)マネジメントの改善、(4)更なるコストダウンの推進、(5)新技術の開発、等が組合活動の一環として、推進されることが望まれている。 |