近年、JR富山駅再開発事業による駅前整備や郊外型ショッピングセンター、ロードサイドショップの相次ぐ進出により、当商店街を含む中心商店街は、地盤沈下がおこり、来街者数も減少していた。その時、商店の後継者が「中央通りにもオーナーの夢が輝く香港的なショップを」という提案をしたことからチャレンジショップがスタートした。 ■ 取り組みの内容 空き店舗を活用し、約2坪のスペースで衣類や輸入雑貨・アニメキャラクターなど15のショップが入居する小間を整備、出店者は商品を持ち込めば、商売ができる施設整備を行った。その結果、最盛期には独立開業者が30店舗にのぼり、若者を中心に商店街の通行量が増加した。フリポケの卒業生が商店街の空き店舗に入店する実績も得られた。『フリーク・ポケット(FREAK POCKET、通称フリポケ)』とは、個性的な人、店、品物が集まる場所といった意味である。 ■ 成果 成功の要因は、運営主体であるミニチャレンジショップ運営協議会(富山市、(協)中央通商栄会)の努力もさることながら、行政の柔軟な協力体制や、商店街役員が商売のイロハを教授し、親身なアドバイスをしたことである。しかし、事業開始からある程度経過し、現在の出店者はやや独立意欲に乏しい者もみられ、再構築と商店街全体の大胆な開発整備が必要となっている。加えて、郊外型ショッピングセンターとの競合、大型店の相次ぐ撤退により歯抜け状態が目立つなど、深刻な問題が山積している。小売・サービス業の需要増のためには、夜間人口の増大が必要であり、少子・高齢化の動向、更には都市回帰の中で、これまでの部分ごとの都市再開発ではなく、中央通り地区一体の魅力ある街づくりを計画している。具体的には、商業と住居の複合的施設を設置し、人口吸引力の向上を図ることである。 |